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4月の中旬も過ぎたというのに、京都でも未だに肌寒い日が続いています。
先日の日曜日(4月18日)は、久しぶりにお天気も良く温かかったので、蹴上(けあげ)にあります日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)に行ってきました。 日向大神宮は、江戸と京都を結ぶ東海道の三条大橋から山科に向って、東山の坂道を登って行き、頂上付近に立つ一の鳥居から入った東山の山中にあります。 現在では、京都市営地下鉄東西線が山科まで旧東海道の地下を走っているので、蹴上駅(けあげえき)で降りれば一の鳥居まで徒歩数分で行くことができます。 ![]() 遅咲きの枝垂桜も美しい日向大神宮 ![]() 右側が外宮、石段の奥に見える鳥居の先が内宮 日向大神宮には、伊勢神宮の様に外宮と内宮があります。 元伊勢の一つだったかもしれないとも言われていて、位置的にも丹後の籠神社(このじんじゃ)と伊勢神宮を結んだ中間地点にあることも偶然とは思えません。 しかし、社伝によれば、第23代顕宗天皇(けんぞうてんのう)の御代に、筑紫日向(つくしのひむか)の高千穂の峯の神蹟より神霊を移して創建されたとあります。 元伊勢として創建されたのだとすれば雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)の御代だったと思われます。 御祭神は次の通りです。 外宮 天津彦火瓊々杵尊(あまつひこほににぎのみこと)、天之御中主神(あまのみなかぬしのかみ) 内宮 天照大御神(あまてらすおおみかみ)、多紀理毘賣命(たぎりひめのみこと)、市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)、多岐都比賣命(たぎつひめのみこと) 伊勢神宮外宮の祭神は豊受大神ですが、元伊勢の籠神社の伝承によると豊受大神=天之御中主神ですので、日向大神宮外宮にも伊勢神宮と同じ神が祭られているとみてよさそうです。 天津彦火瓊々杵尊は、天孫降臨をした瓊々杵尊ですから、筑紫日向の高千穂の峯の神です。 内宮は、天照大御神の他に、宗像三神を一緒に祭っています。 ![]() 内宮神殿の向って左側に見える荒祭宮 内宮の神殿左側には、小さいながらも荒祭宮が祭られています。 御祭神は、御由緒書にも載っていませんでしたが、社務所にいた巫女さんに教えていただくことができました。 天照大御神荒魂、月読命、高御産巣日神(たかみむすひのかみ)、栲機千々比売大神(たくはたちじひめおおかみ)の四柱です。 伊勢神宮内宮の荒祭宮に祭られているのは、天照坐皇大御神荒魂の一柱ですが、日向大神宮では月読命、高御産巣日神、栲機千々比売大神と共に祭られています。 栲機千々比売大神は、天照大神の御子の天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)の后神であり、天孫降臨をした瓊々杵尊(ににぎのみこと)の母である栲幡千々姫(たくはたちじひめ)のことです。 日向大神宮では、瓊々杵尊は外宮に祭られています。 天照大神荒魂は、「倭姫世紀」には瀬織津姫命と記され、兵庫県西宮市の廣田神社、神奈川県川崎市の天照皇大神などでは、撞榊厳魂天疎向津姫命(つきさかきいつみたまあまさかるむかつひめのみこと)とされているので、こちらでも他の神名が伝わっていないか先ほどの巫女さんに聞いてみましたが、他の神名の伝承はないとのことでした。 日向大神宮は、外宮、内宮、荒祭宮まで揃っていることから、伊勢神宮からの分霊遷神の様にも思われることも多いそうでが、社伝では高千穂の峯の御神蹟からの遷したものであり、祭神からも天孫降臨の瓊々杵尊や、その母神である栲機千々比売大神を祭っていること、さらに山中にある天岩戸には戸隠神社が祭られていることなどから、高千穂との関係も強い神社です。 また、神社の位置だけではなく、外宮の祭神からも、元伊勢であった可能性も高いと思われます。 ![]() 別宮の福土神社 山つつじの花が美しく咲いていました 日向大神宮を訪れて最初に感じたことは、東山の山中の自然環境に恵まれた神社ではあるけれど、あまり御神気は感じられない、もしかしたら封印されているのかもしれないと思ったくらいでした。 ところが、社務所で巫女さんと話していると、その巫女さんの魂がとても古い魂だと感じられました。 それから、私の中でチューニングが切り換わったのでしょうか。 それまで感じられなかった、御神気を受け取れる様になりました。 それは確かに、一見弱く感じられる御神気でしたがとても古い時代からのもので、調和と癒しと叡智を感じ取ることが出来ました。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 10, 2010 07:03:13 PM
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