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石鹸作りステップ2






Mixing,Trace,Additives

オイルとアルカリ水の混合:
この時点で重要なのは、オイルとアルカリ水の温度です。オイルとアルカリ水がなるべく同じ温度のときがベストで、38℃くらいを目安にします。しかし、特別に融点の高いオイル(牛脂、ビーズワックスなど)を使う場合、アルカリ水と混合する際にオイルを液体状に保つため、これらのオイルの融点の温度よりも高い温度にしなければいけません。設定する温度が高いと鹸化は早く進みますが、かき混ぜている最中にオイルが分離してしまう可能性が高くなりますので、温度は高ければ高いほど良いというわけにはいきません。オイルとアルカリ水を混合する際は、オイルを泡だて器でかき混ぜながらアルカリ水を静かにゆっくり加えてます。


トレース:
オイルとアルカリ水を混合してから完全に鹸化が終了し、石鹸が使えるようになるまでにはかなりの時間がかかります。かき混ぜることによって鹸化を促進し、石鹸生地はどんどん白っぽく、固くなっていくのですが、鹸化が約90%終了した時点で、トレースというのものがでます。このトレースが出たことを知るのが重要で、この後にオプションとしてエッセンシャルオイルなどを突入することができ、型入れすることができます。泡だて器についてる少しの石鹸生地を鍋のなかにポトンと落として、表面上に小さい盛り上がりができたり、スパチュラで表面上に線を引いてその線が2~3秒消えずに残るような状態でしたら、トレースが出たと言えます。ただし、偽のトレースがでることもあるので要注意です。偽のトレースとは、鹸化が進んだことで出たトレースではなく、石鹸生地の温度が低くなり、室温で固体になるようなオイルが融点より低くなったために固体化してしまって起きる現象です。この偽のトレースが起きるのを避けるためにも、オイルの融点より石鹸生地を高く温度を保っておくことが大切です。
トレースの出る早さは色々なものに影響して変わってきます。石鹸を柔らかくする性質の高いオイル(オリーブオイルなど)ばかりを使えばトレースは24時間経っても出ないこともあるし、ココナッツオイルやビーズワックスなどの固体のオイルばかりを使えば短時間でトレースが出ます。また、バッチ(オイルの全体量)が小さければ小さいほどトレースは早くでやすいし、温度の低い冬の時期に作れば、真夏に作るのより早くトレースが出ます。また、ブレンダーの使用不使用でも大きな差が出てきます。かき混ぜ始めてから20分はノンストップでかき混ぜ続け、その後は置きっぱなしにして、15分おきくらいに少しかき混ぜて様子をみます。


スーパーファット:
保湿力の高い石鹸を作るときに、スーパーファットはかかせません。トレースが出たあとに、少しのオイルを石鹸生地にさらに加えることで、そのオイルが石鹸の中に鹸化されることなく残って、肌にしっとり感をもたらす石鹸となってくれるのです。なぜ始めの時点でこの分のオイルを入れないで後にわざわざ入れるかというと、例え10%ディスカウントにした石鹸生地でも、一体どの90%のオイルが鹸化されて、どの10%がされなかったのかを図る方法がないからです。例えばオリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイルの混合で苛性ソーダのディスカウント10%の石鹸を作ったとします。もしその10%が確実に全部オリーブオイルならば、スーパーファットとしてさらにオイルを加える必要はないのですが、もしかしたらその10%がココナッツオイルかもしれないのです。なので、保湿力のあるオイルをわざとトレースの後に入れることで、そのオイルの特徴を期待できる石鹸ができるわけなのです。スーパーファットに使われるオイルの例としては、アーモンドオイル、アプリコットオイル、アボカドオイル、ヘンプオイル、ホホバオイル、キャスターオイル、ククイナッツ、ココアバター、シアバターです。500gバッチにつき30g弱くらいのオイルを使いますが、入れすぎるとなかなか固まらない柔らかい石鹸になってしまうので注意が必要です。


香り付け:
石鹸の香り付けも石鹸作りの楽しいポイントの一つです。石鹸作りの香りとして使われるものとして、エッセンシャルオイルとフレグランスオイルの2種類があります。エッセンシャルオイルは植物そのものの種などから採れた自然のオイルで高価ですが、フレグランスオイルは人工的に作られたもので安価で種類もたくさんあります。メーカーによってフレグランスオイルの原料などは異なるので、気になる場合はメーカーに問い合わせるといいと思います。注意しなければならない点は、フレグランスオイルにはコスメティックグレードのものとそうでないものがあることです。石鹸に使うものは、必ずコスメティックグレードのものを選んでください。フレグランスオイルの高価なものの中にはほとんどエッセンシャルオイルからできているのもあります。フレグランスオイルの安全性を調べる方法として、パッチテストをして、自分の肌に合うか石鹸に入れる前に確かめるのも重要なポイントです。エッセンシャルオイルの方がフレグランスオイルよりも、石鹸に使った場合には香りが長持ちし、エッセンシャルオイルには肌へ良い効能もあるものがあるのでエッセンシャルオイルの方がフレグランスオイルよりも頻繁に使われているようです。「エッセンシャルオイル効能表」「症状別エッセンシャルオイル」を参考にして下さい。フレグランスオイルとエッセンシャルオイル、どちらにしても香りは時間が経つにつれてどんどん薄れゆき、強くない香りだとしまいには消えてしまいます。


オプション材料&カララント:
トレース後にできることとして、オプションとしてハーブやゴートミルクパウダーなどを入れたり、カララントを使って石鹸に好きな色をつけることができます。カララントを入れる場合、一番最後にするようにします。というのも、エッセンシャルオイルやオプション材料で石鹸生地の色が変わるからです。詳しくは、「オプション材料表」「カララントについて」を参考にして下さい。


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