テーマ:読書(8187)
カテゴリ:情報社会
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はじめに □ 人間はこうした機械のやらないこまごまとした「すき間」を埋める作業をやるようになっていく □ 現状 -> すき間労働 -> 雇用崩壊という、ホップ・ステップ・ジャンプ Chapter 1 しっかり振り返ろう、AIの現実 □ 認識 -> 圧縮 -> コーディング -> 解凍 ->再現というプロセス □ 特徴が類似する群のことは「クラスター」と呼ぶ □ あいまいな条件を留保する □ どの工程の条件式が間違っていたか、遡及して自身で修正する機能が埋め込まれている。これをバックブロゲーション(誤差逆伝播法)という。 □ AIの進歩は「認識」「運動」「言葉」の順に起こる □ 機械自身が創意工夫をして新たな機械を生み出し、機械同士がお互いを修理し、放っておいても社会科都度が再生産されていく □ 日本の労働人口の49%がAIによって失業する!?(野村総合研究所) □ 自動化されやすい職業 1)創造性が不要 2)ソーシャルインテリジェンスが不要 3)臨機応変な対応が不要で、マニュアルに記載できるような定型的業務であること □ 代替可能性が高い100種の職業 「金属」系の仕事 事務職 □ 管理部門の総合職要員は代替可能性が高いと判断されている □ 未来の労働を探求する(マッキンゼー・アンド・カンパニー) □ すべてが自動化の対象となる職業は全体の5%未満と非常に少ないが、およそ60%の職業では、少なくとも3割程度のタスクが技術的に自動化可能 □ 仕事におけるタスクを7つに分類 1)人材管理・育成 2)専門知識を意思決定、プランニング、クリエイティブな仕事に活用 3)ステークフォルダーとの接触 4)予測可能な環境で身体活動を行って機会を操作 5)データ収集 6)データ処理 7)予測可能な環境で身体活動を行って機会を操作 □ 自動化されやすいのが5)6)7)の3つになる □ IT浸透の中では「雇用は二極化し、格差は広がった」 □ 社会活動全般を大きく変革させるような一大発明を「汎用目的技術(GPT)と呼ぶ □ 革新的技術と生産性の拡大は「GPT登場 -> 停滞期(生産性のパラドックス) -> 肩車効果 -> 取り尽くし効果 -> 終焉(ポストモダン) □ 確かに雇用こそ減りはしないが、所得について格差が拡大している。 □ 「ビッグデータの利用を条件とし、この職業のタスクはコンピュータで制御された機器で十分に遂行できるようになるか」 □ AIの普及によって雇用創出される仕事としては、 1)AI自体を設計、開発、製造する仕事 2)AIを社会や企業内に広く普及させる仕事 3)AIの活用による経済成長が生み出す仕事 □ ルーティンかノン・ルーティンか □ 分析・相互タスクか、手作業か □ 日常のタスク遂行に落とし込むためには、手や足に相当する技術開発が必要です □ 日本は従来、ロボテックやカメラで画像を認識する制御・運動系が得意です。 Chapter 2 AIで人手は要らなくなるのか、実務面から検証する □ 「AI化で省力化」が叫ばれる3つの分野(事務・サービズ・営業) □ 人手を介する業務はマネジメント系とホスピタリティ系 □ 生の人間はやはり強い □ 事務仕事はAIよりもIT化で大部分が解決する □ 事務処理要員は、全社員の3%程度までに減る □ IT化が進まない原因は経営者の頭の弱さ □ 大規模販売・サービス業では、現在でも機械化・省力化は進めている。 □ 費用が多大で、大量に発生する単純業務以外は、機械化が難しい □ 「勘」や「熟練の技」といったノウハウ部分をAI化し、メカトロ部分を人手でつなぐ、という「すき間労働」が増えていく。 □ 大きな商談をまとめるには、多くの情報を提供しなければなりません。直接会って話すといろいろ伝わるのです。 □ 「相手の時間と空間を押さえる」ために、「会いたい」と思わせる素材をうまく提供するのが営業なんです。 □ 対面セールスは、相手をその場に留め置いてこちらの話を聞かせる、という強制力がある。 Chapter 3 この先15年の結論。AIは救世主か、亡国者か □ AIによる業務効率化は、それが極端な雇用破壊を招かない限り、かっこうの人手不足対策として歓迎すべき □ 人事・総務系の事務職員は、全従業員比1%程度、経理系でも2%程度にまで人員削減が進んだ □ 「地域の事務代行センター」を作る □ メカトロニクスの導入がなぜ難しいか 1)熟練のノウハウを再現しなければならない 2)様々な作業が連続して生じるため、機構設計が複雑になる 3)たまにしか発生しない作業が突発的に途中に入り込む □ 地道なAI化と機械化で、人は「すき間仕事」に追いやられる □ サービスレベルの低減 □ 機能を絞って自動化し、間に入るすき間作業を人間が請け負う □ 雇用の減少は、これから先15年間で1割=約130万人と読む □ 機械化で2~3割の雇用削減ができた大規模店は、その浮いた人件費を、人材確保宇競争に勝つために残った従業員の賃金アップに向けるのではないか。 □ 仕事は簡単になるのに、給与は上がる。 □ 「クリエイティブ」と「マネジメント」が必要 □ 営業職の未来 ・廉価な定型サービスについては自動化が進み、人では少数の電話オペレーターに集約されていく ・高額かつ専門性の高い領域は、将来的にも人手を介した営業が残る ・結果、個人向け営業職で残るのは、一部の富裕層向けの仕事か、もしくは、キャッチセールス的な属人ノウハウが強烈に必要な仕事となり、あとは衰退していく □ ホワイトカラーで残るのは、企画や管理、経営職、そしてエンジニアとなる。 □ 途上国の低賃金労働者の移民 □ 技術実習生の大幅な要件緩和だ □ 機械代替の流れは、下記のようになる 1)パソコンの中で完結する職務から機械代替が始まる 事務 2)熟練ノウハウのAI化が始まる 3K職とサービス流通業 3)比較的機構が単純でなおかつボリュームの多い「メイン」作業でメカトロが導入され、AIと合わさり、その工程の自動化が進む 4)2)と3)の結果、人は、機械のやらない「すき間」を埋める作業に従事するようになる。 5)汎用AIとロボティックの進化により、一つのロボットが多才な「すき間」仕事も埋められるようになるころ、それにしたがい、多くの仕事で機械代替化が進む 本格的に非対人業務の多くが、機械化されていく 6)高度な折衝領域では、AIの発達により逆に、顧客サービスが高度化し仕事量は減らない 7)ライバル企業もその技術を導入。省力化は進まず、また、AIや機械への投資がかさむことになる 8)AI化が進んでも、そのアウトプットを人に伝えるときのインターフェースとして、人が介在することが望まれる AIが下した判断を、顧客に伝える 本格的にAIをつかいこなし、今までにない提案を行うハイレベルな営業 □ 労働不足は埋められるか 1)事務職の効率化 310万人 2)サービス流通業の大企業を中心にした効率化 130万人 3)建設・製造業の大企業を中心にした効率化 130万人 Chapter 4 15年後より先の世界。「すき間労働社会」を経て、「ディストピア」か? □ 「現状 -> すき間労働化 -> 消滅 □ 日本は「塞翁が馬」的な移行期となる これから先、機会による労働代替は言われるほど多くは生じない 就労者数は9%程度の減少となる。ただその間に、生産年齢人口は822万人、労働者数は653万人も減少する。 □ 東アジアでは、総じて人口減少が続く。だから機械による雇用代替は歓迎される。 おわりに □ 金融業界で起きているリストラや整理統合は、フィンテックへの業務シフトとは違う理由と思われる。 銀行にとっては低金利のために融資での利ザヤが減る反面、資産価格の上昇で投機的利益は増大する状態が長年続いた。 □ 地銀とメガバンクでは異なる理由が続く。 地銀の整理統合は、護送船団方式で無用に林立しすぎたことが原因だろう。 □ 金融商品の窓販解禁期に、生保や証券から「外務員資格」を有する熟年層を大量採用したこと、もう一つは、事務処理担当者がIT化で不要になってきたこと。 □ AIは味方 □ 総力戦で、少子化に望まなければならない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018/05/12 10:54:21 AM
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