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2022年08月17日
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カテゴリ:牧場
7月16日、草ばん馬と草競馬の「鹿追町競ばん馬競技大会」が3年ぶりに開かれました。
役員の高齢化などにより、残念ながら60回大会を区切りとし、幕を閉じることに。
今年3月には唯一の馬主さんが亡くなり、1月には主催する鹿追町競馬会の会長だった、鹿追町の乗馬振興に貢献された三井福成さんが亡くなりました。いろいろな意味で区切りだったのかもしれません。





会場の「鹿追町ライディングパーク」は鹿追町瓜幕地区の「道の駅うりまく」の中にあり、乗馬施設のほか、1周1000メートルの競馬コースとU字形のばん馬コースがあります。
ここを起点として、馬の長距離耐久レース「エンデュランス」の大会もいくつか行われています。
町内にはウエスタンの乗馬施設がいくつかあり、9月3、4日にはウエスタン乗馬の大会Cowboy Challenge Cup (CCC) が町内のDaisy's Ranchであるので、興味のある方はぜひ行ってみてください。
神田日勝記念美術館では日勝が描いた馬を見ることができ、小中学生を対象とした「馬の絵展」も開催するなど、鹿追はさまざまな馬の町。
ただ、ばん馬に限っては生産馬は2015年ころからいませんでした。

今年も小雨。いつも雨が降るんだよなぁ…
出迎えてくれたこの看板も最後。





同大会は1928年、瓜幕地区の農業者が始めたのが起源とされ、第1回は1959年に開催。主催していた瓜幕競馬会が解散したことで一時期は開催も危ぶまれましたが、2014年からは町内の有志によって「鹿追町競馬会」を結成。今日まで続けてきました。

プログラムの表紙は第1回の写真



十勝管内の草ばん馬は鹿追のほかは清水町旭山は休止中。本別町でポニーばん馬があるだけでという状況です。
ばんえい競馬がある十勝に草ばん馬が少ないのはちょっとさみしいですね。

新型コロナウイルス感染症防止の観点から、出走馬の馬主は十勝管内に限る縮小開催となりました。
ばん馬は、ばんえい牧場十勝から1歳馬4頭と、競馬場から6頭。
道内で盛んなポニーが少ないという、珍しい大会です。

1R ばん馬A級
2R 1歳ばん馬
3R ポニーばん馬B級
4R ポニーばん馬A級
5R 和種馬速歩決勝
6R 2歳ばん馬決勝
7R 3歳ばん馬決勝
8R F1速歩決勝
(9R ロール転がし)
10R トロッター繋駕決勝
11R ばん馬B級決勝
12R オープン駆歩決勝
13R ポニー重量決勝
14R ばん馬重量決勝

現役競走馬はレースの7日前入厩が原則ですが、草ばん馬のための外出は5日前入厩の特例があります。これは以前から変わらないのですが、必ず引率しなくてはいけない調教師か厩務員の移動が限られてしまうため、最近は草ばん馬が行われても競馬場の馬たちは出走しにくい状況でした。今回は競馬場からも近い鹿追ということで移動しやすいということがあります。
関係者の1人は「ばんえいがつぶれそうになった時は協力してもらったのに、こっちがなくなるって時に協力しないわけにはいかない」と。




競馬場から来たテンリュウフジ、準備中


駆歩レースに出る子たち、待機中



1Rはばん馬からスタート。大会によっては、早いうちにトップホースが出て、午後からの決勝に備えることがあるのでばん馬は1Rから見ましょう(笑)





次は1歳によるレースです。ばんえい牧場十勝の馬たちが参戦しました。
1歳馬の練習の場として草ばん馬がありますが、最近は大会が少ないので1歳も少ないですね…










ポニーばん馬も。





「競ばん馬」とは競馬とばん馬を合わせた造語。珍しいのが競馬です。今、北海道の草競馬は別海と鹿追のみだったので、ついに別海のみになってしまいました。
今回は芽室町の乗馬施設「D-base」や、趣味で馬を楽しんでいる方が出走。速歩、駈歩、2輪馬車で走る繋駕競走などを楽しみました。いつもはばん馬と競馬を平行して行いなかなかカオスでしたが、今回はレース数も少ないのでそれぞれがゆったりと行いました。
8RのF1とは交雑種のこと。ドサンコと乗用馬などです。







途中、みんながレースに行ってしまってさみしいよ~という馬が馬房から飛び出して走ってました(笑)



騎手もみんな笑っています。このようなおおらかさが草競馬の良さですね。







珍しい繋駕レース。海外では人気で、昔は中央競馬や道営などで開催されていました。



子馬がくっついていくのがかわいい。




軽トラに乗せて道具を運んでいました

参加者は「これだけの施設はもったいない」と今後集まって何かで使えれば、と話していました。
みなさんのタイミングが合う時に、小さな大会ができるといいですよね。楽しんでいる人たちはいるので、できそうな気がします。

草ばん馬についても、これだけの施設があるからデモンストレーションなどができたら、と地元の方は話していました。馬の町、このままでは終わらないと思います。

さて、アトラクションの「麦稈ロール転がし」! 第2障害の手前からロールを転がす競技です。
平らな部分を下に置いているので、転がるように倒すところから始まります。








これ、もっと流行っていいように思います(笑)
イラストは毎年かわいらしい動物の絵が描かれていて、今回は最後なので全部馬にした!と、絵を描いた方(乗馬関係でいろいろ奮闘されている方)。



草ばん馬でしか使わない障害ですから、活用してみんなに楽しんでほしいなぁ。


最終レースはばん馬の重量戦。最後に一番強い馬が出るのはどこも同じです。
今回は競馬場からセンリョウボスとテンリュウフジが出走しました。オーナーが草ばん馬に理解ある方とのこと。
草ばん馬はいいリフレッシュになる、という考え方もあります。使いたくない、という方もいるし人それぞれです。









レースはセンリョウボスの優勝!!





そしてレース後は餅まき!道東にある昔からのばん馬ではよく見ます。これも昔ながらのイベント。袋に入った、紅白の餅がまかれて大人も必死(笑) 私は恐怖の餅まきと呼んでいます(笑)
まぁ、転がってきたり隣の人からもらったりして、たいてい手に入ります。

雨は残念でしたが、無事大会は幕を閉じました。





瓜幕の大会は終わってしまいましたが、草ばん馬好きな人たちはまだまだいます。ここが馬文化の拠点であることは変わらないので、この素晴らしい場所を生かした楽しみ方があればと思います。願わくば、ここの会場で草ばん馬を開催してほしいのですが…。
そして、名物女性アナウンサー、田中照子さんの名(迷?)調子が聴けないのは残念…。
鹿追町競馬会の方々、携わってこられた方々、ありがとうございました。




取材/小久保友香、小久保巌義





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最終更新日  2022年08月17日 15時18分24秒



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