487161 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ある女性銀行員の日記-退職後ステップアップ編

ある女性銀行員の日記-退職後ステップアップ編

生命保険の銀行窓販解禁(10月1日より)

第一章 ある担当者の「生保窓販に対する意識」

日記にも書いているが、10月1日より銀行で生命保険を販売できるようになる。
そして、光栄なことに私は、初代生保担当者になることになった。

ちなみに、今回は変額個人年金のみ解禁ということで、普通の終身年金などは解禁対象外である。

で、思うこと。
銀行で生命保険は売れるのだろうか??
実際、投資信託でも苦労しているのに??

研修と言っても、5時間程度の短いものであるし、正直生保のスペシャリストすらいない状態でのとりあえずの見切り発車。
ちゃんと質問に答えることができるのであろうか??

銀行は徐々に、金融の総合商社になることを求められていると思う。
だから、いろいろな面から、お客様のニーズにこたえる為、投資信託の販売、生保の販売に目をつけたのであろう。

これは、逆に証券会社、生命保険会社からすると、人件費削減になるということ。
銀行側には、販売手数料が入る。
ちゃんとお互いが均衡を保ち、利害関係が築けるのだ。

ただ、営業店のほうからすると、人材開発の面、販売スキルの整備の面から見ても、商品が増える一方で、私を含め、その増える商品についていっている人が少ないのではないか??と思う。

ちょっと脱線したが、生保が銀行で売れるか??
それは、銀行のアプローチ次第だろうと結局は答えざるを得ない。
お客様のほうから、「生保ください」と言う人はほとんどいないだろうし、お客様との相談の中で、「生保」を売り込んでいくしかないと思う。
商品知識を早く身に付け、厳しい時代でも生き抜けるスキルを身につけていきたい。
そう思う今日この頃である。

今後、投信と生保に泣かされ続けるだろうなー(泣)


第二章 日本の銀行は「バンカシュランス」になれるのか??

「バンカシュランス」=銀行と保険業務を融合して幅広い金融商品を提供する戦略。
先日日記にも書いたが、10月1日より銀行の窓口で生保が販売できるようになる。
今日は、バカンシュランス戦略を深化させてきたオランダ・ベルギー系金融グループ、フォルティスの最高経営責任者(CEO)のコメントが日経に載っていたので、バンカシュランスについて書いてみたい。

私の銀行でも、もちろん10月1日に生保が発売されるのであるが、私も含め、大半の銀行員は「生保が銀行で売れるわけがない」という意見である。
担当者である私ですら、事務などについてはかなりの不安があり、商品知識に長けているとは到底言えないからである。

でも、CEOの方は、「保険商品の知識教育が重要なのは当然のこと、銀行員の意識改革が必要。銀行員がいつまでも「バンカーの自分がなぜ。」という意識を持っているようでは駄目だ」と言っていた。バンカシュランスを成し遂げたCEOの方が、おっしゃること。言葉に重みがある。

よく考えてみると、投信解禁からも既に2年以上の年月が経っているが、未だに知識がある銀行員はあまりいない。
(私も担当を9ヶ月ほどしていましたが、全然ないです)
気づけば生保も「第二の投信」になりかねないかもしれない。

そして、本部ですら「見切り発車の感がある」生保窓販解禁。
支店レベルでは、「私は関係ないわ。担当じゃないし。」という感が否めないのは当然の話ではないか??
生保の試験を受けるのですら、いい迷惑だと思っている人が多いはず!
(少なくとも私は、そう思ってましたが。)

10月1日にふたを開けてみないとよく分からないが、
最初のうちはただ目の前のノルマに悪戦苦闘になるんだろうなー。
銀行員の意識改革は私を含め予想以上に時間がかかる、ましてやバブル期時代にいい思いをしている人が今役席をしているから、余計に時間がかかるそんな気がする。
でも、「意識改革ができなかったら」、私の勤めている銀行、どこかに吸収されてしまうかもしれないけど・・・



© Rakuten Group, Inc.