
第1部 特別寄稿 魚住昭
現在新書はいかにして現代新書になったのか
□ 黒柳徹子は「本の寿命というのは、人間の寿命なんかより、ずっと長いのだ。この野間出版文化賞も、加藤さんの時代から連綿と続く、贈り物のリレーなのかもしれないと感じている。
□ 学者の本は出さない。東京の人間の本は出さない
□ 岩波書店の編集者・吉野源三郎は、「とにかく私たち日本人は、この現実を直視しなければならない。そのためには、何よりもまず、日ごとにつのる辺境な国粋主義の思想に抵抗しなければならない」と考えた。
□ 油にまみれて機械を相手に働いている人の「実感」の方がずっと大事だと思った。
□ 中央公論社 「事実の重視」これは、加藤のいう「観念論の排除」とともに、歴史的事実の追求と意味合いが含まれる。「読みやすさの重視」
□ あまり興味津々と言えない事項のスペースは削減
□ 細かい事実を列挙せず、一例をあげるにとどめ、むしろパターンを示す
□ 社会経済史の陰に埋まってしまった「人間」を掘り出す
□ 講談社でやっていないことはなんでもやれ。とにかく企画を立てろ
□ 戦前に「キング」や「少年倶楽部」を読んでいたような人たちが、「そうか、自分たちが日本の文化を背負っていけばいいんだな」と思ってくれたらいいなと。
□ 断られたら、そこで諦めるんじゃなしに、しばらく置いてまた行こう。とにかく四回まではみんな行く。そうなればたいがい書いてくれるにちがいないという局として一つの方針を立てた。
□ 私が休刊を決意したのは、何よりも、お詫びするうえで編集部の主体性やプライドが見当たらなかったからです。
□ これまで以上に本の存在を知らせる努力をしない限り、どんなに苦労して作ってもその本は世の中に存在しないのと同じなんです。
第2部 全国の書店員がすすめる「現在新書、この60冊」
□ ダーウィンの呪い
あなたは今のままでいい。競争しなくても世の中に自分の居場所はある。
□ 敬語はこわくない
言葉は使われているうちに丁寧さの度合いが低くなり、新たな言い回しにとってかわられるという「敬意低減の法則」
□ 土葬の村
葬儀は残された者たちのための儀式だと思えば、急がず焦らずじっくり時間をかけて見送りたい気持ちも、ずいぶん腑に落ちると思った。
□ 現在思想入門
人生が変わる哲学
□ 成熟スイッチ
誰のためでもない、私自身の豊かな人生のために、林真理子さんが成熟に向かうヒントを教えてくれる。
□ 知ってはいけない
日本で暮らしているいる人にとって嬉しくない事実が書かれているにも関わらず、そういう行動原理であるならば、いろいろなことがスッキリ腑に落ちる
□ 楽しく学べる「知財」入門
権利関係のモヤモヤを解決するための最初の一冊として最適です。
□ わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か
わかりあえないというところから歩き出そう
□ じぶん・この不思議な存在
わたしってだれ?
□ 人はどう老いるのか
みんな死ぬ、それは避けられないのだから
□ 本はどう読むか
本を読む人生の道標となる本です
□ 日本の構造
50の統計データで読む国のかたち
□ 独立国家のつくりかた
歩きかたを変える。視点を変えること。そして思考し続けること