2018/01/02(火)14:51
/. ★ 翠い風 / New.其の四【3】/.自作詩ほか.(2014.7.21)/
🎍 謹賀新年 🎍
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★ 翠い風 ★
愛しく纏わり
この頬に口付する
愛しく纏わり
この髪に戯れる
君よ
その源が何処か
知らない
何処で産まれ
何処から来るのか
水無月の窓辺に
愛しく吹き寄せる
風よ
雨上がり
窓辺に佇み
両手を広げて
君を抱こう
ああ
自然の息吹が
天然へと誘う
さあ吹いて来い
翡翠色の
濡れた風よ
By.星原女瑪.(2014.7.21)2018.1.02.再掲
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笹倉鉄平 ヴァカンス
昨年に咲いた、私のブラックティーです。
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【 お知らせ 】 短編小説・心ゆくまで・は、下段に記載しています。
続きを掲載しましたが...少しです🙇.。
ご容赦くださいね~❤
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短編小説
ミステリーロマンの世界へ、ようこそ。
拙い小説ですが、読んで戴けましたら幸いです。
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★心ゆくまで★
其の四【3】
目覚めると、コーヒーの香りがした。
『柿谷さん』
沙織が声を掛けると、開いたドアの所から、
『沙織さん、おはようございます』
柿谷の爽やかな笑顔が見えた。
『柿谷さん、おはようございます』
沙織が挨拶をすると、『車椅子に乗りましょう』
そう言って、柿谷は部屋に入って来た。
リビングの奥のキッチンに入ると、トーストの香りがした。
『朝食だったのですね。いい香りだわ』
柿谷は沙織の横で、パンを頬張った。『どうですか、食欲は出て来ましたか』
柿谷はコーヒーカップを手に、佐織を見た。
『柿谷さん、不思議だと思いませんか…』
『はあ、何か…』
『ええ、私ったら人間らしい欲が無くなってしまって…。
あれきりトイレも食欲も…、お水も飲んで無いんですもの。
変ですよね。柿谷さん、そうでしょ………』
柿谷は幾らか顔を曇らせて、僅かのあいだ沈黙した。
『どんな力が働いたら、こんな不思議な現象が起こるのかしら…』
畳み込む様に尋ねた沙織に、
『沙織さん、取り敢えず落ち着いてください。
今は気分が悪い訳ではない様ですし、その事は後で話しませんか』
いつの間にか柿田の瞳は、沙織の顔に当てられていた。
『僕の仕事は、今日の13時から明日の18時迄なので、
明日の夜には帰宅できます。夕食は買って来ますから、
一緒に過ごしましょう。その後で話しましょう。
それで良いですか…』
話終えて、柿谷はコーヒーを飲み干した。
『沙織さん、留守中のことが心配なのですが、
一人で過ごせそうですが…』
沙織は改めて訊かれるまで気付かなかったが、不安は感じなかった。
柿谷は12時前に支度を済ませ、玄関に立った。
『沙織さん、ひとつだけ聞いてください。
テレビを観ても構わないのですが、
世間は貴女の失踪で大騒ぎになっています。
テレビでは、貴女の失踪を躍起になって放送しています。
テレビを観る時には、どうか心して観ててぐださい。いいですね』
柿谷に視線を当てられて、沙織は力なく返事を返した。
続く】
………~~~…
其の四の(2)
4月間近の風が、そっと窓を叩き、
夜中の郊外は穏やかな静けさで、二人を包んでいた。
『沙織さん、僕とこの家で暮らしませんか…』
『はぁ………』
突然の申し出に、
沙織が返答に困っていると、
『余り大袈裟に考えないで下さい。
取り敢えず、この家で暮らしてみませんか…』
柿谷は心配そうな面持ちで顔で、沙織の目を覗き込んだ。
『そうですわ。私には、他に行く所が無いんですものね。
それに、この家は別荘か別邸の様で素敵ですものね。』
沙織の顔に微笑が浮かぶと、柿谷は安堵した様子で、
『この家は、祖父の別邸だったのですよ。
手入れを怠らなかったので、傷んでいないのが幸いしました。
宜しかったら、如何ですか………』
『柿谷さん、喜んでお言葉に甘えさせて貰います。
本当に、色々と有り難うございます。
お世話になりますので、宜しくお願いします』
沙織は頭を下げて、柿谷に礼を述べた。
沙織は自分の置かれている状況に改めて気付かされ、
今は誠実そうな柿谷に、全てを委ねる決意が出来ていた。
『実は、沙織さんを搬送してから非番だったので、
きのうから色々と用意してみたのですが…』
『まあ、そうだったのですか…』
『此処に、車椅子も用意しました。
ベッドカバーは取り敢えず買った物で、
気に入らなかったら遠慮なく言って下さい。
いま正面に見えるのがリビングで、
その奥にダイニングとキッチンが有ります。』
『広い部屋で、気持ちが休まります』
沙織の視線の先に、ソフトブラウンの長いソファーが見えた
広い屋敷の様だったが、
華美な装飾の少ない上品な雰囲気が漂うのを、沙織は感じた。『沙織さん、もう3時になります。
明日は午後からなので、また話しましょう』
柿谷はそう言ってから、
寝かせ付けた沙織の枕元の灯りを小さくした。
『柿谷さん、本当に有り難うございました。おやすみなさい』『はぃ、ゆっくりおやすみなさい』
挨拶を残して、彼はそっと部屋を出て行った。
続く】
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