俺の亡骸

2006/11/10(金)03:41

宝石箱の中身

宿題が一段落つきました。 今回は幼稚園を設計するという宿題で、敷地に埋まるように幼稚園を建てるというもの。 俺が幼稚園に行ってたことは遥か昔のこと。どのような部屋割りで、そこにどんな遊び道具があったかもう俺の頭には残っていない。 かすかに残ってることといえば、園庭に小さな小山と大きな木があったということ。 俺は小学校中盤までは秋田で暮らしていた。当然幼稚園も秋田で、もうこの時期には雪が降っている。 俺は幼稚園の頃の写真を探して、アルバムを紐解いた。小学校の写真がほとんどだったが、昔のほうに何枚か幼稚園の頃の写真があった。その中の一枚に、エプロンのようなものをつけた幼稚園児の俺と、白いリボンをつけた女の子が肩を組んでにかーっと笑ってピースしてる写真があった。 俺の頬には絆創膏を張っていて、顔は泥だらけ。 俺はこの子を確かに覚えている。家も近くて生まれたときから小学校を転校するまで好きだった子だ。というか、ずっと一緒で妹のような存在だった。とても懐かしい写真。遥か昔に刻んだ記憶が少し甦った気がした。 この子はホント弱弱しくて、いっつもリボンをつけていた。男の子にもからかわれてよく泣かされていた。俺はそのたびにその男の子と喧嘩になって先生に怒られて・・・ その写真は園庭に植えてある大きな木の下のベンチで撮ったものだ。遥か昔の記憶、幼稚園の頃ではないが、でも今でもこのベンチで見たものは覚えている。 あれは小学校3年生の頃、そのリボンの子と帰りにこの幼稚園によった時の事。何をしに行ったのかは覚えていないが、確かにこのベンチに座って話していた。確か俺のつけていたマフラーを貸してあげてたのを覚えてる。 そこで起きたこと、今思えばとても美しい記憶だ。そう、俺はここでその子と初雪を見た。 その日は晴れていてキラキラ光る雪がとても幻想的だった。ダイヤモンドダストというものかな。 遥か昔、でも今でも覚えてることもある。忘れてしまった部分はもう取り戻せないんだろう。。だからこそ、今覚えてる記憶は大切にしたい。そして、今から作っていく想い出も大切にしていきたい。俺は日々そう思い今を生きている。想い出は、自分の中のかけがえの無い、そして何物にも変えがたい宝石のようなものなのだから。

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