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バリ島の姉の家では、アンジェリーナ(天使)という名の大型犬を飼っていました。
犬種は忘れたのですが、ドーベルマンのでっかいのみたいなかんじでした。3年前に私が行ったときにはまだ子犬で、元気いっぱい駆け回っていました。 アンジェリーナはとても頭がよくて優しくて、子供がふざけて叩いたりしても決して怒らず、年に数回しか行かない私の母のこともよく覚えていて、すごくなついていたそうです。 先日、姉が、1年生になった甥っ子が制服を着ている写真を送ってきて、それにアンジェリーナも写っていました。 それを見ながら、母と 「アンジェリーナ、大きくなったね」 「アンジェリーナはすごくいいこなんだよ」 そんな話をしていた夜に、姉から、アンジェリーナが行方不明になったというメールがきました。 近頃、皆が忙しくて、散歩に連れていけずにいたせいか、門を開けたときに嬉しくて飛び出してしまい、夜になっても帰ってこないそうなのです。 「明日、探しに行かなきゃ」 と結ばれたメールをもらった、翌々日、アンジェリーナが死んだと知らされました。 姉のメールです 「アンジェリーナが帰って来てくれたよ。 でも…死んじゃったの。 朝、子供達を学校に送った後、探しまわって家に戻って見たら アンジェリーナが横たわっていて、 『戻って来たんだ~!!』って喜んだら もう死んでたの。 心臓のところを一突きされていてね、 誰かに刺されたのか、自分で間違ってどこかを走り回ってる時に 尖った枝だかに誤って突き刺したのか。 でも、夜中に怪我したあと自分で家まで戻ってきてたんだよね。 お手伝いさんのコマンが家の裏の自分の部屋の窓の下に 横たわっている、アンジェリーナを見つけて。 夜中に雨が降るといつも、コマンの部屋の窓の下に来て 『中に入れて』って窓を叩いてたんだって。 だから昨夜も、きっとそうしたんだね。 死ぬ前に、家の中に入りたかったんだろうな。 もう、散々泣いて今やっと落ち着いたところです。 私が一番辛い時に、助けてくれていた犬だったからさ、 優しくて頼もしくて、本当にイイ子だったから寂しいよ」 それを読んで、姉のところに電話をして。。 本当にアンジェリーナはいい犬だったので、母も思い出して、夜あまり寝られなかったそうです。 そして、また姉からメールがきました。私のメールへの返事でした。 私「アンジェリーナ、天使になっちゃったんだね。。」 姉「うん。天使になっちゃった。 ナダ(だんなさん)が『去年亡くなったおばあちゃんの道案内するために、逝っちゃったんだよ。』って。 バリでは犬が天国までの道案内をしてくれるんだってさ。 本当に天使みたいな犬だったからな。 だから、もう現世を卒業しちゃったんだよね。 天寿をまっとうしたんだよね」 私「きっとアンジェリーナは天国からみんなを見守っているよ!!」 姉「うん。アンジェリーナだったら、きっと天国からでも私たちを助けてくれるよね」 …バリの人の精神にも心が打たれます。 私もペットを亡くしたことがあるので、その悲しさは分かります。 そういうとき、ともすると「あのときああしていれば。。」と悔やんだり、「どうして死んじゃったんだろう。。」と残念がったりしてしまいます。 もちろん、悲しさに浸ることは必要です。でも、いたずらに長く悔やんでしまってもつらいばかりです。 けれど、こうして、「おばあちゃんの道案内になってくれたんだ」と思うと、残念に思うより、ありがたいなぁという気持ちになります。 「いい犬だったから現世を卒業したのだ」と思うと、そんないい犬に巡り会えたのも、ありがたいなぁと思えます。 私は、アンジェリーナが成犬になってから一度も会っていませんでした。 「今度バリに行ったら、アンジェリーナ、私のこと覚えてるかな?」と母に言ったら、母は自信たっぷりに 「覚えているよ!アンジェリーナはおりこうだから!」と言い、 「楽しみだな~~^^」と話していたばかりでした。 だから、このことを聞いて、とてもとても残念でした。 でも、アンジェリーナは今、天国で、バリのおばあちゃんの道案内をしながら、元気いっぱい駆け回っているのです。 アンジェリーナ、ほんとうに、どうもありがとう。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年03月28日 09時05分51秒
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