『もう一つのシアター』を見てくる
会場を使ったプロが行う演劇は以前見に行って落胆したことがある。 それ以来、演劇を見に行く機会はありませんでした。 ということで、有川浩原作(敬称略)シアターの取材元となった劇団子の舞台です。 取材元だけでなく原作、脚本、監修まで今回は名前を連ねています。 会場は新宿紀伊國屋ホール。さらっと新宿の地下街で迷子になりかけたことは内緒。 まず結論から言うと、とてもおもしろかった。 固定観念は持たないように一切の情報を入れずに見てきたんですが、必要な説明はちゃんとあるし、見ている中で理解できます。 話の流れは個人的には好きな流れです。 でもって、舞台の話の中にすっと入っていけるところが、本を熟読している状態と同じで非常に違和感がない。 そういったレベルの高い演技と思っていただいていいのかと。 もちろん、音響や照明までさりげない強弱や色合い、コントロール等々、うまいなさすがプロと驚きです。 笑いどころ、オトシどころがあり会場からも笑いが上がってました。 あの客席の緊張感を解きほぐす間合いも絶妙。 話の流れで笑いに持って行くのは脚本でしょうけど、明らかに振付時の追加やアドリブ的要素も多いようです。 ああ、最初の方から気になっていた伏線がいつ回収されるのか、ずっとずっと気になってました。 かなりあからさまなんだもん。 役者さんがステージのそっちの方に行くたびにもうか?もうだすのか?みたいな(笑) あえて気になるところをあげろと言えば、あからさまな騒ぎっぷりと言うか子供っぷりというところでしょうか。 もちろんこれは脚本上の設定だと思うので、こんな大人で大丈夫なのかという心配をさせるくらい悪い面の演技をこなす役者さんと脚本がうまいんですね。 例えていうならドラマや映画で出てくる見ている人が本気で憎める悪役レベルの演技(ちなみにこの公演で悪役はいませんあくまで例えです) 劇団の緩み加減を誇張して表現しているんだと思いたい(司的な考えですね) もちろん映画の感想とかと同様にネタバレ的な内容についてはここでは触れません。 少なくとも機会があればまた見たいと思ったのが素直な感想です。 演劇に抵抗あったマイナス評価の人間の感想からだから、最高級の賛辞のつもりです。 脚本と演出の違い、見比べるのもおもしろいだろうなぁ。 劇団子の次回公演は6月。まだまだ先ですね。 今回の「もう一つのシアター」のDVDが春くらい販売なので忘れないように買うことにしましょう。 【送料無料】シアター!