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カテゴリ:ヨガ:生涯、一ビギナー&一愛好家宣言!
前回の記事、そしてflowergreen8さんからのコメントにお返事を書きながら、
あぁ、日本っていうのは、「八百万の神様」という表現でも明らかなように、 世界的に見ても稀な、宗教ゆるゆる国家なんだ~。 と、改めて実感。 無理強いをしない のが日本。 テキトーさというか、自由さを許してくれる。「何でもあり」です。 これは日本の素晴らしいところですね。 だから、「西洋が良くって、日本がダメ」という結論は出したくありません。 「ゆるゆる」だから悪い、ってわけではないのですよ。 確かに、「もう少しシャキッとしなよ」と、歯がゆくなる時もあります。 でも、それは自由でしなやか、という長所の裏返しですからね。揚げ足ばかり取っちゃいけません。 一方、アメリカには、 「こうでなければならない」 「掟に背いたら、罪人として地獄行き確定!」 という、星一徹(巨人の星)のようなガンコ親父の価値観が根強くあります。 建国に大きく貢献した清教徒(ピューリタン)の、真っ直ぐで、正論言ってるんだけど、融通は利かない...という価値観です。 例えば、私が暮らすアメリカ西海岸の某中規模都市。 民主党支持者や、アジア系の移民が多い、リベラルな地域ではあります。 それでも、キリスト教の世界観を守り続けている人々は、コミュニティの半数以上を占めます。 もちろん、主流派に馴染めず、はみ出していく人々だって、います。 無神論者になるとか、ヨガを通じて知った、ヒンドゥー系の哲学・宗教に走っていくとか。 そういう「はみ出しっ子」を認めるだけの度量はある土地なんですよ。 若い頃にヒッピーだった(元・不良)中年・熟年が結構いるから、「はみ出し」への理解はあるんですよね。 お父さん的な、「まぁ、見守るか」的な理解は。 とはいえ。やはり大本はキリスト教、というのがアメリカです。 伝統的なプロテスタントの価値観で結び付いた(白人中心の)コミュニティの結束、ちょっとやそっとじゃ揺るぎません。 一つの社会で多数派を占める「教え」。 賛成するのも(礼拝行ったり、献金したり。)反対するのも(周囲を敵に回さねばならない。)どちらもそれなりに大変です。 関わり続けるには、それなりの量のエネルギーを必要としますよね。 伝統宗教(ここでは、プロテスタント系のキリスト教諸派)の価値観から来る無言の圧力が相当強いと、それに反発する力だって、自然と強くならざるを得ません。 日本の「ゆるゆる~&何でもあり」は通用しないんですよ。 *PCだと無料で見られます。スマホだと有料みたいですね。 「イエスは何を買うだろう?」ビリー牧師と無買聖歌隊の「買い物やめろ」伝道 いや~、特定の教会に所属することはこの先も無いかな、という気がするものの、「買い物止めろ教(The Church of Stop Shopping)」には興味津々ですね。 この、アホだか真面目だかよくわからない大真面目さって、最高ですね! 町山智浩さんと小西克哉さんのおっしゃる通り、本物の牧師よりもよっぽどスピリチュアルなこと言ってますよ、このビリー(ニセ)牧師。 (この回の「コラムの花道」のスクリプト、こちら↓に収録されています。大笑いしたい方、絶版・入手困難になる前にぜひどうぞ。) 【送料無料】コラムの花道2007傑作選 [ 東京放送 ] フィットネスクラブのヨガクラスではなく、わざわざ専門のヨガスタジオに来てまでヨガを習う客層っていうのは、カジュアルそうに見えて、実は芯の強い人ばかり。 それだけに、先生方はクラス内で使う言葉には細心の注意を払っています。 無神論者や女神信仰の人、擬人化された存在を拝むなんて真っ平ご免、という人々は、「神(God)」という単語を聞いただけで「カチン!」と来ちゃいますから。 霊的(スピリチュアル)な芯が各人の中にしっかりと、太く一本通っている。 先生方にはちゃんと見えているんですね。 言葉の選び方一つで、反感を買ってしまうこともある...と。 逆もまた、真なりです。 自分の霊的な芯(=主義・信条)は、誰にも傷つけさせません。 攻撃してくる者がいれば、ためらうことなく立ち上がって、戦います。 (←だから銃が無くならないのか、アメリカは。) この、【自分の霊的な芯を守ろう】という覚悟。 個の尊厳を大事にする、一神教社会に育った人ならではの強さでしょうね。 そうした芯の強さを感じさせる人、日本には少ないです。 そもそも「これぞ、ザ・スタンダード」という宗教的価値観が存在しませんから。 賛同するエネルギーも、反発するエネルギーも、必要無いんですよ。 日本では、先生の方にも「ここから先は、宗教的に不可侵な領域だから、踏み入ってはならない。」という区別が希薄ですよね。 キリスト教が多数派の父権的一神教社会に比べて、タブーと非タブーの境界線は曖昧になりがちです。 最近のヨガ関連HPや情報サイトからも、この「何でもあり。境界線が曖昧。」という日本的なごった煮的性質は見事に伝わってきますね。 自由で楽しそうな反面、ハズレも入り込みやすいんですよ。 良心的で、質の高い教えも、金儲けonlyの腹黒な教えも、ぜ~んぶ「ヨガ」の名前の下、ごちゃまぜになってしまう。 そうした危うさと背中合わせなのが、今の日本におけるヨガであり、スピリチュアリズムだと思います。 この辺は、前回紹介した櫻井義秀先生(北海道大学大学院)の「霊と金」をぜひお読みください。 今みたいに教室が乱立する状態では、ヨガは簡単に「金儲け主義」の餌食になってしまいますよね。 お金を持っていて、パッパと気前良く払ってくれて、割高なウェアやグッズまでバンバン買ってくれるような若い独身の女性は、儲け第一主義のヨガ教室にとっては最高のカモ。 そういう所に限って、見た目や小道具での演出ばかり重視しているでしょう? 「仏作って魂入れず」を地で行くような教室で妥協しちゃって、本当にいいんですか? そして、【前編】で取り上げた、 「自分を持ち上げたくって、生徒さんから尊敬してもらうことを欲する」 タイプの指導者にとっても、今のような「何でもありヨガ」状態は、簡単に新規参入ができて、ビジネスを拡大し易いんですよね。 金儲けが目的。 先生のエゴ・マッサージ+自尊心アゲアゲが目的。 本質的には同じです。 生徒さんから、一方的にエネルギーを吸い取ろう っていうのが真の狙いですよ。 結局は 【エネルギーが欲しい!】 だけのクレクレタコラが、「教室」「指導者」の皮を被っているだけです。 歯止めが利かなくなると、生徒さん、癒されるどころか、逆にエネルギーを奪われて弱っていきます。 ...ヨガって、そんなものなんでしょうか? *参考:【ヨガマガジン】本に勝るものは口伝の教え~前編~ in India 【ヨガマガジン】本に勝るものは口伝の教え~後編~ in India ...ややもすると、ファッション&スポーツの一つとしてヨガをとらえがちな、今の日本人が忘れがちなこと、インドの人々が語る言葉で改めて考えさせられます。素晴らしい記事です。 安らぎが欲しくって教室を訪れた生徒さんから、ヴァンパイアの如くチュルルル~っとエネルギーを吸い取り、先生だけ一方的に気持ち良くなる。 わざわざ電車代払って教室へと出向いて、受講費払って、エネルギーまで吸われちゃって、「何だかあまり得る所が無かったな。」だなんて。 生徒さんは踏んだり蹴ったりです。 どうしたらこの、「スッキリしないヨガ」をうまく避けられるのでしょうか。 それは、ひとえに 自分自身の霊性面のメンテナンスができていて、 人間を超えた、高い領域からエネルギーを補給できる指導者。 を探せるかどうか、にかかっていると思います エナジー・ヴァンパイアに化けないよう、霊性面で自分を高めようと日々努力しているような先生に習え、ってことですね。 霊性の面で人間を超える、【大いなる存在】(「神」「宇宙」「ソース」「聖なる光」「サムシング・グレート」by 村上和雄先生...など、何でもいいんですけど。お好きなものをどーぞ。) ...そうした【大いなる存在】を意識し、必要に応じてアクセスし、高品質のエネルギーをダウンロードして自らを充たす、ということを自然に行っているような指導者、です。 自分というちっぽけな人間を大きく超える偉大な存在の力を知っている人。 それを世間では「宗教的な人」と見なしますが、別に特定の宗教組織に入る必要はありません。他の人に公言する必要だって、一切ありません。 自分の中に「霊的な芯棒」が、一本通っていれば、それで十分なのですから。 そういう【大いなる存在】から充電する術を持たない指導者だと、教室に集まった生徒さんやら、取り巻きさんやらの「尊敬」という代替エネルギーでもって自分自身を充たすしか無いんですよね。尊敬されるのも悪くはないですが、所詮、出所が人間ですし、長持ちはしません。 せっかくヨガという、霊性を磨くための優れた道具に出会ったのですから、霊性から切り離された単なるストレッチ体操ばかりでは、時間もお金も勿体無いですよね。 どうせなら、「本物」をとことん探してみませんか? ヨガに限らず、良い先生を見つけ出すのって、手間もひまもかかるし、大変です。 時間はかかっても、きっと「いろいろ回り道して、苦労しただけのことはあった。」と喜べる日が来ますよ。 ぜひ素晴らしい先生に出会ってくださいね。簡単に妥協したりしないで。 個人的には、指導者資格の基準審査が厳しく、真の実力と指導力とが要求されるアイアンガー流を名乗るヨガ教室は信頼できると思います。 (まぁ、こればかりは相性の問題なので、ゴリ押しはできませんね。もっと動的なヨガが好きだ、って方もたくさんいらっしゃいますから...。) いかにもアイアンガーヨガ、って感じの、シンプルな無駄の無いスタジオです。 日本に永住帰国した暁には、柳生先生のクラスにぜひ出てみたいなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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