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北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

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2004.11.28
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カテゴリ:日本と中国の関係
北京-上海間の高速鉄道について、中国側はレール方式を採用すると決定したそうです(中国情報局)。この発表とほぼ時を同じくして、新華社通信が「北京─上海間を結ぶ高速鉄道計画で、フランスの重電大手アルストムが計画の大半に当たる122億5000万ドル規模の受注を獲得した」と報道しました。ただこの報道に関して、当のアルストム側は「入札すらまだ行われていない」と完全に否定しているそうです。
そもそもこの高速鉄道の受注について中国側は「公開入札」とすると説明しておきながら、公開入札が行われるとか行われた、という報道も無いまま、国営通信社が「落札者」について報じる、というのは、いかにも中国らしいできごとだと思います。

この高速鉄道がリニア方式ではなく、レール方式を採用するのは決定的でしょう。フランスのアルストムが受注したのか、は何ともいえませんが、受注に近づいている、ということも確かだと思います。少し考えすぎかもしれませんが、新華社通信の勇み足とも言える受注決定報道は、煮え切らない日本側への最後通告なのかもしれません。

そもそも、北京-上海間の高速鉄道計画が持ち上がってから、日本は一部の政治家が中心となって「新幹線方式」採用の売込みを行ってきました。まるで、ODAの一貫でもあるかのように、日本政府関係者はビジネス・モデルを検証するでもなく、何としても中国に日本の新幹線の技術を提供するんだと、意気込んできました。それに政府や政治家ご用達の商社などが同調せざるを得ず、さまざまな中国要人を日本にご招待しては新幹線を売り込んできました。
ところが、特許の塊と言われている新幹線システムの、その特許を持っている日本企業のほうは、何となく乗り気でなかったようです。高度な技術だけ流出してしまって、ビジネスとして利益が得られるのか疑問に思ったからでしょう。政府主導の新幹線売り込み作戦の足並みは、徐々に乱れていったのです。
これに対して、中国側はドイツなどの「リニア形式」採用をチラつかせながら、日本側から良い条件を引き出せるよう揺さぶりをかけてきたりしました。

中国の鉄道技術は世界でもトップ水準だと言われています。時速200Kmの営業運転も既に行われています。フランスのTGV方式にせよ、日本の新幹線方式にせよ、ほとんど国内調達でマネできてしまいます。台湾あたりだと、新幹線型の車両すら製造できるインフラが無かったので、まるごと日本企業がビジネスにできたのでしょうが、中国の高速鉄道が日本の新幹線方式を採用するとして、日本企業にとって、どれほどのリターンが期待できるか未知数です。例えばATSのような安全性に関わる技術は日本など支援は必要かもしれませんが、技術供与が中心になってしまうと、したたかな中国相手にビジネスとして成り立つかは疑問です。

「中国事業」を「援助交際」のように考えている日本企業が結構あるようです。特にオーナー企業は、中国でのビジネス展開について、慈善事業のように考えたりして、採算性よりも名誉を求めたりするケースがよくあります。「儲からなくとも、中国のためになるなら」という考えで中国事業を展開してきた日本企業は少なくありません。
でも、中国側のしたたかさは、日本のODAへの態度でお分かりの通りです。援交の女の子が、声高に感謝を表わしたりしないのと同じです。お金が苦しくなれば、また援助してもらえばよい、くらいにしか考えてないでしょう。

中国はいま世界中の企業のビジネスのバトル・フィールドになっているのです。半分慈善事業か援助交際のような気持ちでビジネスを展開しているのは、日本政府と一部の日本企業くらいのものです。新幹線も中国でビジネスとして成り立つのであれば、バンバン売り込みをして巻き返しを図れば良いと思います。でも、「中国人民に日本の新幹線を」みたいな足長オジさん気分で取り組んでいるのなら、即刻撤退すべきです。
これは新幹線に限らず、中国でビジネスを展開しようとしている、すべての日本企業にもあてはまることだと思います。





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Last updated  2004.11.29 13:16:06
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