漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

[槍穂高連峰単独縦走行記] カテゴリの記事

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  5506　維新衰退の元凶は貝塚.泉佐野.泉南.阪南市·の有権者

  　　　　維新衰退の元凶は貝塚.泉佐野.泉南.阪南市·の有権者ハシゲのつぶやき維新衰退の元凶は貝塚.泉佐野.泉南.阪南市·大阪１９区の有権者だ。なんと醜い。大阪１９区選出の丸山穂高さんの正論が正しい。　　　　　　　　　　　　堺市長選挙と加計・森友隠蔽解散に伴う維新の敗北の総括をし　　　　　　　　　　　　維新の代表選挙をも実施すべきであるハシゲがムキになって悪態三昧を連発するのが幼稚で根性悪はなはだしい。これは明神から見上げる前穂高前衛峰である。丸山穂高さんもドエライやからに係わったもんやな。貝塚.泉佐野.泉南.阪南市·大阪１９区の有権者たちよイカレ !何が都構想なんぢゃコラ !　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.10.31

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  5496　槍ヶ岳山荘の土産もの記念バッジとマッチ

  　槍穂高連峰単独縦走行記　・　槍ヶ岳山荘の土産もの記念バッジとマッチ蝶ヶ岳～常念岳～大天井岳～西岳～槍ヶ岳～中～大喰岳～南岳、そして大キレット超えわ経て、北穂高岳～涸沢岳～奥穂高岳そして吊尾根を経由して前穂高岳から下山した今回の単独行。少しでもバランスを崩せば肉片が飛び散ってオヂャンのパー。　　　　　　　あやまちは安きところにてつかまつるものに候心して降りよ無事下山して松本電鉄のバスに乗った。こうして槍ヶ岳の登山記念バッジと槍ヶ岳山荘のマッチが手元にある。槍ヶ岳山荘のマッチが有料販売品であるのは間違いが無い。登山記念バッジは、黒いメッシュのハンチング帽にいまだにくっついているしマッチも未使用で手元にある。もう、何十年も前のことであった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.10.15

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  5495　河童端に到着して安全登山が終わる

  　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　河童端に到着して安全登山が終わる蝶ヶ岳から始まって、槍ヶ岳を経て前穂高から下山する槍穂高連峰単独縦走行ももうすぐ終わる。安全に下山してこそ登山である。単独行者として入山カードを上高地で提出して上高地まで無事に帰ってくる。もうすぐだからこそ慎重に下る。河童橋の手前には松本電鉄のバスターミナルがある。バスに無事乗り込んで単独行が終了する。単独行こそが登山の醍醐味てもある。さらば槍穂高連峰また来る日まで。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.10.13

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  5493　岳沢と西穂高と奥穂高の稜線と高山の花

  　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　岳沢と西穂高と奥穂高の稜線と高山の花岳沢と西穂高と奥穂高の稜線と高山の花が実に美しい。ので貴重なフィルム式カメラのフィルムを合計３枚使って撮影した。稜線は見事に晴れている。　　　　　もうフィルム式カメラの残り少ないフィルムを使い切ってもよいころだ。ややムダなショットみまあ良いではないか。こんな高い木が育つのは１５００ｍほどの標高になっているということだ。もう上高地は近い。無事に松本電鉄のバスに乗ってＪＲ松本駅に到着してこそ登山が終わる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.10.12

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  5942　奥穂高岳と高山の花

  　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　奥穂高岳と高山の花岳沢のかなり下部まで下山している。名も知らぬ高山の花がワンサカドッサリ咲いている。あいにく高山植物にはうとい。あまりにもドッサリワンサカと咲いていたので思わずシャッタァーをきった。西穂高岳から奥穂高岳への稜線もこの高山の花におよばない。厳しい高山の草花とは違った花が美しい。とまれ上高地はみもう２時間圏内である。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.10.11

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  5491　西穂高の稜線

  　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　西穂高の稜線岳沢ヒュッテからの湿気に満ちた下山路からようやく抜け出せた。西穂高の稜線が見える。稜線上には雲がかかっている。西穂高岳に登山中の人々は今ガスの中だろう。要するに雲の中を弩残しているようなものだから大変である。分厚い雲だと登山にはむかない。かかっている雲の量から察すると、現在は霧がかかってはいるものの３０分もすれば難なく晴れてくるのだろう。無事下山してこそ登山である。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.10.09

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  5490　黎明の西穂高岳

  　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　黎明の西穂高岳西穂高岳の稜線が雲ひとつ無く見えている。黎明の西穂高岳である。思えば遠くまで稜線を歩いたもんだね。峰々の稜線部はカラッと晴れているが足元の下山路にはしっとりとした水分が満ち満ちている。朝の上高地が水分でかすんでいた。山岳美とはまた違って足元が美しい。上高地から無事に松本電鉄バスに乗るまでが槍穂高連峰単独縦走行の終了地点である。朝露では収まりきれぬ美しさがある。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄　　　

  2017.10.07

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  5489　朝の六百山

  　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　朝の六百山順調に下山している。上高地とともに朝の六百山もその山容をあらわにしている。今朝は下山路が水をたっぷりと含んでいる。　　　　　　　　　　　　　　あやまちはやすきところにてつかまつるものにそうろう　　　　　　　　　　　　　　こころしておりよまことにもって気をゆるませまい。蝶ヶ岳から前穂高岳までと同じ気持ちで下山する。登山するとは安全に下山してはじめて完了する。ともかくも上高地までゆく。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.10.04

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  5483　岳沢の朝

  　　槍穂高連峰単独縦走記　・　岳沢の朝岳沢ヒュッテは前穂高岳の真下にある山小屋である。単独縦走ならば何処で１泊するのも自由気ままであるのがうれしい。岳沢ヒュッテからの朝の上高地方面は山の水蒸気で潤んでいる。たっぷりと水分が含まれている。大気はしっとりとして冷たい。やっと今日は自宅に帰れる。そうだ銭湯にゆこう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.09.17

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  5482　前穂高岳山頂の雲は天国に近い場所に出来る

  　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　前穂高岳山頂の雲は天国に近い場所に出来る蝶ヶ岳の長壁尾根に取り付いたのはもう８日前になってしまった。翌日蝶ヶ岳から常念の小屋へ。大天井の小屋を経て西岳の小屋から槍ヶ岳山荘に各１泊。大キレットの飛騨泣きは恐ろしかった。北穂高の小屋から穂高岳山荘に歩を伸ばし岐阜県の漬物屋の社長ちも再開した。今は別れて吊尾根から前穂高岳はもう間近に。東鎌尾根ではブロッケンの妖怪とも出会えた。勝手気ままな単独行の素敵な歩。前穂高岳山頂の雲は天国に近い場所に出来る。ほんにすぐそこに。手を伸ばせは掴めるかと思えるほど近くで雲が湧きあがる。天を見上げると３６０度真っ青な天井になっている。事のついでだから今日は岳沢ヒュッテにもう１泊するとしよう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.09.12

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  5477　前穂高岳吊尾根の急峻な登山道

  　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　前穂高岳吊尾根の急峻な登山道前穂高岳吊尾根の急峻な登山道はまるで空を歩いているようでもある。最低鞍部から前穂高岳への登山道は南へ向かっていねので明るいがとても危険な道でもある。恐れを知らぬ間だけ許される槍穂高単独縦走である。ひとたび岩塊を踏み外せは四散する肉塊が１００ｍ４方８方１６方を汚染する。覚悟はあれどわが身だけは問題ないと過信しているのが不思議な景色だ。前穂高岳の北方の常念岳を登山中の人々はさぞや雲と雨の中大変であろうな。今や向かう所晴れ男の面目躍如の上天気はすがすがしい。ちょっと下山時間を割いて前穂高岳山頂に寄ってみよう。以前　おこじょ　とひょっこり出くわした事が思い起こされる。まあよい。単独縦走は勝手気ままだからね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.08.26

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  5474　あれに見えるは前穂高岳じゃありませんか

  　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　あれに見えるは前穂高岳じゃありませんか奥穂高岳と前穂高岳は吊尾根で繋がっています。最低鞍部とは吊尾根の中間地点です。涸沢側を覗き込むと氷河で出来たモレーンがはっきりと見えています。吊尾根の南側はドスンと切れ落ちています。滑落すると死ぬかもしれません。正面を見るとあれに見えるは前穂高岳じゃありませんか。あの頂は東西に１００ｍほどの長い前穂高岳の岩だらけです。以前　オコジョ　と出くわした事がありました。前穂高岳の下りはアルプス３大バカ登りを降りるので気を抜けない下りです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.08.15

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  5472　奥穂高岳と前穂高岳を繋ぐ吊尾根最低鞍部

  　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　奥穂高岳と前穂高岳を繋ぐ吊尾根最低鞍部奥穂高岳と前穂高岳を繋ぐ吊尾根最低鞍部までたどり着いた。最低鞍部しは山岳と山岳との中間点の最も低い部分のことであります。ここを過ぎるともう涸沢と常念岳は見えなくなってしまいます。さようなら。またくる時まで。涸沢と常念岳を見納める。常念岳の登りを思い返すとただただ登るばかりの単調でキツイ登りであった。これから下る前穂高の急峻で変化に富んだルートとは違っている。危険度は前穂高の登攀と下山がはろかに高い。常念岳は延々とした登りのあとに延々とした下りの後に常念岳の山小屋がある。山小屋が見えてから延々とただただ下るのはツラかった。全てが見納めとなる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.08.05

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  5471　岐阜県の漬物会社社長さん

  　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　岐阜県の漬物会社社長さん岐阜県の漬物会社社長さんは下山の前日奥様に電話を掛ける。上高地までメルセデス・ベンツが迎えに来る。らしい。前日奥穂高岳山荘でバッタリでくわした。岐阜県の漬物会社社長さんは何故か奥様に電話した。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　先生と会ったよ嬉々として電話していた。障害を持った息子さんを５０数年間育ててとうとう没したと言っていた。以来苦行かと思われる登り方をする。単独行者同士何故か惹かれあうところがあった。長谷川恒夫さんと２人だけの関係であった。僕は今日下山する。岐阜県の漬物会社社長さんは奥穂高岳山頂まで同行して来た。かるく会釈すると岐阜県の漬物会社社長さんはにっこりとして微笑んだ。気持ちよく別れてゆくのが単独行者同士の心意気である。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.08.04

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  5470　来しかたの常念岳と涸沢のカール

  　　槍穂高単独独縦走行記　・　来しかたの常念岳と涸沢のカール来しかたの常念岳と涸沢のカールを望んでいる。蝶ヶ岳の長壁尾根を登って常念岳を越え、大天井・西岳・東鎌尾根から、槍ヶ岳を単独縦走して今奥穂高岳より来しかたの常念岳と涸沢のカールを眼下に見ている。槍穂高単独縦走は北アルプス大回りで旅を終わらせようとしている。前穂高岳への吊尾根の最低鞍部から下を覘く。穂高連峰に氷河があった。氷河があったので氷河のモレーンが出来てそに上に涸沢ヒュッテが建っている。これらを眼下にして槍穂高単独縦走中なので慎重に歩を進めているのだ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2017.08.03

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  5236　槍穂高連峰単独縦走行記 朝色の槍ヶ岳

  　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　朝色の槍ヶ岳穂高岳山荘を後にしてほぼ垂直の鉄梯子を２回上ると約３０ｍの高低差をかせぐ。奥穂高岳への登山路へと向かう。ダダダ～ッと笠ヶ岳方面に傾斜している地点を越えると槍ヶ岳を振り返り観る。穂高岳山荘から奥穂高岳までは１時間チョットの行程である。朝１バンの時間帯は登山者でいっぱいだ。奥穂高岳は日本で３番メの高さである。南アルプス北岳より２ｍ低い。２ｍ低いのが今田重太郎さんには許せない事であった。２ｍを超える高さの巨大コンクリートの塔を奥穂高岳頂上にオッ建ててしまった。北岳よりも高くしたのであった。国土地理院は当然奥穂高岳の高さを変更しないが重太郎さんはこの事実に満足していた。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.12.25

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  5325　槍穂高連峰単独縦走行記 穂高岳山荘

  　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　穂高岳山荘足下の巨岩には　奥穂へ　と白ペンキで書かれた矢印がみえている。右側すなわち南方向に進めば奥穂高岳がある。反対に来た方向である左側を戻れば今やって来た涸沢岳を超えて北穂高岳方面に向かう。登山道にはこういった目印がたくさんの量で記されている。矢印の無いところは登山道ではないからすすんではならないのが縦走路の常識でもある。槍穂高連峰地図無し単独行者は慎重にこの記号にしたがって進んでゆくのである。今田重太郎さんは、リコプターでこの穂高岳山荘へ地下足袋を履いてやって来た事があった。１度だけお目にかかった。小柄な老人は前穂高岳への登頂ルートを開き現在この位置に穂高岳山荘を作った。夫人と赤児だった紀美子さんを背負って登頂ルートを作った。紀美子さんを前穂高岳と奥穂高岳との分岐点にある、畳２畳反ほどの、傾斜角１５度ほどの平らな巨岩の上に寝かせて登山道を作っていったという逸話がある。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊緒

  2016.12.24

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  5323　槍穂高連峰単独縦走行記 穂高岳山荘見ゆ

  　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　穂高岳山荘見ゆ涸沢岳の頂上が画面中央にチョコンと丸まって見えている。涸沢岳の登りはチョコン丸まっているようななだらかな登山路ではない。頂上直下の登りは鎖で空中にぶらさがるような危険な場所すらある。見場下から斜め上方向へとむかってトラバース気味にデコボコの岩稜を登ってゆく。まわりこむと本格的な斜度が平均５０°程のほぼ直踏路を登る。あいにくと雲霧が湧き出している。涸沢岳の頂上はガスっている。早々に下山して穂高岳山荘へ向かうとしよう。はるか前方に奥穂高岳の前衛峰・ジャンダルムがみえている。涸沢岳の頂上から下る事約１０数分で穂高岳山荘が見えてくる。雲霧は適度に薄まってきた。奥穂高岳の山容とジャンダルムが荘厳で重厚な姿を現している。穂高連峰と人の営みが共存している。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊緒

  2016.12.22

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  5307　槍穂高連峰単独縦走行記 かえりみれば槍ヶ岳

  　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　かえりみれば槍ヶ岳涸沢岳への峻険な縦走路からかえりみれば槍ヶ岳が遠くそそりたっている。涸沢岳への峻険な縦走路は悪路である。涸沢岳への峻険な縦走路は危険では在るが大キレットほどの大危険度はあまり感じられない。この地点はゆいいつカメラを取り出せる地点である。小休止をする。北穂高の小屋で補給した水で喉を潤す。人は何故山を登るのか。ふりかえれば超ヶ岳から幾度の旨い水をありがたく飲んだか。天然自然に抱擁されて幾度の絶景を心に刻んだか。誰にも記使いせず邪魔も去れず自由気ままに縦走路を踏破してここまでやってきたか。涸沢岳への峻険な縦走路の向こう先には乗っ越しの巨大なドーム状の岩塊がみえている。ゆこう。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.12.06

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  2591　槍穂高連峰単独縦走行記 常念岳と雲海

  　　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　常念岳と雲海常念岳がみえる。常念岳の奥には雲海が広がっている。安曇野地方は今朝はドン曇りの天候であろう。北穂高岳から涸沢岳へと向かう縦走路の上に立つ僕はまさに雲上人である。雲常人はえんやこらさっさと山を登った人にしか与えられない称号である。長壁の尾根からとりついて蝶ヶ岳の小屋に泊まった。見た目はなだらかで優美な常念岳のゴツゴツガリガリとした登りと下りは猛烈であった。あの道を通って槍ヶ岳までゆき、そして、大キレットを超え北穂高岳を今朝出発して東方を眺むれば絶景がみえている。人は山が在るから山に登るのではない。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.11.20

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  5284　槍穂高連峰単独縦走行記 涸沢岳西尾根

  　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　涸沢岳西尾根北穂高岳南峰から南方をみわたすと奥穂高岳との間に涸沢岳がデンと鎮座している。涸沢岳から西に向かって長い尾根がのびているのも見える。足場が悪いがこの西尾根はテクテク歩くと３０分ほどで突端までゆく事が出来る。その下は断崖絶壁である事はゆうまでもない。さて北穂高の南峰からいったん下って、涸沢岳の最低鞍部までゆき登ってゆくのだが見た目のなだらかさは実際とは違う。涸沢岳山頂直下の登りは時として宙ぶらりんに近い個所もってキビシイ。残雪も在る。真夏でも朝晩は冷蔵庫の中のような気温で在る。日差しはジリヂリとして痛いほどである。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.11.13

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  5283　槍穂高連峰単独縦走行記 北穂高岳南峰山頂の水場

  　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　北穂高岳南峰山頂の水場ゆくてには北穂高岳の南峰が聳え立っている。画面左側の峰を登山者たちが登っている。かなり危険な登山路である。大キレットほどの危険度は無いが慎重に登らねばならない。下りには鎖場もある。山頂はデコボコガクガクとした岩がガラゴロところがっている。僕は世界中で最も旨い水を知っている。前穂高岳から奥穂高の小屋を越えて、北穂高岳へ向かう途中の涸沢岳の最低鞍部を通過中の事であった。前から登山者が　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　水を少しもらえませんかと、声をかけてきた。よほどの出来事か、何故充分な水を持たずに北穂高の小屋を出たのか。詮索してもセンナイので水を飲ませてあげたが水筒の水がほとんど無くなった。見上げる北穂高の南峰までの辛抱だと心に言い聞かせたが渇きがキツかった。艱難辛苦を懸命にコラエにこらえて最後の水を腐り場の下で飲み干して南峰へ。南峰の水場がある。登山者の捨てた空き缶に雨水が溜まっているのだ。空き缶の底部には赤錆がゆれている。うわずみの水は乾ききった喉にうれしい。山頂にあった１０缶ほどのほぼ全部の水は世界でいちばん美味しい水であった。また雨が降れば北穂高岳南峰の空き缶水場が出来る。水を飲んでいい気分になって北穂高岳山頂の人々に手を振ると、向こうでも手を振り替えしていたのを思い出す。人は山が在るから山に登るのではない。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.11.12

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  5277　槍穂高連峰単独縦走行記 顧みれば槍ヶ岳

  　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　顧みれば槍ヶ岳顧みれば槍ヶ岳が見える。前穂高岳の見え方も槍ヶ岳の姿も刻ィツ刻とその姿をかえてゆく。北アルプス単独登山者にのみゆるされる時間と絶景である。さて。天気は良い。午前中に涸沢岳の取り付き地点まで歩を伸ばしておきたい。涸沢岳の登りは手厳しい。山頂直下の螺旋状になった煙突を半分に割ったような箇所は登山者の渋滞路になる。渋滞時間は奥穂高方面からの北穂高ゆきが午前５～６時頃。奥穂高の小屋ゆきの登山者が１０時ごろである。単独行者はゆっくりとすすむ。ヤア。目の前には北穂高岳の南峰が屹立している。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.11.06

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  5275　槍穂高連峰単独縦走行記 前穂高岳５.６のコル

  　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　前穂高岳５.６のコル北穂高岳山頂から下ってすぐ右側への道をすすむと北穂高岳の南峰がそそりたっている。南峰からは猛烈な鎖場があって肝を冷やす。大キレットとは比較も出来ないほどやさしいが気が抜けない。南峰から前穂高岳を望むと、東西に長い長い前穂高岳の山頂の最東端から前穂高の２峰と３峰がゴマツブのように見える。ここは山大工のテリトリーである。ロープ・カラビナ・ハーケンと金槌で垂直に岩壁を登る登山者たちのフィールドである。前穂高岳の山頂の真ん中で、涸沢のカールを眺めながら奥穂高小屋の弁当を食べていたときひょぃっとオコジョが僕と目を合わせた。純白のおこじょだった。２秒ほどで姿を隠した。人は何故山に登るのかである。前穂高岳の東側とゴジラの背のような４.５.６峰も山大工のテリトリーである。最も北側のこんもりしたのが山大工ご用達の屏風岩。上に上って６峰。その上が５峰。５峰と６峰との鞍部を５.６のコルと呼ぶ。５.６のコルは涸沢から前穂高岳東壁へと向かうルートと前穂高岳山頂へ向かうルートがある。山大工に任せて前へすすもう。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.11.04

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  2574　槍穂高連峰単独縦走行記 北穂のテン場と穂高連峰

  　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　北穂のテン場と穂高連峰悠久夢幻の槍ヶ岳が紫色の雲の流れの中にあった時点からもう日がさしてきた。来たかたはまさに悠久夢幻であった。往くかたの右側は穂高連邦の奥穂高岳左側が前穂高岳である。北穂高岳山頂から北を眺むれば山頂のすぐ真下に北穂高のテン場がみえている。カラフルな登山用のテントが散見されている。僕もあのテン場でテント泊したこともある。北穂高の小屋にデン張りの申請をして規定料金を支払い水を買って単独行を楽しむ。あのテン場に泊まるのがツラくて、北穂高の小屋に泊まった時偶然に長谷川恒男氏と運命的な遭遇をした事があった。北穂高岳には槍ヶ岳同様の数々の思い出がよみがえる。さあ。目指すは奥穂高を越えて吊り尾根を通り前穂高岳から下山する。ゆこう。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.11.03

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  2573　槍穂高連峰単独縦走行記 紫雲の槍ヶ岳是澹然独興神明居

  　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　紫雲の槍ヶ岳是澹然独興神明居大キレットを超える。槍穂高連峰縦走の最難関大キレットを超えた。リュツクから撮影機材を取り出しているひまなどあろうはずが無い。槍ヶ岳から北穂高岳までイッキに駆け抜ける。途中小休止の時間も惜しい。最低鞍部から見上げる北穂高岳の岩壁は見ようによってはほぼ垂直かとの錯覚すらある。北穂高岳山頂から望む槍ヶ岳の夜明けは紫雲の雲の流れと供にこの世のものとは隔絶した神秘的なまでの姿を見せてくれる。篆刻 澹然独興神明居 たんぜんとして独り神明と居 ( お ) る　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　神　　然　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明　　独　　澹　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　居　　興決して。断じて。此処まで槍穂高連邦を単独縦走してきた僕にだけ山の女神が見せてくださった美である。是がして人を山に登らせるのである。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.11.02

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  2572　槍穂高連峰単独縦走行記 北穂高岳より見る雲海の常念岳

  　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　北穂高岳より見る雲海の常念岳南岳の避難小屋を後にオロクの地獄道大キレットを登りきったのは午後５時前だった。天候があやしいと判断したからである。入山以来５日の快晴は異常だ。東鎌尾根でブロッケンの妖怪を見たのは水蒸気が多いという事実であった。いつしか水蒸気が槍穂高連峰に充満している。大キレットで撮影機材をリュックから取り出している時間も無い。案の定翌朝の北穂高岳山頂から東を望むと雲海に浮かぶ常念岳がみえている。雲海という現象は雨が降っているという事実でも在る。登山者は難儀をしているだろう。もたもたしていたら大キレット超えは出来なかっただろう。しかして大キレットと槍ヶ岳方面は単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.11.01

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  2570　槍穂高連峰単独縦走行記 槍沢小屋

  　　　　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　槍沢小屋南岳から槍ヶ岳方面を振り返ると斜めになった槍ヶ岳がドンと座って見える。槍ヶ岳はヨーロッパアルプスの、ツェルマットにあるマッターホルンのようなとんがった三角錐で知られている。視覚的に日本を代表する美しい山である。人は何故山に登るのか槍ヶ岳の山頂に立てば、槍ヶ岳山頂が目的地ではなく蝶ヶ岳の取り付き点から、苦しかった常念岳の登りと急勾配の下りに登りよりもキツかった膝のガクガク感を振り返る。大天井岳を回りこんだ時の槍ヶ岳と急峻な北鎌尾根の上にそびえる槍ヶ岳があった。西岳から東鎌尾根に向かうときはブロッケンの妖怪にも遭遇できた。全部のルートが見えた。これから超えるべくしているルートの最難関大キレットと穂高連峰もみえた。そして南岳までやってきた。今日中に大キレットを超えねば明日は風向きも天候も危なそうな予感がする。大キレットを超えて北穂高の小屋までゆくと決めた。大キレットを超えたならばどんなものが見えるだろうか。大キレットを超えられなければ最悪の事態が待つ。槍沢小屋は槍ヶ岳正面ルートから槍ヶ岳山荘まで登りきれなかった人々の為の小屋である。南岳の岩石の奥に小さい赤い屋根がみえる。いまからゆくルートには南岳の避難小屋しかない。大キレットに降りてゆけば北穂高むの小屋までゆくしかないのだ。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.30

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  2568　槍穂高連峰単独縦走行記 南岳から避難小屋を臨む

  　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　南岳から避難小屋を臨む大喰岳から南岳までの縦走路は兵站でただっぴろい稜線が続く。ガスの巻いた日には方向を見誤って遭難する人々も居る。晴れている。見通しがとても良い。今日は南岳の避難小屋で水を買って大キレットを超える。南岳からは垂直に下降する鉄梯子が２段に分かれてかかっている。６０ｍほどの鉄梯子を下る。こんなに天気の良い日のうちに北穂高の小屋までゆく。先を急ごう。大キレットでは写真撮影する時間もよゆうも無い。半歩踏み間違えれば転落死が待っているここは地獄の５丁目であるから気を抜けない。慎重に慌てずかつ迅速にゆくべし。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.28

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  5264　槍穂高連峰単独縦走行記 大喰岳山頂から臨む南岳避難小屋

  　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　大喰岳山頂から臨む南岳避難小屋大喰岳の万年雪でしこたま融雪水を飲み万年雪に練乳をかけて至高のカキ氷を食べる。まさに大喰岳のご馳走である。単独行はじつに楽しい。さて。ゆく方を眺めれば赤い屋根の南岳の避難小屋がみえている。避難小屋といっても、食事も出来れば布団も在る宿泊施設だがたいていは大キレットを超えてゆく中間点にある。ので休憩所兼お食事どころとしての機能で成り立っている。しかし此処で３連泊したこともあった。それは単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.24

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  5259　槍穂高連峰単独縦走行記 万年雪で水分補給

  　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　万年雪で水分補給大喰岳の山頂付近の斜面にはたいがいの年に万年雪が残っている。万年雪からはかすかだが雪解け水が流れ出している。天然水の雪解け水である。雪解け水の天然水はとってもつめたい。高所登山のたのしみのひとつにこの雪解け水を飲むという贅沢な楽しみが在る。僕は残雪が縦走路にある時は必ず大休止をする。美味で寒露の冷凍庫から取り出したような冷たさの雪解け水をはらいっばい飲む。さらに。残雪の上側をソギ下のほうの、真っ白な雪をカップですくい練乳をかけて残雪ミルクという豪華なカキ氷にして食べる。単独行者の大贅沢を堪能する。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.19

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  5255　槍穂高連峰単独縦走行記 雲表の縦走路

  　　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　雲表の縦走路登攀するというのは断崖絶壁や急峻な登山道をただひたすら登る行為をさして言う。縦走するという行為はアップダウンはあるもののこのようなはっきりとした縦走路をゆく。登攀の登りと下りと縦走路を直進する行為を合算して槍穂高連峰単独縦走をしている。この大喰岳の向こう側には南岳が在る。南岳を長い鉄梯子で下った場所から大キレットが北穂高岳まで続いている。近付くにつ恐怖度が増してくる。大キレット超えは今回の蝶ヶ岳 ～ 前穂高岳大縦走での最大の危険度に満ち満ちている。しかし今現在は雲表の縦走路をへらへらと単独行をしている。人は何故ゆまに登るのか。アフリカ大地溝帯で生まれた最初の　イブ　がそうだったように、イブ　の遺伝子の中に在る　山へ帰りたい　という血脈のいち事象例なのかも知れない。前へと歩を進めよう。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.15

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  5254　槍穂高連峰単独縦走行記 大喰岳より槍ヶ岳を眺む

  　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　大喰岳より槍ヶ岳を眺む槍ヶ岳山頂にはあとからあとから山頂目指して登山者が登って来る。長く山頂に留まるのはマナー違反である。槍ヶ岳を下山して大喰岳と南岳を超え大キレットへ向かうため早々に撤退することにしよう。槍ヶ岳が東側にやや首をかしげている。槍ヶ岳山荘の赤い屋根も遠くに見えている。大喰 ( おおばみ ) 岳への登りから振り返った槍ヶ岳の全容である。槍ヶ岳山頂から西側 ５ / ３ ほど下ったところに在る小さなトンガリが通称 小槍 である。アルプス壱萬尺小槍の上でアルペン踊りを踊れません。小槍の山頂への登山道は危険なルートです。槍ヶ岳山荘へ向かう登山道が見えています。槍ヶ岳山荘から大喰岳へと向かう登山道もはっきりくっきりと見えています。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.14

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  5253　槍穂高連峰単独縦走行記 槍ヶ岳山頂から簿高連峰を眺む

  　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　槍ヶ岳山頂から簿高連峰を眺む槍ヶ岳山頂の南の端に立つと最終目的地である穂高連峰がみえている。左端の前穂高岳から岳沢へと下る予定である。画面中央の左側から６つのギザギザが三角錐のように天空に向かって伸びているのが前穂高岳。その裾野にあるずんぐりとした塊が屏風岩。前穂高岳の右側には大キレットを超えたところに位置する北穂高岳。すぐ右に奥穂高岳。今日の目的は多くの命を飲み込んだ大キレットを超えて北穂高小屋までゆく。単独行だからマイペースで。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.13

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  5248　槍穂高連峰単独縦走行記 雲瀑の東鎌尾根の登山者

  　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　雲瀑の東鎌尾根の登山者見よ。夜明けの東鎌尾根をゆく人々の足下は雲が流れて雲瀑が形成されている。あれは要するに雨雲である。雲瀑の中はホワイトアウトで雨粒の中を進んでいる状態である。朝と夕方特有の気象現象である。 槍ヶ岳山頂に別れを告げいよいよ今日は大キレットへと向かう。朝の雲瀑も消えた。こんなにも快晴が続くのは異常だが単独行者にとってはありがたい。以前この行程では大キレットを目前に、南岳の避難小屋にまるまる３日間閉じ込められたことがあった。止まなかった雨は無い。単独行には全ての活路と行動が自費責任である。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.08

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  5247　槍穂高連峰単独縦走行記 槍ヶ岳山荘の記念バッジ

  　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　槍ヶ岳山荘の記念バッジ槍ヶ岳山荘で販売されていた　ネヂ込み式　の記念バッジである。通常の各山小屋で売られているバッジは小型の安全ピンどとめられる種類のものが多い。槍ヶ岳３１８０ｍのバッジは長く保存されている。バリ島のウブドはプリ・サレン・アグンで日本人観光オバハンがこのバッジを　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　くれ　と平然として言った。バリ人たちは平然と１００万ルピア貸してくださいと言う。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　くれが伝染したのだろうか。　　　欲しければ槍ヶ岳の槍ヶ岳山荘まで行って買いなさいと言っていなした。今もハンチング帽にひっ付いている。この荘厳な槍ヶ岳山頂からの朝の雲海を見ずして何んの３１８０ｍの意義が在るのか。映像が目をつむると今もあざやかにみえてくる。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.07

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  5246　槍穂高連峰単独縦走行記 槍ヶ岳山荘を槍ヶ岳山頂から眺める

  　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　槍ヶ岳山荘を槍ヶ岳山頂から眺める槍ヶ岳山荘は夜明けの槍ヶ岳の陰にかくれて半分だけ見えている。奥に見えているのは笠ヶ岳。槍ヶ岳の山頂は逆Ｌ字型で非常に狭い。ぎっちりツメ詰めで４０人ほどでもう無理して押し込むと転落遭難の危険すらある。深夜４時半ごろから登山して日の出を待つ。８月の半ばだが気温は３℃。風が強いと防寒用手袋が必要となる。 左下がかろうじて槍ヶ岳山頂の岩である。遠くを眺めると立山連峰が見えている。しかし、僕は夏場の槍穂高連峰のみを地図無しで単独行するのである。今立っている地点は危険極まりないところである。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.06

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  5241　槍穂高連峰単独縦走行記 槍ヶ岳山頂から暗黒の大キレットを臨む

  　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　槍ヶ岳山頂から暗黒の大キレットを臨む山の夜明けで山容が真っ赤ッ赤にそまるのは常識のあたりまえであめ。信じようと信じまいと色調整はしていない。真っ黒けのケで隠されている部分が、蝶ヶ岳から登山を開始して前穂高岳を下る大縦走工程の中での最大の難所である。大キレットはもう千人に近い遭難者を出している。ショッパイ危険な縦走路である。明日は早立ちして大キレットを乗り越し北穂高の小屋までゆく。身が引き締まる想いだ。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.10.01

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  5240　槍穂高連峰単独縦走行記 槍ヶ岳山頂からの御来光

  　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　槍ヶ岳山頂からの御来光早朝４時ごろから急峻で真っ暗な槍ヶ岳山頂への断崖絶壁のルートを登ってゆく。ヘッドライトをつけて登ってゆく。前をむゆく登山者が残すかすかな光と吾が光を頼りに、道無き踏み後を慎重にかつ迅速にグイグイと２０分ほどの猛スピードで登ってゆく。夜間の登山は危険を伴う。槍ヶ岳の登山路は夜間は特に危険度が増大する。しかし、狭くてＬ字型になった槍ヶ岳山頂からの満員御礼は、なにはともかく早い者勝ちの強攻登山によってのみ許される別天地である。見よ。３１８０ｍの槍ヶ岳の東の彼方からご来光が昇ってきた。やっと危険度の 1 / 3 を踏破した。超危険度の最大はまだ姿をあらわしてはいない。単独行者の胆力と技術力が試される。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.30

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  5239　槍穂高連峰単独縦走行記 槍ヶ岳山荘のマッチ

  　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　槍ヶ岳山荘のマッチ僕の単独行は槍穂高連峰だけを目的とする。次に登山地図を持たない。夏山だけを踏み跡のかすかな登山道をただひとりでたどる。夏山は前から来る人と後から追い抜く人々がたどる登山道にしたがって進む。天候の悪い日は動かない。雲表の槍ヶ岳山荘へやってきたのである。マッチはタダではない。なにがしかの代金が必要である。アルプス壱萬尺までやってきたスーブニールとして購入した。１００円ライターが１９７５年に発売された。まだまだマッチがよく使われていた時代のレガシーである。今日は槍ヶ岳山荘に宿泊しよう。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.29

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  5238　槍穂高連峰単独縦走行記 嗚呼とうとう槍ヶ岳が

  　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　嗚呼とうとう槍ヶ岳が北鎌尾根から目をはなし、槍ヶ岳へと向かう縦走路の真ッ正面には、嗚呼とうとう槍ヶ岳の特徴的なトンガリ三角錐の山頂が見上げられる。蝶ヶ岳への登りは長かった。蝶ヶ岳ヒュッテで、友人を置き去りにして　飯を食わせてくれ　と言った老人が故家主の女性に罵倒された。常念岳の登りは猛烈にキツかった。おてんしょうの小屋へはダラダラ登りの直線路を登らなくて正解だった。翌朝の槍ヶ岳は綺麗だった。西岳の小屋から東鎌尾根にとりついて登っていたらブロッケンの妖怪と遭遇できた。そして、槍ヶ岳が真ッ正面に見える場所までやってきた。槍ヶ岳山荘に宿泊しよう。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.28

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  5237　槍穂高連峰単独縦走行記 ふり返り見れば常念岳

  　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　ふり返り見れば常念岳ふり返り見れば常念岳が見えている。東鎌尾根もすでに半分ほどの地点まで登ってきた。東鎌尾根の取り付き地点からみるとずいぶん常念岳の見え方が違っている。もう常念岳山頂付近と同じかもう少し標高の高い場所まで来たようだ。単独行者はゆっくりと慎重にマイペースで歩をすすめる。前から来る登山者におはようこざいます。後ろから追い抜く登山者にはお先にどうぞと挨拶する。何処の誰かは関係なく挨拶を交わす。前をむけば槍ヶ岳が単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.27

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  5236　槍穂高連峰単独縦走行記 東鎌尾根より北鎌尾根を眺む

  　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　東鎌尾根より北鎌尾根を眺む東鎌尾根は比較的によく歩かれているいっぱんの登山道である。とはいえ遭難も絶えない。天候の機嫌が悪い時などは途中の山小屋に超著する事無く避難しよう。北鎌尾根がみえている。北鎌尾根は訓練に精進を重ねたクライマーという種類の人の為だけに許された登山道である。急峻なナイフリッジはもろくくずれやすい。大キレットの最低鞍部からの北穂高岳への登りよりもはるかに危険が在る。友人だった長谷川恒男氏は、厳冬期に北釜尾根にとりつき１白２日の単独テント行で前穂高から下山すると言っていた。僕の単独行とは異質の単独行者であった。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.26

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  5235　槍穂高憲法単独縦走記 ブロッケン現象に遭遇

  　　　　　　槍穂高憲法単独縦走記　・　ブロッケン現象に遭遇槍穂高連峰をずっと単独行しつつブロッケンの妖怪に遭遇したのはこのとき限りだった。朝雲がたなびき、大気中に霧状のちいさな水滴が残っている時間帯に真っ背後から太陽か僕を照らす。東鎌尾根の南側に虹がかかる。その虹の中心部に真っ背後から太陽光を浴びた僕が黒い影となってみえる。この位置関係で、単独行者ただひとりにだけしか見えないブロッケン現象。２シャッターをおとす間だけの、天然自然に在る槍穂高連峰の女神がみせた奇蹟のいっしゅん。同行者の騒がしいコメントやらその対応にはまっぴらゴメンの単独行。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.25

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  5234　槍穂高連峰単独縦走行記 奇蹟のブロッケン現象

  　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　奇蹟のブロッケン現象北鎌尾根をさらに３０分ほど登る。常念岳にかかっていた薄い雲もいまは流れ去って三角の山容がうつくしい。このまま登ってゆけば槍ヶ岳山荘には午後３時までには到着するだろう。登山という行為は、そのいっしゅんといっしゅんがまだ見ぬ美しき天然自然の変化と変容が楽しめる。こころゆくまで楽しめるのは単独行だからである。その時前方に突如として　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ブロッケンの妖怪が、出現した。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.24

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  5232　槍穂高連峰単独縦走行記 雲表の東鎌尾根縦走路

  　　　　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　雲表の東鎌尾根縦走路今朝は雲海に太陽がまぶしい。なんと素適な大自然の妙であろうか。僕はこんなにも単独行である事に感謝する瞬間をこころいっぱいに楽しんでいる。アナログカメラでペンタックスは布製のシャッター幕を採用している。太陽の写真撮影はシャッター幕を焼かれて穴が開く事も在る。ニコンのカメラはチタンのシャッター幕を使用しているので安心である。Ｆ値を１１にして 1 / 500 sec で撮影する。見よ常念岳が見えている。東鎌尾根縦走路からふりかえるとなだらかな三角の常念岳が見えている。延々とつづいた猛烈な巨岩の登り。延々と下り膝がガクガクになってしまった急峻な登山道。常念岳は遠くからながめるのとその登山道をゆくのではまったく違った山である。朝の雲海の残りがまだすこしたなびいている。今日も天気が良い。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.22

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  5223　槍穂高連峰単独縦走行記 最難間大キレットを眺む

  　　　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　最難間大キレットを眺む高所登山の常として朝焼けの峰々は都会の色彩とは全然まったく違ったドギツイ色である。撮影されたこのフォトグラフは夜明けの赤銅色を忠実に再現している。登山者のみが楽しめる色彩である。画面左端にある前穂高岳から上高地へと下るのが今回のルートだ。前穂高岳の山頂は東西１００ｍ近い長い平らな山頂である。下りは、アルプス３大馬鹿登りのひとつとして有名な急峻で足場の猛烈に悪い危険な道を降りる。　　　しかし、今回のルートで最も困難で危険度が前穂高岳の下りとは比較にならない難所が真正面にある。大キレット。右のなだらかな南岳を長い鉄梯子から下り中央の三角山を越えて北穂高岳の真下までである。何百以上もの命が失われた地獄の５丁目である。そして、たどり着いた北穂高岳へとの登りはまるで軽業師かサーカスの世界である。落下すれば原形を止めないまでの骨肉片と化す。発見されない者が数知れぬ程多い。上高地では必ず登山計画書に日程と宿泊先を綿密に書いて提出するのが義務である。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.13

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  5217　槍穂高連峰単独縦走行記 槍ヶ岳色彩変幻

  　　　　　　　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　槍ヶ岳色彩変幻神秘的色彩の槍ヶ岳。西岳の小屋は森林限界にあるので借景として木の葉とその幹がコントラストを演出している。東鎌尾根の付近にはうすくながれるように雲もたなびいている。天然自然の美である。そして、うすくながれるようにたなびいているこの雲と霧がこのあと生涯に１度の奇蹟を現出する事を、今しばし待つとしよう。単独行者の静寂の内に在る満足である。　　　　　蒼天の紫と蒼がたったの数分ももたぬあいまに消えてしまう。東天からの斜光をうけて槍ヶ岳が赤茶色に染まっている。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人は何故山に登るのか今この瞬間に音も無い。大気の酸素濃度は低いが呼吸がすがすがしい。都会の猛暑日など問題にもならん冷気はたぶん冷蔵庫の中のような４℃～６℃だろう。単独行者はこれらを独り占めできる。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.07

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  5216　槍穂高連峰単独縦走行記 モルゲンロートの槍ヶ岳

  　　　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　モルゲンロートの槍ヶ岳穂高連峰のこの世とも思え無い極彩色の赤紫と群青色はほんのいっしゅんであった。時間にして約３０秒。目を北側槍ヶ岳の方向に移すとモルゲンロートの槍ヶ岳。単独行者はこれらを独り占めできる。何故人は山に登るのか。其処に山が在るからではない。登山は危険を伴う代償におよそありえへん美しさを見せてくれる。単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄

  2016.09.06

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  5215　槍穂高連峰単独縦走行記 雲山何處訪桃源

  　　　　　　　　　　　　　槍穂高連峰単独縦走行記　・　雲山何處訪桃源いざや見よ。自然美の極限のような色彩はあでやか・神秘・奇蹟・壮大なプリズムが紫と群青を見せる。何故僕が単独で槍穂高連峰を縦走するのか。天空と自然の織り成すいっしゅんの輝きはまるでオ～ロラにも匹敵する美しさである。僕はこれらを桃源郷の朝の色彩と呼ぶ。篆刻 雲山何處訪桃源うんさんいずれのところにか桃源を訊ねん　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　雲　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　桃　　處　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　山　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　源　　訊　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何都会では、公益社団法人日本漫画家協会会員のフリをせねばならない。せんせいと呼ばせるほどのバカで無し。とりまきに気を使うのはイヤだ。単独行はとても素適だ。吾が師故手塚治虫先生でもこんな奇蹟の色彩を肉眼で見る贅沢はしていない。公益社団法人日本漫画家協会会員の単独行者　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　玉地 俊雄　

  2016.09.05

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