テーマ:読書(9084)
カテゴリ:小説
清藤澄奈(きよとうすみな)35歳 総務部 □ 東京モノレールから内定が出たときは、本当にうれしかった。高校や大学受験ならともかく、入社試験で第一志望に受かるとは思っていなかったのだ。 □ わたしの場合、名目上会社、は一つも受けなかった。東京モノレールに入りたいわけだから万が一受かっても困るのだ。 □ 東京で駅が一つちがえば、そこはもうまったく別の町なので。 □ その住宅地に住むのは悪くない モノレールで通うのも悪くない 自社線で自社に通うのは、いい 梅崎初巳(うめざきはつみ)30歳 運輸部、乗務区乗務員 □ 昔から電車は好きだった。働くようになってからは、なお好きになった。特に、こうして自分で運転するようになってからは。 □ 必要があるから働ける。働く気になれる。 水村波衣(みずむらなみい) 25歳 営業部、駅社員 □ いえいえ、これも仕事ですので。見つかって良かったです 杉本滋利(すぎむらしげとし)40歳 技術部、施設区線路 □ 日々横になっていただけの母がいなくなる。人はちゃんといるのだ。ただ横になっているだけでも。 □ 歩いて点検しますよ。歩きながら下から点検します。 □ 知っていて書くのと知らないで書くのとでは、それこそ大きなちがいが出ると思います。知っていて書いた方が厚みが出るというか □ 人が好きなものを受け入れられるのはいい。ただ、それだけではダメなのだ。 □ 「お、杉本さん、何すか。何か、たそがれていますか?」と拓夢に言われる。否定はしない。ただ笑う。いい職場だな。と思う。 東京モノライフ □ 街にある田舎。田んぼとか畑とかあるわけじゃないけど、人もそんなにいないじゃない。土地はあって、人はいない。都市だと、田舎はこんなふうになるんだな。 □ 撮影のときは、わたしも勤務中ではなかった。といって、仕事の一環でもあったから、休みの日でもない。勤務日は勤務日。そこは調整してくれたのだ、会社が。 □ 同じものを、好きな相手とともに好きでいられるのもいい。 同じもの。同じモノ。 モノ。惹かれる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/07/04 03:37:22 PM
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