2012/09/15(土)11:03
Sicilia 5
なんとかカターニャを出発し、彼の街カルタニセッタに着いたべる夫婦。
ついつい時間を意識したお話を書いてしまいます。
そうだね、時間に対する“感性”について書いてみようか・・・・・
シチリアの10分は30分。 シチリアの1時間はだいたい3時間。
そう思っていないと日本人ならばイライラが続き、最後には気が狂うかもしれません(笑)
逆に日本はご存じのように必ず時間厳守。
私たちは小学生時代から刷り込まれる。 もしも朝、遅刻すれば
それはまるでとてもいけないことのように罪の意識を感じる。
一種の刷り込みですね。
社会がすべて時間厳守で動いている日本の社会、沖縄はちょっと違うけれど(笑)
日々の暮しはこの目に見えないこの“時間という怪物”に支配されている。
よく言われますよね、「日本の常識は世界の非常識」って。
確かにあちらの“常識”を痛切に感じる先進国はヨーロッパ、
やはり中でもラテン民族の暮らす南欧が顕著かなって。
きちんとしてる日本は確かに凄い、日本に詳しい外国人でもそう思うはず。
でも「幸せ」ってそれとは関係ない、ちょっと違うんじゃないかって・・・・・
多くの日本人は常に見えない何かに怯え、
解決のできない不安や心配事に日常を支配されている。
べるはこれでも経営者、なので生活は安定していない。
社員は固定給ですが、会社の収益は毎年違う。
多くの経営者は心の拠り所や、確実ななにか哲学のようなものを探している。
真面目な人ほど「これじゃ俺はダメなんじゃないか?」って不安を抱え生きている。
向上心の強い若い経営者たちは様々な勉強会やセミナーに参加している。
もしもシチリアで「自己啓発セミナー」を開催したら・・・誰か来るのかしら(笑)
シチリアの多くの人たちにはそんなもの必要ない。
なかなか新たに起業することも難しいし仕事が見つかれば超ラッキー!
特に田舎の仕事のない人たちは北イタリア、ドイツやイングランドに
やはりそこに住んでいる親戚を頼って出稼ぎに行く。
シンプルに暮らすこと。 シンプルに考えること。
もちろん暮しは楽じゃない、でもそれ以上の
無駄な贅沢は求めていない彼ら中流のシチリアーノたち。
そんなところが、あちらじゃ“ガイジン”のべるには
羨ましく思えること、日本での自分を反省する点でもあります。
ただ正直、うちの会社で彼らに働いてもらうのはちょっと・・・遠慮するか(笑)
まもなく式を挙げるアレッサンドロとアレッサンドラ、
偶然同じ名前なんですね、アレッサは父親エディーにそっくりです。
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