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カテゴリ:音楽のススメ
音楽のススメ ・ ピエールモントゥーとヴィーナーフィルハーモニカーの幻想交響曲 エクトル・ベルリオーズというフランスの作曲家が作った幻想交響曲という作品がある。 舞台女優にかなわぬ恋をした若い芸術家が、麻薬を飲み陶酔と悪夢の入り混じった夢を見る。 実際ベルリオーズはヘンリエッタスミッソンというシェイクスピァ女優に恋焦がれるが、 当初は歯牙にもかけられず、 その為この交響曲を彼女のために書き初演に招待するが相手にもされない。 ベルリオーズは彼女を呪い恨み、 中傷の怪文書までしたため配ろうとするが周囲がそれを押しとどめる。 結果として彼女とは短い結婚生活をおくり一男をもうけるが破局してしまう。 芸術家とはかくも理解を超えたところで生きているものだ。 第一楽章・夢と情熱 フルートとヴァイオリンに彼女のテーマが美しく現れるが、 音楽は次第に情熱的な躍動感をもって激しく第1楽章を終わる 第二楽章・舞踏会 フルートとオーボエに舞踏会の舞曲として彼女のテーマが描かれる。 第三楽章・野の風景 寂しき野に彼女の幻がフルートとオーボエのユニゾンで演奏され、 遠くて摑めない響きに取り憑かれ若き芸術家は苦しむ。 第四楽章・断頭台への行進 彼は愛人を殺し断頭台への行進を強いられる夢を見る。 彼女のテーマが首を切り落とされる直前に、 オーボエの気味の悪い音形となって一瞬だけ鳴り響く。 第五楽章・ワルプルギゥスの夜の夢 怪文書を配れなかったベルリオーズは、 彼の愛人は狂宴にふさわしい高級な売商婦である と、 初演のこの楽章に書き加えた。 死んだ魂は、 悪夢のようなワルプルギウス夜の魔物たちの宴会場へと紛れ込み、 その美しい女優の幻影が魔女のような音形のメロディに変容して、 彼に取り憑き渦巻き、 甘美の阿鼻叫喚地獄へと誘い込むというおどろおそろしい音楽。 ピエールモントゥーとヴィーナーフィルハーモニカーの幻想交響曲というLpは、 San Francisco Symphony Orchestra Pierre Monteux とはまったく別次元の演奏と録音です 録音場所はワァーメモリアルオペラハウス。 年月日は 1950年2月27日。 2年後 玉地俊雄 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.04.27 16:03:24
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