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2008/07/12(土)17:28

悲しみ、慈しむこと

作詩/『鳥の声』(64)

ヴァイツゼッカーは『ゲシュタルトクライス』(*注)の中で述べている。 「生命それ自身は決して死なない。 「死ぬのはただ、個々の生きものだけである」と。 果たして、以前に私が悲しみと思っていたものは、怒りや苦しみであった。 今は、悲しみを生きることができる。 長く生あれば、この先はどうか・・・ 誇りとは埃のごとき軽さを 身に持つこと 形は儚く 人の生は美しく 無益であり 悦びはまさに ここに、この 救われがたき 時にある 命は廻り、廻る 証として 全ての形は命の只中へ 朽ち果てる (*注)ヴァイツゼッカー 著/木村敏・濱中淑彦 訳『ゲシュタルトクライス 知覚と運動の人間学』(みすず書房)

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