エス 咬跡
前紹介したエスの二巻目です。STORY***エスと刑事としての関係をどうにもできない気持ちでいた椎葉。エスと刑事という割り切った関係を自分の気持ちに強要していた。そんな椎葉にある日、上司からの命令がおりた。永倉という椎葉と同じ組対五課の刑事が、一鴻会(いっこうかい)という組にもぐりこみ捜査を続けた結果、その組が大量の銃器を所持している可能性があることを掴みんだ。これからより組の内部で動かなければいけない永倉にかわって、椎葉が永倉のエスである真生という少年と連絡を取り合い、永倉をサポートしろ、というものだった。しかもその真生という少年は一鴻会会長の椚という男の愛人だという。永倉と真生に会った椎葉は驚嘆する。永倉の真生に対する態度はえげつないものだった。彼は真生が少しでも言うことを聞かないと激しく叱咤し、時には力強く暴力を振るう。そんな永倉の態度を見た椎葉は「いつもこうなのか」と聞くが、真生は、「アイツはホモフォビア(ゲイに対する不合理な嫌悪を持っていることでありますが、最近はあまりホモという言い方は差別的なニュアンスが強く、そういう言い方自体しませんね。)だから俺みたいのは虫唾が走るんだろう。」と言って怒りを露にしたが、愛人として家の面倒まで見てくれている椚のことも、よく思っていないようだった。椎葉が自分の仕事をしたいと思いながらも、割り切ったような気持ちで永倉のサポートについていたそんな時、一鴻会の会長である椚が何者かに殺される。一鴻会は矢神組と対立していたので、いつか闘争が起こることは避けられない、言われていた矢先のことだった。そのためこの殺しは矢神組の手によるものではないか、と思われたのだが…この事件にはもっと深い真実が隠されていたのだった…感想***ラストかなり衝撃的です!!(≧▽≦)ノ宗近と自分との関係に悩みながらもそれを心の中に押しとどめる椎葉。それを見抜き、怒りを露にする宗近。また、椎葉のたった一人の肉親であったが、組の抗争の流れ弾に当たり死んだ姉の旦那(義兄)であり、警察庁のキャリアである篠塚と、椎葉のわだかまりもすこしずつではあるが変化が生じてきます。永倉と真生にも注目。しっかり感動しました。英田さんの話はほんとうに、物語の構成がしっかり組まれていていいです(*’-’*)