2016/09/27(火)15:16
突発性難聴発症1年半後 その2
聴覚補充現象のところで家にこもりがちと書きましたが、かといって何事にも消極的になったというわけではありません。
まずは音楽関係から。
大音量を浴びるバンド活動は当然ストップせざるを得ませんでした。発症したのが昨年3月終わりで、音楽に対しては一旦全くあきらめていました。「40年間続けてきたバンド活動もこれで終わりか・・・」本当に悲しかったです。しばらくはギターに触る気にもなれませんでした。
仕事に復帰し日常が戻った6月に入った頃からエレキギターを生音の小さい音でつま弾いているうちに音楽への情熱が段々強くなり、「何とかやれることをやろう」という気持ちが湧いてきました。「左耳はちゃんと聴こえているし、片耳のミュージシャンだっている。まだ自分は右耳も多少は使いものになるんだから贅沢言っちゃいけない」と考えるようになりました。
とはいえバンドができないので取りあえず作曲して一人多重録音で音楽に食いついていくことにしました。。
幸いテクノロジーの進歩で、大きな音を聴かなくてもいわゆるDAWソフト(音楽作成のための総合アプリケーション)によって自宅で簡単に録音ができます。音量は60〜70dBぐらいあれば作業ができるので耳への負担は少なくて済みます。とはいえやはり右耳は聴覚補充減少で疲れやすいので、適時耳栓をします。
エレキギターといえばギターアンプで大音量を出すイメージがありますが、今では非常に優秀なアンプシミュレーターが数多くあり、私の場合DAWソフトへplug inするソフトアンプシミュレーターを使用しています。コンピューターの中でか細いエレキギターの生音を真空管アンプでドライブさせた音に変身させるわけです。音量はいくら小さくても迫力のある音にしてくれます。
ソフトアンプシミュレーターではパソコン内の処理に時間がかかるため、ほんの僅かギターを弾いた瞬間と音が出てくるまでの間に時間差が生じます。(おそらく1秒の何十分の一程度ですが、演奏は非常にしづらくなります)
しかし小音量で弾いていると、実際に弾いた瞬間の直の生音がバッチリ聴こえているのでそれほど違和感がありません。
そうこう試行錯誤しながら、曲を作り上げていきました。いわゆるD T Mというやつですね。
次々と曲を作ってはSoundCloudにuploadしていきました。ライブができない以上ネットが唯一の発表の場です。その中でもSoundCloudは群を抜いて世界中からの参加者が多く、ここしかないと思いました。
SoundCloudに楽曲をuploadしている人はおそらく数万人以上いると思います。驚いたことに。ポール・マッカートニーやニール・ヤングまで自分のページを持っています。
・・・続く