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2019年08月22日
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カテゴリ:牧場
7月18、19日に音更町のアグリアリーナ(十勝農協連家畜共進会場)で「第50回十勝総合畜産共進会」が行われました。牛と馬の部があり、同時に行われています。



(今年は雨だったので、晴れていた昨年の写真です。開会式と比較審査)

毎年6~7月に、市町村ごとで共進会が行われ、その上位馬が集まります。
とはいえ、出る馬が数頭程度と多くないので、純粋に上位が、というわけではないのが現状ですが…。

初日は、午前に測尺。体高、胸囲、管囲(脚)を計ります。



体高と管囲を測っているところ

午後からは個体審査。2歳雄、3歳以上(仔付)、1歳雌、1歳雄の順で、1頭ずつ審査を行います。
審査員の前で立ち、その後歩様を見せます。審査は、日本馬事協会の方が行います(十勝農協連の方もいました)。




1頭ずつ確認します




歩様は三角に引かれた線の上を歩きます。


これで1日目は終了。

2日目は比較審査。3本の線が引かれている会場に、2歳雄、3歳以上(仔付)、1歳雌、1歳雄に分かれ、出品馬が並びます。その名の通り比較しての審査。
最初は一番奥にずらり。ここでも、また担当者が審査します。そのほか、馬関係者からの厳しい視線が…!

左が3等の線。右が2等の線

馬を見に来られている関係者の方に、馬のどんなところを見るのか聞いてみると「バランス」という方が多かったです。
幅、深み(胸前=心臓の大きさ)、長さがあるか、自分の好みかどうか。良い馬といわれる「長腹短背」も良く聞きます。あと、顔や目ですね。
基本的なところはサラブレッドと似ているように思います。


仔馬もしっかりアピールしていますね

「2等を発表します」のアナウンスで、数頭番号が呼ばれ、一つ前の線まで移動します。
3等が決定した残りの馬たちは賞品をもらって馬房に戻ります。3等でも各地から選ばれた馬たちです。

2等が並び、またあらためて、厳しい審査のスタート。

1等は2頭が呼ばれます。2等は馬房へ。
そして2頭のうち上位の「1席」を決めるため、また審査。そして決定、講評が行われました。



各部門の1席と、血統、出品者です。


2歳雄
3201 イトサン(父カネサブラック 母金姫 出品者・帯広市(株)帯広有機 生産者・足寄町後藤有宏さん)
残念ながら2頭出品で1頭欠場のため、1等がすぐ決定しました。
ただ、2歳といえばレースに出ている年齢なのでそれは競馬が盛ん、ということにもなります。




3歳以上(仔付)
3309 ピュアリーモモ(父アサヒセンショウ 母レオナチャンプ 出品者・足寄町加藤信一さん 生産者・足寄町立川芳枝さん 当歳馬は雌、父カネサブラック)
講評でも「品がある」との評価の通り、美人さんですよね。
審査員の方は、母馬8、仔馬2の割合で馬を見る、ということをおっしゃっていました。



1歳雌
3101 栄姫(父ユネスコ ド テューレ 母ルックアップ 出品者と生産者・帯広市上見信一さん)
芦毛のこの子は純ペルシュロンです。ユネスコは家畜改良センター十勝牧場の種馬。
ペルシュロンというのは比較的晩成といわれるとおり成長が遅いですが、この馬は大きい!
講評では、品の良さ、体の柔らかみがある。前駆、中駆、後駆の印象がいい、ということ。
純ペルが選ばれるのは、なんだかうれしいです。



1歳雄
3307 毘沙門天(父カネサブラック 母釧路藤 出品者と生産者・本別町秋葉秀樹さん)
体高は高くないが、体長がありバランスもよく、特に中駆の充実がすばらしい、との評価でした。

そして、この4頭の中から最高位賞が決まります!

結果は……





3309、ピュアリーモモでした!!

周りからは大きな拍手が起こりました。
久々の繁殖牝馬の受賞だそう。非常に接戦だった、とのことでした。




出品者の加藤さんに賞状などが贈られます


記念撮影
おめでとうございます!!


今回審査を務めた日本馬事協会の山下さんに講評について伺いました。
一番見るのは「肢勢(しせい)」だそう。若馬の場合は繋ぎ(球節と蹄の間)も見ます。
くび、肩、お腹、尻回りなど、一つ一つのパーツの良さを見ていき、最終的にトータルバランスを見る、というのは「人のコンテストと同じ」と。
また、母馬は繁殖牝馬としての見方のほかに、子と一緒に走ることによって仔馬も鍛えられるから、母馬の運動能力も評価に入るそうです。

サラブレッドと同じように、品評会で上位だったからといっても、レースで結果を残せるとは言い切れません。
それでも、生産者、育成者の方が丁寧に馬を育ててきた成果は後々、その馬や子たちにつながっていくでしょう。
最高位や上位馬を取る方の顔ぶれをみても、活躍馬がも多く、馬に対するこだわりのある方ばかりです。

今年9月7、8日には、この十勝地区を含めた北海道の上位馬が集まる「第17回北海道総合畜産共進会2019」が同じくアグリアリーナで行われます。


馬の部が行われるのは4年に1度。昨年9月に行われる予定でしたが、北海道胆振東部地震の影響で中止となり、今年行われることになりました。
最近は2014、2018年なので冬季オリンピックがある年と重なっていると覚えるといいでしょう。
85頭が出品予定です。一般の方の見学も可能なので訪れてみてはいかがでしょうか。(馬の動きには気をつけてください)

取材/小久保友香、小久保巌義





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最終更新日  2019年08月22日 22時35分16秒



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