ばあの台所

判っていたけど、どうにもなりませんでした。

頑張るつもりだけで、日々は過ぎていきます。

突然、首の後ろに埋め尽くすような皮膚炎が始まりました。

それも、ビッシリです。

家にある湿疹の薬を塗っても治りません。


7月の初め、どうにもならないと思い...

遠いけど、ずっと診てくれてた皮膚科に行きました。

そうしたら...

薬剤師さんが驚く強さの、お薬が出ました。


その頃に、もっと気が付くべきでした。

また「頑張るつもり」それだけでした。

その後、急に殴られたかの様な頭痛になり病院を受診。

検査を沢山するけど、筋肉のこわばりと診断されました。


信じてまた「頑張っていれば」それだけです。

8月の初め、発熱と腰痛。

もう、体は動きません。

「喉が痛くない発熱」なんです。

そこから、「これは終わりが近い」のだと思いました。


その頃、ワンコ君には、ちゃんと心臓の治療薬を飲ませていました。

あの、驚くほどの暑い夏です。

誰かに助けて欲しいと言えたら良かったのです。

また「頑張れば」だけで日々を暮らしたのです。


毎日、微熱と戦って家事をしてワンコ君を世話して...

心の中で「もう、ダメかも知れない」そう思う毎日です。

ただ、私が死んだら誰がワンコ君を世話するのか？


今月の動物病院の通院日で、相談したい事だってあるし...

かすかにワンコ君の変化に気づいていたのです。

でも、熱がある体で待合室で待機できないと、考えていました。


そんな事、どうでも良いから、熱などどうでもいいから...

泣き言を素直に言っていれば変わったのです。

全ては私の責任です。

「助けて欲しい」そう、素直に言えるのなら変えれた！

全ては、私の落ち度です。


ワンコ君を亡くして、心が焼け付くほど考えました。

食べれない眠れない、泣くことも許されない。

これ程の思いは初めてです。鬱になるとはこんな感じでしょうか？


だけど、変になって逃げるのは違う！

ワンコ君の命が軽いものになってしまう！

結局は、ワンコ君に支えられて今があります。







どんなに思っても日々は戻りません。

出来ないことは出来ないと言って暮らす勇気が必要です。






ばあの台所