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めんどうはごめんだ

めんどうはごめんだ

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産婦人科医療

2016.12.08
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カテゴリ:産婦人科医療
以前にも書いた信州大学医学部の池田教授によるHPVワクチンの副作用研究捏造疑惑についてですが、厚労省、信州大学調査委員会とも「捏造」という言い方は避けているものの、発表内容が不適切であったことを認めたようですね。

信州大学調査委員会の「猛省を求める」という勧告は、トップクラスの研究者である池田教授に対する言葉としてはかなり厳しいものと受け止めるべきでしょう。

さて、捏造疑惑記事を名誉毀損として訴えた裁判はどうなるのかな?

それにしてもこの池田というおっさん、なんでこんなちょろいことしてまで頚癌ワクチン悪玉説に与したかったのかがよくわかりません。おそらく頚癌ワクチン副作用という話題性に便乗して自分の名前を売りたかったのでは?というのが一般的な見方のようですが・・・
しかし、そのことで子宮頚癌を予防できたはずの多くの人が将来亡くなるであろうことを少しは想像しなかったのかねえ・・・
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Last updated  2016.12.08 18:34:59
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2014.05.14
カテゴリ:産婦人科医療
産科医等確保支援事業というのがある。昨日の産婦人科医の会合で話題となった。
産科医不足が叫ばれて久しいが、それを受けて厚労省が数年前に起ち上げた事業である。お産の担い手の待遇をよくする目的ということだ。

「もしあなたの病院が産婦人科勤務医を引き留めておきたいのなら、出産に関わった医師にインセンティブとして分娩1件につき1万円を支給しなさい。そのうち1/3は国が補助します。残り2/3は自治体が各々の予算に応じて面倒みて下さい」というものである。実質、自治体からの補助は予算の厳しいところではゼロだそうだ。ということは、1万円のうち7千円近くは病院が自腹を切ることになる。
福井県の場合は自治体が4千円程度の補助で、病院の負担は3千円程度らしい。

主旨はわかるが、どうもねえ・・・ 例えば月に20件出産に立ち会えば、20万円の収入増だが、その程度で産科を離れることを思いとどまるとは思えない。というかそういう問題じゃないんだよな。


昨日の会合では、福井県の産婦人科施設の中でこの制度を利用しているところは1施設だけであった。その1施設もこの制度の利用を早くやめたいと言っている。
なぜ利用されないかというと、一つはこの制度自体が全く周知されていなくて、病院も勤務医もほとんど知らない(私も知らなかった)こと、もう一つは手続きがあまりに煩雑過ぎて、忙しい診療の中ではとても事務処理に手が回らず、わずな補助のために県の職員が頻回に監査に来たり痛くもない腹を探られたりするので病院としてはやってられないからもうやめた、あるいは今後やめたいということだった。

まあ、役人が考えることはこの程度なんだろうと思う。おそらく事務的手続きに要する人件費の方がこのわずかばかりの歩合給の補助よりも高くついていることが予想できる。


そんな大して役に立たない制度を作っている一方で、今春の帝王切開手術料金の9.1%減!
一体何を考えてるんだろうね。こんなことされたら、医師に歩合給を払うどころか病院の存続自体が危うくなる。おそらく今回の手術料減額に関わった役人は、同じ厚労省が「産科医等確保支援事業」を行っていることを全く知らないのだろう。さすが縦割り組織というべきか・・・
大して甘くないアメを押しつけられながら首を締められているようなものだ。






Last updated  2016.09.30 15:53:39
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2014.05.03
カテゴリ:産婦人科医療
まあ、今さらグチる気は無いですが、サービス業にはGWは関係ないですなー
5月3日と6日だけが休みの予定だったけど、結局今日は2件の臨時帝王切開に呼ばれてしまいました。
それで手術を行いながら思っていたのですが、この春から帝王切開の手術料が221600円から20200円に引き下げられています。医療の値段は国によって一義的に決められてしまうので、我々にはどうすることもできません。
休日に臨時で帝王切開するには、医師2人、看護師2〜3人を招集する必要があります。さらには当然手術器具、シーツ類、等々多くの材料費がかかります。これらは4月からの消費税upで全て値上がりしているのです。にもかかわらず9.1%の料金引き下げを強いられているというのは本当におかしな話しです。これによって分娩の取り扱いをやめる医院や病院がまた増えるでしょう。
あー、ほんま我々の苦労も軽く見られたもんや(`ヘ´)






Last updated  2016.09.30 15:54:08
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2012.03.11
カテゴリ:産婦人科医療
久しぶりの更新。
昨年来、アフリカからの産婦人科医師がうちの病院に何度も見学に来ています。えらいうちも国際的になったもんやなあ。
JICAが主催しているプログラムの一環で当地の医大付属病院に長期研修に来られています。彼らの目標は「世界で一番赤ちゃんが死なない国での周産期医療をその眼で見て学ぶ」ことです。
今回はコンゴ民主共和国からの齢50才のベテラン産婦人科医師ヴィッキー氏です。
  • congo.jpg



彼らが見たいのは、大学病院のようなおおがかりなシステムでは無くて、我々のような最前線の中規模病院が行っている医療のようで、大学病院からの紹介で我々のところに見学に来ています。

今日はたまたま手術が入っていたので、手術室での清潔度のレベル、使用する器械、出血量の測定法などを見学しました。説明しながら、コンゴの状況をいろいろ聞いていると、日本とのちがいに愕然とします。

医療でいうと
国、民間ともに医療保険は無し。政府の役人と軍関係者は医療費が無料だが、その他の人間は全て医療費全額先払いが原則。
例えば手術が必要な患者は、医療費を全て先払いしておかないと入院できない。結果としてかなり裕福な人間以外は病院に来ることさえ無い。
産科に関していうと、日本のように母子手帳などを通して妊婦を市町村が把握するようなシステムが無い。病院で出産するのは都市部の極一部の富裕層に限られ、ほとんどの出産は助産師もいない状態で自宅で行われている。したがって周産期死亡数すら統計がきちんととられていない。
産後出血が止まらない等で病院まで運ばれてくる例などは、たいてい病院にたどり着く前に亡くなっているそうです。
「緊急の場合はどうするの?目の前で患者が死にかけてたらお金どうこうよりも先に治療するでしょう?」
「それは医師の判断によるけど、先に治療してその後お金が支払われない場合は担当医の持ち出しになるんです(T-T)」と困惑顔でした。
うーん、なんというか。唖然・・・
コンゴ民主共和国は長い間植民地支配され苦しめられて、その後独立したが内戦が絶えず、国情が中々安定しない国です。鉱物資源が豊富な国で、常にその富を狙われているが故に争いが絶えないそうです。今でも国境周辺では武力紛争がしょっちゅうあって、国家予算の多くは軍事に振り向けられ、医療にはほとんどお金がまわってこないとヴィッキー氏はこぼしておりました。

昨年見学に来ていたマラウィーの医師達と比べると、同程度の貧しさながらコンゴの方が国の将来に先が見えないという諦観のようなものが感じられました。

ヴィッキー氏が日本の病院を視察していて特に感動したことは、「常に先輩が後輩を教えていること」だそうです。
え?当たり前やんそんなのと思うのですが、聞いてみると彼の国では新人は上司によほど気に入られないと中々教えてもらえないそうです。みんな個人主義で好き勝手やってるのかな。

外国の人から指摘されてわかる日本の良さ。






Last updated  2016.09.30 15:55:07
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2011.11.12
カテゴリ:産婦人科医療
マラウィという国をご存じだろうか?
アフリカの東南部にある内陸の小国で、人口は1300万人ほど。ちょうど日本の十分の一ほどの人口。
その国から二人の産婦人科医がうちの病院に見学にやってきた。
日本がどのようにして、世界で最も赤ちゃんが死なない国になったのかを知りたいという。

1000人の生まれた赤ちゃんにつき、1才までに亡くなる人数を乳児死亡率と言い、、日本では3であるが、マラウィではこれが122。なんと40倍だが、おそらく統計の数字に登らない死亡が相当数あるので、実際はもっと多いだろう。妊娠、出産、新生児死亡と、一度も医療機関を経ることなく事が終わってしまう例が圧倒的に多いらしい。



我々が日常的に行っていることが、彼らには驚きの連続のようだ。
正常の妊娠であっても医師が妊婦健診を行い、出産も立ち会っていることが彼らの国では考えられ無いようだ。話を聞けば、産科医が国全体で8人!しかいないとのことで(そのうち2人がここにに来てていいのかいな(^ ^);)、ほとんどの出産がmidwife立会の元での自宅出産。当然よほど異常が無い限り妊婦が医師の前に現れることは無い。

しかも彼ら医師の元に患者が運ばれてきても、すでに胎児が死亡していたり、妊婦が亡くなってしまっていることが多いそうだ。

妊娠・出産に積極的に医療が関わっていく必要性をひしひしと感じてくれたようである。

さらに彼らが驚いたことの1つに、日本の医師の過酷勤務がある。彼らが見学に来たときは私は当直明けで、連続して30時間以上働いており、この後も手術やカンファレンスがあって、帰れるまであと6時間ぐらいあること、こんな勤務を月に5~6回はこなさなければならないことを話すと、
"Incredible! Your wife will leave you!"と脅されてしまった(^ ^);

てっきり彼らの方が過酷勤務をこなしているんだろうと思ってたけど・・・






Last updated  2016.09.30 15:55:30
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2011.06.06
カテゴリ:産婦人科医療
緊急避妊薬が日本でもようやく認可され、先日から販売されている。といっても薬局の店頭で自由に買えるわけでは無く、医師の処方が必要で産婦人科医のいる医療機関を受診しないと手に入れることができない。

実は日本では以前から緊急避妊薬として、中用量ピル(少しホルモン含量の多い、古いタイプのピル。日本ではピルとして認可されていなくて、月経不順などに使用する治療薬としてのみ認可されている)を性交後直ちに内服することで代用してきた。こちらは薬の値段としては1000円もしないので、どこの病院も3千円から5千円程度で処方していたようだ。
中用量ピルの流用は緊急避妊としては効果が不安定で、安全性も無視できない。国の怠慢のためにこのような方法を強いられてきたのである。その意味では今回の認可は朗報といえる。

今回発売された緊急避妊薬は、性交後72時間以内に内服すれば8割以上の妊娠阻止率が望めるという。中用量ピルによる緊急避妊の妊娠阻止率50~60%に比べて格段に効果があり、しかも体への負担が少ない。
まあ、欧米では何年も前から発売されていて、しかも薬局で自由に買えるいわゆるOTC(Over The Counterカウンター越しに買えるという意味)薬剤となっている。

緊急避妊薬をOTCとしていいかどうかは議論のあるところだろうが、それにしても驚くのはその価格。なんと1回分(2錠)で1万円という価格設定がなされている。これは医療機関への納入価格だから、実際に患者が病院で支払う金額は1万3千~1万5千円程度になるだろう。これは諸外国と比べて破格の高値である。

病院に行かなければ手に入れることが出来ない、しかも高価格。かなり敷居の高い薬にされてしまっている。これらは全て厚労省が決めることなので、我々には如何ともし難いが、もう少し何とかならなかったのだろうか?

緊急避妊薬の製造原価はかなり安いはずだ。日本で自社開発されたものでは無いし、外国で何年もの使用経験があるので巨費がかかる大がかりな治験も不要だろう。
ということは、この極めて高い価格は、薬事行政側が敢えて敷居を高くする目的で設定したものと考えざるを得ない。その背後には、「こんな薬を気軽に入手できるようになったら、性のモラルが乱れるのじゃないか」といった思惑があるのだろう。しかしこれは余計なお世話であって、ある意味女性を蔑視した考えとすら思える。

緊急避妊薬の最大のメリットは人工妊娠中絶を減らせられるところにある。中絶が女性の体に与えるリスクに比べれば、薬のリスクなどほとんど無いに等しい。何よりも、生命を握りつぶす中絶行為が回避できることは女性にとっても我々にとっても救いである。
人工妊娠中絶に対する罪の意識が希薄な日本では、この最大のメリットがあまり考慮されていないように思える。
これは低用量ピルが認可される過程においても同様だった。諸外国よりも認可が何十年も遅れた理由の1つは、行政側も国民も中絶に対する罪意識が希薄だったからだ。

ところで、ネットでは何年も前から輸入品の緊急避妊薬の通販が普通に行われている。今回ようやく日本で認可された薬と全く同じ成分のものが3千円程度で売られている。法律的にはあくまでも個人輸入を手助けするという立場で販売しているため、薬事法には抵触しないらしい。
今回のような極めて高い価格設定は、おそらくネット販売をさらに促す結果になるだろう。ただし、玉石混淆のネット販売で、薬剤の安全性が担保されるかどうかはわからない。
国としての今回の認可が、緊急避妊を敷居の高いものとしてしまい、その結果女性の健康が害されるとしたらこれほど本末転倒な話も無いだろう。






Last updated  2016.09.30 15:59:27
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2011.02.02
カテゴリ:産婦人科医療
昨夜は当直でした。比較的平和な当直かなと思っていた夜10時半頃、入院中の妊婦の状態が急変したため、緊急手術に。若手産婦人科医と小児科のドクターに応援を頼み帝王切開。うちの病院のこういう緊急時の対応は実にスムース。幸い母子とも無事でした。

相変わらずこの仕事気を抜けんなーと思いつつ、なぜか昨夜はふと、「やっぱり自分はこの仕事が好きなんやなー」という思いが頭をよぎりました。それまでの退屈な数時間よりも、緊急事態でてきぱき動いている方が断然楽しい。

なんでかな?
この緊張感がたまらなく好きなんやろね。誤解を恐れずに言えば、スリルを味わっているところがあると思うし、自分の手を動かして結果を出せるのはものすごく面白いし。もちろん「患者さんのため」という大義名分があるのですが、自分が楽しんでいないと長続きしないと思います。

なんだかんだと文句を言いながらも辞めずにいる医者は、やはりどこかで楽しんでいるやろうな。






Last updated  2016.09.30 16:02:24
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2011.01.01
カテゴリ:産婦人科医療
明けましておめでとうございます。
前回の日記で、「今年も無事乗り切れたか」などというタイトルを付けてしまいましたが、こういうことは早めに書いたらあきませんね。

昨日「無事では終わらさんぞー」と言うかのごとき緊急事態が発生して、夜中まで手術していました。
結果は良かったものの、自分の臆病さをまた痛感してしまいました。
反省の念しきりです。

おりしも昼にたまたまテレビでやっていた映画Rocky(ザファイナル)の中で
「怖いときほど強気でいけ」
というセリフがありました。
今年の抱負はこれや!
ロッキー






Last updated  2016.09.30 16:02:50
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2010.12.27
カテゴリ:産婦人科医療
しばらく忙しさにかまけて更新をサボっていましたが、気がついたらまわりはすっかり雪景色。

雪景色

もういよいよ今年も終わり。ほんま1年なんてあっという間ですね。

仕事の面では、何度かヤバいこともあったけど何とか乗り切れました。これも一重に周りの人達からの助けがあってこそと、しみじみ思います。(人間歳とるとほんと謙虚になりますわ)

大体同年代の医者と話していると、みんな一様に歳とともに慎重というか臆病になってくるようです。特に外科系がそうですね。
一般的に簡単と言われているような術式であっても、何百例もやっているとそのうち予想外の術後腹腔内出血だとか、とんでもない出来事に遭遇します。これはたぶん確率の問題やろうと思いますが、結局50歳前後になるとそんな経験ばかりが記憶に残って、やたらとビビリになってしまうんですね。
一つ間違えれば逮捕されかねないようなご時世ではなおのことです。

医師としては30代半ばから40代半ばぐらいまでが、おそらく一番果敢な時期なのかな。今思い出せば冷や汗ものの出来事は何度もあったけど、ものともせず猪突猛進でやってたような気がします。綱渡りで例えると、下を見ることなくさっさと渡ってきたけど、最近はチラチラとつい下を見てしまって足がすくんで進みにくくなったというところでしょうか。

ここ数年は、若い医師の意欲に引っ張られて、彼らの力が最大限伸ばせるようにと自らをムチ打っています。こわがってばかりもいられませんね。
2~3年ごとのローテーションで卒後4年程度の医師がうちの病院に勤務してくれますが、こういうパワーはがあってこそ病院が時代に取り残されることなく発展していくんやろなと思います。彼らのやる気の前では、守りに入ることは許されないなと感じます。






Last updated  2016.09.30 16:03:13
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2010.10.24
カテゴリ:産婦人科医療
T細胞白血病・・・・聞き慣れない病気だが、HTLV-1というウィルスによって引きおこされる血液の癌である。30年ほど前から知られている。
このウィルスは母乳によって母親から子供に感染する。


最近になって厚労省はHTLV-1検査を全妊婦に行うよう検査を公費負担とする決めた。


これによって日本では本人が拒否しない限り妊婦全例にHTLV-1検査が行われることになる。

正直言って今更なんで厚労省が騒ぎ出したのかよくわからない。実は20年以上前に私が勤めていた病院ではすでに妊婦全例にこの検査を行っていた。おおよそ200~300人に1人が陽性者だったと記憶している。しかしその後検査をやめてしまった。不要な混乱を招きやすく、患者とのトラブルが続いたからだった。

大体このようなスクリーニング検査を行うときは、もちろん医師から簡単な説明はするが、患者はごく軽い気持ちで検査を受ける。公費負担となった以上どこの病院でも必須の検査となれば、敢えて拒否する人はほとんどいないだろう。
ところが陽性に出た場合、患者はかなり混乱する。

T細胞白血病・・・白血病という名前は患者を混乱させるに充分である。確かに致死的な病気ではあるが、HTLV-1陽性(発症していない場合キャリアという)であってもT細胞白血病が発症するのはずっと後のことで、しかも発症頻度はかなり低いのである。

子供が母親から感染した場合、発症するのは40歳以後であり、しかも生涯発症率は3~5%である。キャリアであってもT細胞白血病以外の病気で死ぬ可能性の方がずっと高い。
その程度のリスクであることをまず知る必要があるが、陽性と知らされた人にとっては突き落とされた気持ちになる。

本来おめでたい妊娠で病院に来て、全く身に覚えのない発癌ウィルスのキャリアであると宣告され、それが母乳によって赤ちゃんにうつるとまで言われるのである。
リスクを説明すると頭で理解はしてもらえるが、せっかくの妊娠にケチをつけられたようで本人としては全くいい気持ちではない。
「これから母親になろうというのに、白血病で死ぬなんて・・・」という思いが中々消えない

赤ちゃんに感染させないためには、母乳をあげないことが最も確実なのだが、これがまた受け入れてもらえないことが多い。母乳をあげられないことに罪悪感を感じる人が多いのである。

最終的に母乳育児をあきらめるか否かは妊婦自身が決めることになるのだが、上記程度のリスクを予防するために母乳をあきらめるのが100%正しいかどうか難しい問題である。

母乳をあきらめれば
「私が悪いばっかりにお乳すらあげられないなんて・・・」
となるし、授乳すれば
「これによって発癌ウィルスをこの子にうつすことになる・・・」
とどちらを選択してもつらい思いが残ることになる。

挙げ句に、こんな検査を行った医師にうらみを持つ妊婦さえ出てくる。検査前に説明しておいてでもである。(これが検査をやめた一番の原因だった)

我々医療側からみれば、現在の人工乳は母乳と比べてほとんど遜色はないので、母乳をあげられないことに対して卑屈になる必要は全く無い。子供が大人になったときの死亡原因の一つだけでも消しておこうという軽い気持ちで人工乳保育すればいいだけのことなのだが、そうは割り切れない妊婦の方が多い。

厚労省が決めてしまった以上、うちの病院でも検査を始めなければならないが、リスクの割りに罪深い検査というのが私の率直な感想であり、確実に毎年何人かはキャリアがみつかることを思うと気が重い。






Last updated  2016.09.30 16:04:23
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