俺の亡骸

　なんか昨日の日記が消えちゃって、携帯ではどうしようもないので、要訳を。
えっと、今私は自分探しの旅と称して、関東と東北を自転車でいろいろと冒険しているのです。
現在は４日目。一日目は適当に自転車を走らせて、茨城のちょっと広い公園でテントを張って寝たのです。その時は、家から持ってきた食べ物でしのぎました。

　そして次の日の朝、ちょっと雨が降っていました。無論、予想はしていましたが、旅は難航。合羽を着て、大きい荷物には袋をかぶせ、俺の愛車「ラグナロク」（←チャリ）に乗り込んだのですが、山道に差し掛かった辺りで思いがけないスリップ。木の根に足をとられたラグナロクのチェーンが外れるというアクシデントがありました。

　その日の昼、雨はやみ、一転して蒸し暑くなりました。昼飯をどうするか考えた結果、私は山への狩猟を決行したのです。ぬかるんだ山道に歩を進め、本を見ながら山菜・きのこを確保しました。イノシシかなんかがいたら生け捕りにしてやろうかと思ったけど、残念ながら姿を見せませんでした。怖気づいたのかばかやろー！いたらいたで困るが

　僅かに取れた山菜達を醤油で炒めて、白米にぶっかけて食べました。これがまたうまい！ちょっと贅沢な昼飯でしたな。そして、お腹が満たされた私は、ラグナロクをかっ飛ばしてすいすいと１７０キロぐらい距離を伸ばし、岩手に突入。日も暮れてしまい、辺りが薄暗くなって気づいたのですが、岩手県街灯ねぇーー！！急いでテントを張れる場所を探しました。

　そしてだだっ広い平原を見つけたのです。その平原に一軒家がポツンとあったので、許可をもらうため尋ねました。中から出てきたのは優しそうなおばさん。すんなり快諾してもらいました。そんな話をおばさんとしていると、後ろからイカツイおじさまが！この家の主人！その手にはワラを運ぶためのグングニルが！どうする俺！？

　まぁ、どうしようもない私は、おじさんの言うとおりに、おうちにあがらせて頂いたのです。そこで夕飯とお風呂を頂きました。しかも部屋まで貸していただき、感謝感激です！この家族さんは３人家族で、娘さんがいたのです。これがまた可愛い子で、性格もいいときたもんだ！家事を手伝う後ろ姿の眩しさときたら、天津飯の太陽拳の８倍近くあった！

　その夜はなかなか寝付けず、私はその娘さんの部屋に。受験生という事で、カリカリと勉強しているところにお邪魔したのです。そこでいろいろとお話をしました。私の旅の事、大学のこと、彼女の受験のこと、高校のこと、そして恋バナと・・・純粋で綺麗、まさにピュアという言葉が似合う娘でした。ちなみに私にはダーティーという言葉がお似合いだな。うっせ

　そして朝、４時に寝付いた私は、６時に起こされました。低血圧の私には死ぬほど酷な事。一緒の時間に寝た娘さんはピンピンして私を起こしにきてくれた。なかなか起きない私の布団を取り上げるその画、なんかたまらなくよかった(笑)そして、図々しくも朝飯をもらい、少し水を頂き、私は旅の路についたのです。出発の際、娘さんがオニギリを作ってくれて・・ここに永住してぇ！と思いましたね。

　３日目に突入。岩手山を目指しラグナロクを走らせ、昼前には山のふもとまで着きました。そこでもらったオニギリを味わいつつ食べさせていただきました。天にも昇るような味でした！そして、その後のこと（不毛の地青森に突入すること）を考え、食料を買い込み、出発！目標は青森経由で秋田！天気も良かったので快調に足を進めました。かっとべマグナム！

　気がづけば夜、青森を無事に通過して秋田に駒を進めた私でしたが、テントを張る場所が無い！しょうがないから、ちょっと山に入ってテントを張りました。それが間違いだった・・・。その夜、恐怖体験をしてしまいました。ブレアウィッチプロジェクトという映画を見たことはあるだろうか？あんな感じの状態になった。

　夜２時ぐらい、なかなか寝付けなかった私は無駄に耳をそばだてていたのです。静かな夜の森の中、人の気配などする由も無く、なにもないはずの世界。しかし、私は聞いてしまった。私のテントの周りを何かがガサゴソと動く音を。そんなにせわしくは動いておらず、「がさ・・・ゴソ・・・」ぐらいでテントの周りを何かが動いていたのです。

　私はね、息をピタァッと殺し、恐怖をかみ殺しながらね、耳を澄ましていたんですね～。もちろん真っ暗で辺りはなぁんにも見えない。その後ねしばらく、音が止むんですよ。私がね、「これは枝が落ちたんだな～」と解釈しようとしたときでしたね。「がさがさぁ！！」とテントを触れる音がしたんです！あれは怖かったですね～。（稲川風に）

　私は懐中電灯を持って、外に行きました！しかしテントの周りにはなにもいなかった。たぶん動物だったんだろうけど、一人森の中、そんなことあったらさすがに怖いです。それからはご察しの通りなかなか寝付けませんでした。朝は食パンに目玉焼きをはさんでラピュタでパズーとシータが喰らっていたような朝食を食べました。あれはおいしかったですね～。

　で、今はラグナロクを適当にかっ飛ばし中。自分の中ではもう帰路についているつもりです。まぁ今日中には帰れないだろうけど、それもまたよし。どれくらい走ったんだろうか。１０００はいってるような気がする。携帯の電池があと１・・・充電できる場所が無ければ、旅でこれが最後のブログ添付となるだろうな。今日はどこまでいこうかな

自由気ままに旅する僕は　雲の流れにその身をまかせ
目指す行く手に意味が無くても　綺麗な画がありゃそれでいい