原発の空の下
今回の原発事故がなければ絶対に読むことはなかった本。浜岡原発で働いていた男性が白血病で26歳という若さで亡くなりご両親が労災認定を求めているという実話を小説化したもの。1999年に出版されていたもので図書館でもきれいなまま書庫に眠っていた本。原子炉とか建屋とか最近聞きなれてきた言葉今だから容易に光景が浮かんで読みやすい。原発で働く下請け作業者のあまりに過酷な労働環境。読みながら自然と眉間にしわがよっていることに気づいた。これで放射能汚染されないわけがないと素人にもわかる。中の人は放射能があることに知らず知らずに慣れてしまい放射能を多く浴びることが仕事人として尊敬の目で見られることであり本人もそのことで満足する。生きがいを感じている。どうして・・・信じられない。仕事に生きがいを感じることは素晴らしいけど。ちがう。作者のあとがきには一人でも多くの人が原発の危険について本当のことを知り次世代のエネルギーについてともに考えてきたいとある。【送料無料】原発の空の下今緊急増刷されているらしい。