2007/11/25(日)15:29
まほろ駅前多田便利軒、三浦しをん著
行天の行動に仰天
便利屋の多田のところに転がり込んだ、行天の変人ぶりが傑作。
この行天という人は、行動が予想もつかないだけではなく、無鉄砲だ。
印象としては、行動そのもの、および、人生そのものに対して、かなり投げやりだ。
その割には、おやっ?っと思う程、当を得た行動に出る時もある。
反面、オイオイと思わせる様な発言を繰り返す。
全体が、適当にコメディタッチで面白い。
ただ、単に面白いというのではなく、含蓄も多い。
物語は、多田と行天を、極端に対比させている。
その事によって、多彩な内容が、色とりどりに描かれている。
軽い感覚で読み始めたが、読み進むにしたがって、グイグイと引き込まれた。
コロンビア人(?)のルルのセンスの「悪さ」も、なかなか面白い。
最終場面の、こんな幕切れは、妥当なのか?その逆なのか?
印象に残る作品だ。
チワワのハナちゃんは、元気だろうか?