指環が飛んだ

指環がすっとんだ。 天気がよく、朝から洗濯♪ むすこのズボンをぱーんぱーんして干していく。 と、「すぽっ！」と気持ちよく薬指から何かが飛んだ。 「スコッ！」と小さな音をたてたあと、何ごとも無かったかのように、また陽がサンサンと降りそそぎだした。何も起きていないと信じたかったけれど、左手の薬指から結婚指輪が消えていることは確かだった。 きっと、洗濯カゴのなかからひょっこり出てくるサ、と残った洗濯物を干し終えた。・・・カゴの中にはなにも残っていない。少し寒くなりながら、ベランダを這うように探す。そして信じたくないと思いながら雨樋の排水溝を除く。何も見えない。飛んだ時にした音は「スコッ」で「スコッカラコロ」という転がる音はなかったと思いつつ、排水溝を覗き込む。絶望的。この先はどうなっているんだろう、どこかで引っかかるんだろうか、そのまま視界の先にある海に流れ込むのだろうか・・・管理人さんに言うんだろうか、管理会社に通報するんだろうか・・・なかったことにするか・・・いや、安かったとはいえ結婚指輪だし・・・グルグルグル・・・。這いつくばったまま、考えが巡り、だいぶ意識が遠くに行ったときふとお隣のベランダを見ると、キラリ☆「あった！」 しかし、お隣はまだ入居していない。誰もいない。そして、うちは半地下で、ベランダが地中に埋まっている。そう、庭続きにお隣のベランダに入ることは朝飯前なのだ。が、目の前と横には一軒家。見られたらただの不法侵入。犯罪だ。葛藤。 しかし、小心者の勝利、管理人さんに相談しに行く。 しばし、管理人さんに結果をゆだね（販売会社へ連絡、販売会社から家主さんに確認）結果の連絡を待つ。 ぴろり～♪管理人さんからのインターホン電話！「家主さんと連絡がとれたようですのでご連絡いたしました～。入っていただいて結構ですとのことです。ですが、カギはこちらにございませんので、どうぞ庭のほうからお入りください☆」爽やかにのたまう、管理人さん！殺生な！ そうして公認の侵入、傍から見たらどうみても「不法侵入」。いいさいいさ、それでも公認と未公認ではずいぶん違うんだよ小心者にとってはサ。とサクサクベランダを乗り越え、ベランダから侵入。あったあった♪そして、ちらりと間取りチェックも忘れずに（小心モノなので、じろじろゆっくり見れない）サクサク戻ってきた。は～、大変だった、でも排水溝じゃなくってヨカッタ。。。お隣さん早く引っ越してこないかナ☆