紹介文
中堅保険会社に勤める5人のOL。条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。家事能力ゼロで結婚に失敗する紀子。有能なOLでありながら会社を辞めざるをえなくなったみどり。自分の城を持つことに邁進するいきおくれの康子。そして得意の英語で自立をめざす紗織。男性優位社会の中で、踏まれても虐げられても逞しく人生を切り開いていこうとする女たち。それぞれの選択と闘いを描く痛快長編。直木賞受賞作品。
◆◆女たちのジハード / 篠田節子/著 / 集英社
これは、
面白いですよ。
お勧めです。
以前にも読んで面白かった記憶があるのですが感想書いてなかったようで再読。
内容とは関係ないですが以前読んだ時は
ジハードという言葉は聞きなれないけれど新鮮でなんだか崇高なイメージすらあったのですが、9/11を経験し、ISなんてものがはびこっているこの2019年にはちょっと違った印象になってしまいましたね。
それも時間の流れのなせる業。
30歳を超えお局になりつつある地味なOL・康子。
将来の夢はリッチな専業主婦、25歳までに結婚する宣言をして青田刈りに余念がないリサ。
若いだけが取り柄で仕事も家事も全くダメな紀子。
私はただのOLなんかじゃ終わらない!意識高い系美人の沙織。
などが主なキャラで各女性がかわるがわる主人公になる短編集です。
これ、絶対に前回読んだ時の感想と今回の感想と違うと思うんですよ。
前回の感想書いてなかったのが残念。
どの女性に特に共感したってことはないのですけどしいて言うなら康子さんかなー。
堅実なんだけど特に目的もなく結婚もせずこの年になっちゃったってところから自分のマンションを手に入れてひょんな出会いからビジネスを始めようかってあたりで話が終わってるのですが。
お局だ歳だって言ったってワタシよりも10も若いわけですけどねー。...( = =) トオイメ目
一番イラっと来るのはなにもできなくて人に頼ることしか考えていない紀子かな。
エリートハンサムに子犬のようにまとわりついて妊娠して結婚までもっていったのはいいけど男のもともとのDV気質と紀子のあまりにもダメダメな主婦ぶりで暴力沙汰になったうえ流産して別れるんですが、結局友人の助けも華麗にスルーしてじりつではなく自分より25歳も年上のおっさんとの結婚に逃げる、どこまでもダメ女。
まぁ、これだけ何もかもできない女性の場合若い女性ってだけで庇護してくれる年上男性と結婚するのが一番なのかしら。社会にも迷惑かけないし。
でもその男性、あなたより先に死ぬよ?
介護もすぐだよ?
結局問題を後回しにしてるだけのような気もするけど。
この子とは友達でいるのも嫌だな、ワタシ。
ワタシの若いころはそう意識も高くなかったし美人でもなかったけどこれから何かしたい!って思ってたアタリは沙織に近かったかも。
そして彼女のように身勝手だったりしたんだろうなぁ。
是非若い女性に読んでもらいたい作品です。