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北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

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2004.11.26
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中国最大の白物家電ブランドを持ち、世界の白物家電ランキングでも五指に入るこの会社の本社は、山東省青島市にあります。ウチの会社の大きな取引先の一つで、青島のオフィスはこの会社の敷地内にあり、この3年来、私は頻繁にここを訪れています。
この会社については、日本でも書籍になったり、映画も公開されたりしていて、いろいろとご存知の方も多いと思います。

「役員の評価が毎月貼り出される」というのはホントの話です。
本社ビル地下一階のエレベータホールの真正面に、事業部長以上の評価がでかでかと貼り出されています。ここには社外の方を食事に招待するためのレストランと社員食堂がありますから、社員だけではなく取引先の人たちも見ることができる場所です。一人一行の表の中に、各人ごとの100点満点の評点とその理由、前月との比較がヒットチャートのように矢印になって示されています。副総裁以下各事業部長約20名のトップクラスの管理職の評価が曝されているのです。どのような評価方法なのか具体的にはよく分かりませんが、「相互評価」とのこと。

この「相互評価」はウチの会社など取引先との間でも行われています。ウチの業界では、ウチの会社を含め同業4社がこの会社と取り引きしていますが、毎月通信簿のような「評価表」が公開されます。ライバル社との比較も数値で示されるのです。この場合の「相互評価」とは、ウチの会社もクライアントであるこの会社の担当部署や担当者について評価する、ということです。取引先つまり外注先を一方的に評価するのではなく、外注先が発注元である担当部署や担当者の指示やオーダーや対応が適切かどうか、も評価するわけです。
人が行う評価ですからどこまで真実を表わせるかは別としても、こうした姿勢は素晴らしいことだ思います。

私は年に2回ほど、この会社の副総裁と面談します。ウチの仕事に対する評価や要望をお聞きするためです。
この会社のトップには映画にもされてしまった著名なCEOがいらっしゃって、次に女性の総裁がいらっしゃいます。その下に副総裁が3人いて、それぞれいくつかの事業を取り仕切っています。
私がお会いする副総裁は5つの事業を統括していますから、工場労働者を含めると5万人くらいの部下がいることになります。彼の下には、5人の事業部本部長がいて、それぞれの本部長の下には部長がいて、部長の下には主任がいる、という具合で、ウチの会社の日常業務は部長以下の決裁で行われています。
私がこの副総裁と面談する場合、ウチの会社の中国人責任者とこの会社を担当するチームの責任者、少なくとも3人連れになってしまいます。

ところが、この副総裁のほうは、いつも一人で応接室に現われます。
日本の会社の場合、重役面談ともなると、普通はそのラインの担当役員、部長、課長、担当者が同席するのが一般的でしょう。重役同士の面談となると、双方とも大名行列のように部下を引き連れて、総勢10名くらいになったりします。ところが、この会社のこの副総裁は、いつも一人です。部下や秘書を引き連れて面談に臨んだりしません。
それでいてマクロ経済やゴルフの話でお茶を濁す表敬訪問で済ませるのでもありません。現場の実務までしっかり把握していて、実務的な話し合いが成り立つのです。ウチの会社に対しても、評価するところは評価しつつ、改善が必要と思う点は具体的な要望を出してきます。

しかもこの副総裁は30代半ばで、私よりも年下です。権威を振りかざすような態度はまったくなく、低姿勢で、体格も小柄なので、初めてこの副総裁に会う人であれば、きっと秘書か何かだろう、と誤解してしまうはずです。
この会社の海外事業部の本部長にもお会いすることがあるのですが、20代の女性です。小柄なフツーのOLといった外貌なのですが、お話していると、北米の小型冷蔵庫市場でトップシェアを勝ち取った、彼女の能力が染み出てきます。


日本企業の中で、この会社について、金払いが悪い、とか、手を広げすぎて業績が悪化している、とか、ヤッカミとも言えるような評判があるのも事実ですす。でも、ウチの会社にはキチンと契約書どおりに支払っていただいていますし、今年の業績は相当良いようです。
訪問するごとに、この会社の将来への期待が増すばかりです。
きょうは心地よい青島から、でした。
Qingdao

昼休みにサッカーする青島のスタッフ






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Last updated  2004.11.26 15:22:59
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