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★ばりばり通信★バリBAGUSらいふ

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2002.8.9 ミステリー・・・

その名も「ミステリー」という名の催し物。日本でもあるじゃない?デパートの最上階でやるやつ。この催し物、人から聞いた時は、面白そう、これは笑えるはずとか思っていったのに、実際に行ったら気持ち悪くなった。

催し物を見た人から話をきいた翌日、さっそく長屋のアユとナンドを誘って、3人で出かけた。アユはただいま妊娠中だから,お腹の子に刺激を与えたくないという理由で、会場には入らなかった。(おーっそんなに刺激的なのか??)
入口で5000ルピア払って中に入ると、むっした空気と動物の匂い。中は暗く、ところどころ、赤とか緑の裸電球があって、怪しい雰囲気を作り出している。壁際をぐるりと、動物の檻がならぶ。真中にもなにやら、動物の檻だ。なにがいるのか・・・と、入口に近いところのケージを人の頭越しに除く。そこには・・・・10センチくらいの人間の形をしたミイラ!!! その後は、3本足の鶏とか尻尾のないとかげとか,要するに奇形動物がそろってるわけ。(動物愛護協会がおこるだろー) そう、これが「ミステリー」なわけ。

でもね。私の気分をもっとも不快にしたのは、見世物になってる人間がいたってこと。題して「悪魔の子」!!!どうして悪魔の子かっていうと、体中に黒いあざがまだらにできていて、人間の肌とは思えないらしい。その悪魔の子は、後ろ向きになり足を伸ばして座らされていたんだ。その隣で司会者がマイクをもって一生懸命になんか言ってるの。そして私は思い出した。その昔まことしやかに流れていた噂を・・・・。 

その噂とは、香港だかバンコクだか、アジアのどこかを旅していた日本人女性の観光客が服をためそうと試着室に入ったまま、行方不明に。その後、何者かに監禁され手足を切られ、アジアのどこかでサーカスの見世物になっているという・・・・。

そんなことがありえるのか???とすっかり気分を悪くした私は、無理やり、この悪魔の子がショーのあと、あざを洗い流し今日もよく人がきたなーと、札束を数えるところを想像した。こんなのは作り物だ!そうでなくてはいけない!でも・・もし・・・そうじゃなかったら・・・。

そのあとはナンドの説明も上の空に、さっさと出口へ向かった。こんなはずじゃない・・もっとおもしろくて笑えるはずだったのに・・・こんなはずじゃなかったんだ!私が見たかったのは・・・
「ブラックマジックでぶたにされてしまった人間!」

・・・ということで見世物になっているのは豚!インドネシアではこういう類のマジックをとても信じている。(マジックはマジックでもマギー司郎じゃないよ) そしたら・・・・いたいた!確かに豚が!!檻の中にいれられたおとなしい豚が出口の脇にいた!そーなんだ-,この豚,昔,人間だったんだー・・・・って誰が信じるんだ!!!!

あとね、こんなのもあったよ。「生け贄になる前のサル」「4本足のある大蛇(そりゃ、わにって言うんじゃい!)」

そんな催し物に行ってきました。あーこわかった。出口をでて、明るい中でアユの顔をみたときは本当にほっとした。

その夜、インドネシア人の女友達に、「ミステリー」の話をした。私がひどく不快になったことも。そうすると,彼女は、のっけから 「あはは。。。そんなのエンタ-テイメントよ、エンタ-テイメント、誰もほんとだって思ってないわよ。悪魔の子だってね、そんなの作り物にきまってるじゃない、あはははは」とけらけら笑って言ってのけた。ほんの少しでも、あの悪魔の子を不憫に思った私がばかだったのか。大人をからかうのもいい加減にしろーーーと心の中で叫んでいた。




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