こびりついている恐怖
親の言うことを聞かないと、物事がうまくいかない
という恐怖がある
自分の意志を通すことがさして多い人生ではなかったけれど
大きな決断の節目節目でグサッと突き刺さったままのことがある…
結婚するとき…
私は愛する人と一緒にいられる喜びと、辞めたかった会社を去れる喜びでいっぱいだった。
いま思えば、結婚という形で嫌な現実から逃げただけだったのかもしれないけれど…
相手の家の事情をいろいろ言われて、この結婚辞めたほうがいいんじゃない?と母に言われた。
今さらそんなことできるわけないって突っぱねたけど、結局離婚した。
だからあの時お母さんが言ったのに
って言葉が突き刺さった。
父に苦労させられた母は、離婚することも納得できないようだった。
受け入れてもらえていないことは明らかだった…
ヘアメイクの学校に行くときも
長く勤めた会社を辞めるときも
個人事業主になるときも
応援する言葉はかけてもらえなかった。
そして東京へ行くときも…
だから愚痴を言えなかった。
弱音を吐けなかった。
だからお母さんが言ったでしょ
って言われるから。
病気になってもそれが怖くて、つらい、しんどいって言えなかった。
もうあんな仕事辞めろって言われるのが怖かった…
母にしてみれば心配が先回りしているのかもしれない。
でも、自分の大きな決断でうまくいかなかったことが続いて、いまの心身ともに不安定な状態だと、なおさら恐怖になる。
またうまくいかないんじゃないか、不幸なことが起きるんじゃないか…
普段のちょっとしたこともそう。
具合悪くて動けないときに、どこかへ行こうと言ってくれるけど、それは無理なことで。
でも、少し動けそうなときに散歩を兼ねてすぐそこの薬局へ行ってくると言うと、無理するな、やめとけと言う。
なんでだろう?
なんでやれるときに、気をつけて行っておいでと言ってもらえないんだろう。
なんで、やりたいと思ったことを応援してくれないんだろう。
結局、やり始めれば反対するわけじゃないけれど、快く応援してもらったことない!
うまくいかなければ、それみたことかと、だからお母さんが言ったでしょと言う。
ねぇ、なんで?
もういまは些細なことでも、これをやられると心が拒否反応を起こす。
胸に溜めておけない。吐き出す。
それが母を苦しめている。
でも、もう飲み込めない…