取るに足らない日々の出来事

2005/08/05(金)21:35

韓国語でコオロギとキリギリスは区別しない?

うちの職場のチーム長は、韓国フリークだ。 そして、やたらと独り言が多い。 今日、私が珍しく集中して仕事に取り組んでいたら なにやら独りでブツブツと言っているのが聞こえた。 私は仕事に集中したかったので、 どうせ、いつもの独り言だろうと しばらく聞こえないふりをしていたのだが どうやら、私に話しかけている様子。 聞いてみると 「韓国語で、コオロギは何て言うんだっけ?」 と尋ねているのだった。 私は 「さぁ…何でしたかねぇ。聞いたことあるけど、忘れちゃいました~。」 と答えて、また仕事に戻った。 チーム長は、しばらくブツブツ独り言をいいながら辞書を捲っていたが また、私に話しかけてきた。 「おお!韓国語ではコオロギのこともキリギリスのこともキトゥラミと言うようだぞ。」 「韓国語では、二つとも一緒なんだなぁ。区別がないらしいぞ。」 と、嬉しそう。 それを聞いていた、私の隣の席の職員が話に割り込んできた。 彼女も、独り言が多い。 そして、私よりも若いくせに、いつも全く若々しくない口調で、 トリビアの泉も真っ青の知識を披露するのだった。 彼女が、チーム長に向かって言った。 「そうは言ったって、 昔は日本でも、キリギリスのことをコオロギと呼んでたじゃないですか!」 チーム長は「お…そうなのか?よく知らないけれど…。」と、たじたじ。 私は、下を向いて仕事をしながら、耳だけは二人の会話に釘付け。 彼女は 「そうですよ!枕草子の頃には、日本でだって、キリギリスがコオロギだったんですから!」 と、完全に言い切った。 チーム長は、もう何も言い返せない。 私は、彼女のあまりに断定的な口調とチーム長のうろたえぶりに 可笑しくてたまらなくなり、笑いを噛み締めるのに必死だった。 顔を上げることもできず、仕事に専念しているふりをした。 周りの人は、この二人の不思議な会話が可笑しくはないんだろうか、 などと気になりつつ。 今日の仕事が終わって、チーム長と彼女が帰った後 同じチームの別の人から話しかけられた。 「今日の話、可笑しくなかったか?彼女とチーム長の…なんだっけ、虫の話。」 私が 「もちろん可笑しいに決まってるじゃないですか~。もう、笑いをこらえるのに必死で…。」 と言うと、この人は 「皆が素知らぬ顔で仕事してるけど、可笑しくないんだろうかと不思議だったんだ。」 と、私に言った。そして、 「でも、彼女はあんなに知ってそうな顔して言い切ってるけど、半分は嘘だ。 大体、枕草子って何なの。そのときアンタはそこにいたのか!?と言いたい。」 と、決め付けていたので、これにもまた笑った。 よかった。 笑いをこらえるのに必死なのは、私だけではなかったのだ。 若い女の子の奇妙な博学っぷりと、それにたじろぐ自称物知りのチーム長。 私は、いつもこの二人の攻防戦に、笑いを噛みこらえている。 そして、二人の噛み合わない独り言の応酬にも。 それにしても、チーム長の 「韓国語でコオロギとキリギリスは区別しない」 は本当だとしても、彼女の 「枕草子の頃には、日本でだってキリギリスがコオロギだったんですから!」 は、本当なのだろうか。 「半分は嘘だ」と、決め付けられていたけれど。 取るに足らない日々の出来事(韓国語版)を更新>>こちら

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