漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

　　　　音楽のススメ　・　JESUS CHRIST SUPERSTAR Motion Picture 2






ｉｍａｇｅ ｅｎｔｅｒｔａｉｎｍｅｎｔ 社とは　Ｓｅｖｅｎ ＳＡＭＵＲＡＩ の頃からである。
黒澤明の七人の侍の映像が本家本元の日本に無いといった時代がはっきりと存在していたのである。
レーザーディスクの時代にはＤＶＤなど考えられなかった。

重くて誤まって踏めば割れるのであった。
ＳＰレコードと同様の慎重さと不便はあれども未だ現役で使用可能である。
ニーナ.アナニアシビリ の ＳＷＡＮ.ＬＡＫＥ などはもう入手できない。








僕はアメリカの通販カタログ集カタログオブカタログという分厚い冊子をアメリカから取り寄せた。
僕は鹿児ッマ弁でいう太刀の来ぬまに タチンコンメ である。
無いなら取り寄せよう。

通販の申し込みはイラスト入りの怪しい英文であった。
価格はまあ＄１００程でおちついていたがセブンサムライは少々高額であった。
アメリカ在住のコレクターが奇跡的に持っていたフィルムから作られた逆輸入版である。

日本のアマゾンに無い音楽ＣＤも Ａｍａｚｏｎ ｕｋ.ｃｏｍ には在る。
選択肢は多いほうが良いに決まっている。








JESUS CHRIST SUPERSTAR Motion Picture の Heaven on their minds には度胆を抜かれる。

ユダヤ教ナザレ地方でふと芽を吹いたクライスト。
キリスト教の発生はヨカナーンの予言に基きサロメは彼の首を銀のお盆にのせて悦楽する。

選ばれしモノとの錯覚と思い込み。
大工の息子でしかなかったただの男がまわりからのヨイショの連続でなりあがってゆくさま。

最も問題なのは言葉が飛躍曲解されて収拾が付かないところへゆき、
フィードバックされてさらに自分たちまでが流されやがてルンルン気分に陥る事の実感が無い。
天誤愚を天国として夢化して夢を語り始める。
もうどうにもとまらない。




　




ヘブン.オン.ザ.ゼア.マインド は重い言葉である。

砂漠の真ん中にロケバスが砂埃をあげて爆走してくるのは古代遺跡の乾燥しきった荒野である。
柱の隙間と影を走るトカゲが心象的である。

ロケバスからマグダラのマリアやローマ提督ピラト、
パリサイ人カヤパたちとヘロデ王にペテロ.ヨハネたちの最後にイスカリオテのユダが下りてくる。
カール・アンダーソン演ずるイスカリオテのユダは黒人と言う設定である。

ｃｒｕｃｉｆｉｘ がロケバスから降ろされるシーンは硫黄島の星条旗のようにも見える。

人々は熱狂し宗教の持つ暗部と排他性との間での血のあらがいと闘争劇を暗示する。
パリサイ人がローマ帝国か新興宗教のナザレ派なのか。

畢竟勝ち残って信者数が増え続けるならば 松本 智津夫 にすら可能性があったのである。
何故如何して破壊活動防止法の適用を見送ったのか。

原理主義宗教と賭博は依存症が深い闇の世界だからヤメテおけ。









ヘブンもデモンもおのおのみな人間と言うやっかいなエゴイズムの塊りが生み出す難物である。

明日はどうなるという不安と人々の スガル という主体性の無さと付和雷同が宗教のツケメである。
明日は明日の風が吹く。
明日の事は明日にならないとわからない。
明日は死ぬのか。
死ぬのは死ぬ時にしかわからない。

この映画の中でジーザスは叫ぶ。
ワィ.アイ.シュッド.ダイ !
しかし答えは無い。

シモンにはわからない。
死を克服するためには ユー.オンリー.ハブ.トゥ.ダイ なのであると。
少数のスンニ派は多数のシーア派優遇政策に異を唱え暴力で多くの同宗教同民族達を殺害する。
パキスタンにはヒンドゥー.クシ山脈がある。
魔女裁判やカソリック修道会の堕落した結果の子供たちの悲劇もあるのだよ。

マザー・テレサのたどりついたやりかたには賛同しよう。
宗教は麻薬だと言った国家もあった。
信教の自由とはいつたいぜんたい何だろうか。

概していえる事は宗教にスガル者は体育が赤点で泳げないからではないだろうか。
自己覚醒が必須である。

人間と言う生きものは裸で生まれて何も持たずに死にゆくただのいち生命体でしかないのだから。









The Original Motion Picture Sound Track Album MCA RECORDS である。
ＬｐをＣＤにして聴いている。
いちぶ音声はＬｐのほうがしなやかに聴こえる。

サウンドトラックは元々音声が良くありません。
でわ何故サウンドトラックのＬｐを買うのでしょうか。

マイ.フェア.レデイしかりサウンド.オブ.ミュージックもチキチキバンバンをも何故買うのか。
サガとしかいえませんな。












　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地俊雄