2012のライオンズを考える【5】守備の崩壊
まだまだやります2012のライオンズを振り返る。でも、今回が最終回。最終の今回のテーマは守備。2012年のパリーグ失策数はご覧の通り。1 西武 1012 ロッテ 833 オリックス 814 楽天 795 ソフトバンク 746 日本ハム 72他を圧倒して西武がダントツのワースト1位です。セリーグを含めてみてもワースト2位(ワースト1位は広島の113。100以上は広島・西武の2球団のみで、ワ-スト3位のロッテが83)と12球団の中でも突出して失策の多いチームとなってしまっています。続いて、パリーグの失策数ワーストランキングですが……。1 根元(ロ) 192 中島(西) 183 バルディリス(オ) 164 浅村(西) 145 ヘルマン(西) 13なんと上位5名のうち3名が西武という異常事態。しかし、浅村・ヘルマンは慣れない外野等を守らされたという少々かわいそうな事情もありますが、それにしても多いです。ちなみにチーム失策数からチームワースト3名の数字を引くとこんな感じになります。1 西武 562 ロッテ 433 オリックス 524 楽天 445 ソフトバンク 456 日本ハム 45参考 広島 5312球団最下位の数字となりました(苦笑)この数字はかなり大雑把ではありますが、特定の選手だけで失策を重ねているだけではなく、チーム全体として失策が多いという目安になるのではないでしょうか?失策という目に見える数字となって現れている部分では12球団でも1、2を争う守備の下手なチームとなりますが、目に見えないような部分でも細かいミスが多かったイメージを持っています。そこでこんな数字をご用意しました。パリーグ被三塁打数1 オリックス 312 西武 233 ロッテ 204 楽天 195 ソフトバンク 186 日本ハム 14外野守備の目安にしかなりませんが、守備が良ければ二塁打で止められるケースが多いのではないか?というのがこの数字を持ってきた理由です。ヘルマンがライトに入っていた時期はよく三塁打を打たれていたイメージがあります。オリックスの31は異常なほど多いので、ちょっと参考にしづらいのですが、やはりここでも西武は上位にきています。西武は全ての数字でワースト上位の数字を叩き出しています。守備の悪さはここ数年感じてはいましたが、こうして1つ1つの数字を見ていくと、印象が数字で裏付けられたような気がします。そしてこの数字を見ていて思ったのはリーグ1位の日本ハムの守備の堅実さ。外野守備が固いというイメージはありましたが、数字としてここまで出るとは思っていませんでした。やはり、黄金時代の西武しかり、強いチームは守備がいいチームが多いのですね。今年はこの失策数や目に見えないようなミスをいかに減らしていくのか、大きなテーマになるのではないでしょうか?内野では中島が去ったショートを片岡・浅村を軸に永江・金子らが争う形となり、その争いからセカンドのポジションも決まっていくような気がします。少なくともいずれにしても中島よりは守備は上でしょうし、昨年失策が多かった浅村も慣れたショートであればおのずと数字は減っていくでしょう。外野は守備・肩ともの抜群の秋山がセンターにいますし、レギュラーポジションの決まらないライトも昨年109試合に出場した熊代が良い守備を見せていました。守備が改善された時、また優勝に一歩近づけるような気がします。