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ぷらいべーと・たいむ

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ちょっと お散歩 ノリタマ6983さん
漬けものな日々・・… futan2005さん
August 24, 2004
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カテゴリ:思ひ出ぽろぽろ。
人前で、というか、電車のような公共の場であんなに泣いたのは久しぶりだった。
どうにも止められなかった。人目なんて気にしてられないくらい。

涙が止まらなかった理由は、下の日記のよな理由だけじゃなくって、
・・・懐かしい場所で、忘れていたいろんなことを思い出して、
そんないろいろが今に繋がったから・・・それがなんかたまらなくなったんだろう、きっと。


・・・相方にはじめてあったとき、
私は相方のことを、同じサークルにいた先輩にすごく似ていると思った。

その先輩を知ってる人なら皆認めるほど。目がほんとよく似てる。背格好も似ている。

Yさんという私より3つ上の先輩。

照明オペ(操作)をしていて、うんざりするようなオヤジギャクばかり飛ばす人なんだけど、
芝居への取り組みは真剣で、「盗んでなんぼ」が口癖で、妥協をなかなか許してくれなくて、
まわりからの評価もそれなりに高い人だった。

今回の旅行で、皆でいろいろ話してる時、ふとしたきっかけでYさんの話題になった。

「Yさんは、いつでも笑顔だったよね~。しんどいときでも。」
「いろいろ教えられたよね。盗んでなんぼっとかいいながら、一番丁寧に教えてくれたのはあの人だったよねぇ」
「偉大な人だったよなぁ。俺、Yさんの影響を一番受けてるよ。」

なんてことを話してると、ある子が、

「・・・でもそういえば、Yさんが練習に無断で3日間くらいこなかったときってなかった???」

なんて言い出した。



で、それをきっかけに忘れていたことを思い出して・・・なんか・・・すごいドキっとした。

そうだ、あのとき、私、Yさんの家を訪ねにいったよ、そういや・・・。

ずっと練習に来なかったYさんのことを、
「倒れてるかもしれんから様子を見にいってこい」って他の先輩にいわれて、
もうひとりの同期の女の子といっしょに、Yさんの様子を見に行ったんだった。

すっかり記憶の外にあったけど。

で、インターホンを押すと、
真っ暗な部屋から、寝てたのか泣いてのか分からんけど、ちょっと目をこすりながら、腫れた目をしたYさんが出てきて、
「ごめん、ごめんね、もうちょっとしたら行くから」って笑ってて。

で、そのまま私たちは家を後にしたんだけど。


あの頃、Yさんは2年間ほどつきあってた同じサークルの彼女と別れたばかりで、
てか、その彼女は同じサークルの中にいる違う男とつきあいはじめてたんだけど・・・。

そんな中の出来事だったわけで。

それからすぐに、Yさんは、笑顔で「ごめんね~。」てスタジオにやってきて、
私情をはさまず冷静に、元彼女と彼女を奪った男も含め、分け隔てなくみんなの演技についてのコメントをしたり、
照明の「きっかけ」を指示していたんだけど。
その心中はきっといろいろあったんだろうと思う。。。

「平常心」という言葉が壁に大きく刻まれてある、あの暗くて小さなオペ室から、
彼はどういう気持ちで、舞台上にいる元彼女と彼女を奪った男、そんな主役と準主役の二人を見つめていたんだろう・・・。
どういう気持ちで彼らに照明をあててたんだろう・・・。


今更ながら、あのときの半泣き笑いの表情を思い出して、・・・あぁ~って思って。

胸が痛くなって。

なんかあの時の顔が、相方のとある表情にもだぶったりして、なんかもうたまらなくなって。


・・・でも、私はそのことをすっかり忘れてたよ。。。

Yさんとの痛い思い出の方が大きくて。

あれからYさんはかなり・・・まぁ、なんというか、私にとってはちょっと困った先輩になったりもして。

いつも笑顔といえどもYさんの感情が荒れてるのは、まぁ一目瞭然なわけで。

だからYさんに同情的なまわりのみんなも、それなりに気を遣ってた。
Yさんを交えての飲み会とかも、いろいろ皆で開いたりしてたんだけど、まぁ私の家でも・・・。

そんなせいもあってのか、だんだん私の家にも個人的に来たりするようになって・・・。


・・・キスからはじまり。

今まで先輩としてしかYさんのことをみてなかった私は、彼をスキとかキライとか付き合うとか付き合わないの前に、

「私は彼女の代わりにはなれないよ。」

って感情だけが先にたって・・・。

その彼女ってのが私にとっては、これまたすごい人だった。

・・・芝居の練習のとき、ムカデが天井の梁から降ってきて彼女の肩にぺたって張り付いても、
顔色一つ変えず、舞台上での集中を切らすことなく、そのまま演技を続けている・・・、

彼女はいつでもそんな凛としたところがあって、でも、かわいくて甘え上手で、
演技の勘がよくて、音響のスタッフでもやり手だったというか、とにかく能力の高い人で、
ほんと尊敬する先輩であったから、私はその人には絶対にかなわないって思ってたし、、、

・・・私そのころは、自分に全然自信がなかったっていうか、
演技もそうだし、まわりに比べ芝居も映画も音楽も、知識が薄いってことに引け目を感じてて・・・。



だから、よけい。

しんどくて。

で、

「私はYさんのいったいなんなの。」「私じゃなくても誰でもいいんやろ。」

って思って。

そう思うとなんか悲しくて。

そう、そんないろいろが、「やっぱり男は身体だけ」って想いに繋がって、、、
「やっぱり」ってことにショックだったりしてね。

まだあの頃は兄ちゃんによる心の傷もめちゃくちゃあったし。
男性恐怖症だったというか。

まぁYさんも、私の身体がこわばってるのを見て
無理やりやろうとはしなかったけど、それからなんか気まずくなって、

・・・まぁ「つきあおう」みたいなことも曖昧にいわれたんだけど、
私は「いい先輩と後輩でいたいです。」みたいな手紙をYさんの家のポストにいれたな、、、そういや。

で、まぁ、それから関係は普通になったんだけど、私の中に見えないわだかまりはなんとなくあって。

だからか、相方にはじめて会ったときはなんとなく警戒しちまった。似てたからね。

あーあ。はは。・・・・・・若かったなぁいろいろ。

そんな、思い出せばチクチックとしてしまうような思い出・・・。
いつも笑顔だったYさんの脆い部分、どうすればいいのか分からずに、やり場なくくすぶっていた自分の感情・・・。
人の痛み、応えられない想い、心の奥底でわだかまってる感情。

・・・まぁそんなことは他にもいろいろあるけど、

そんなすべては相方への愛情に昇華されていってるのかなぁ・・・とそんな気もして、

そう思うと相方に今すぐ会いたくなって、帰りの電車の中で涙がぽろぽろぽろぽろ、なんかすごい泣けてきて。

すべての人の感情に応えることってできないけど、だからこそ人はいろんな人の影をひとりの人に集約して、
その分いっぱいいっぱい愛していくのかなぁ。

なんて思って。

すべてのことはいろんなところで、私の今にリンクしていて、それがなんかなんだかたまんなくて、ただ泣けて。

こうなるともうずべてが、思い出のいろいろ詰まってるあの街の景色を思い出すだけでも泣けて泣けて。

家にたどり着いてからも、待ってくれていた相方の胸でわんわん泣いた。
突然のことに相方はわけわからんかったかもしれんけど。

こんなに泣いたのはけっこう久しぶりかも。

なんかなんだか胸がきゅんきゅんしてる。

わけわからんね。なんかさ、感情が昂ぶってる。





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Last updated  March 23, 2006 10:00:30 PM
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