未定の予定~ラビ的非日常生活~

2006/03/20(月)13:32

東川篤哉 「館島」

読書感想(作家別 な行・は行)(124)

巨大や螺旋階段の下に倒れていた当主の死因は、転落死ではなく墜落死だった!?天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘にふたたび事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。嵐が警察の到着を阻むなか、館に滞在していた女探偵と若手刑事は敢然と謎に立ち向かう!瀬戸内の孤島に屹立する、銀色の館で起きた殺人劇をコミカルな筆致(!)で描いた意欲作。『密室の鍵貸します』でデビューした気鋭が放つ、大トリックと謎解きの面白さを楽しめる本格ミステリ。 東川篤哉さんの「館島」を読み終わりました。 噂によると壮大なトリックが仕掛けられた作品とのことで期待していましたが、これは想像以上に凄かったですw ユーモアミステリが得意な東川篤哉さんらしく、孤島を舞台にした館ものという昔ながらのシチュエーションも憂鬱さとは無縁で登場人物も色々な意味で活き活きしていました。 主人公の刑事と女探偵のドタバタした捜査やコミカルなやり取りが笑わせてくれますw それにしても金持ち兄弟の嫁候補が、こんなに探偵と行動を共にする作品も珍しいですねw 肝心のトリックは、かなりの物理トリックで他の東川作品とは一味違った感じがしました。 ただ、最も感心したのは館を作った理由と館に名前のない理由という背景でしたね。 特に名前のない理由は、こういう発想もありなんだと感動しましたよw 先日紹介した桜庭一樹さんの読書日記(http://www.tsogen.co.jp/web_m/sakuraba0603_1.html)によると、続編が刊行される予定らしいので再結集されるであろうドタバタコンビと壮大なトリックを楽しみにしていと思います。 ところで、その読書日記の中で両手で館島のトリックを再現してみせながら「ふふふ」と笑う桜庭さんが今読み返すと凄い面白いですww

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