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北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

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2004.12.21
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カテゴリ:ビジネス習慣
3日間で深セン~西安~青島のハシゴ出張してきました。中国企業は12月決算が主流ですから、ビジネス上の契約更新も12月に行われることが多く、お得意さんに来年もよろしく頼みますわぁ、と言うお願いに行って来たのです。ローカルスタッフがお膳立てを済ませていますから、日本の会社の代表者として、先方の然るべき方とお会いして握手する、くらいで用は済むのですが、西安、青島では、久しぶりに中国流「乾杯」の洗礼を浴びてしまいました。

中国ビジネス本などで、商談を成功させるためには欠かせない、などと紹介される「乾杯」ですが、いまどき中国の都市部で「乾杯」から始まるビジネスなんてむしろ少数派ではないでしょうか。
もちろん、商談のため日本から出張で中国にやってきて、中国側に酒宴のお誘いを受けることはよくある話だと思います。おいしい中国料理を振舞ってもらい、お酒を勧められ、やがて「乾杯」が始まるでしょうが、こうした接待を得意とする相手に限って、日本側が思うように商談が進まないものです。
むしろ、日本からわざわざ出向いて商談にやってきても、相手がやけに実務的で、食事や観光のお誘いも無く、「あとはメールかFAXで」のような場合のほうが、商談は着々と進むことが多い感じがします。
お役所や国営企業系は別として、急成長している大企業では、ビジネス上の酒宴のあり方もドライに変わって来ていますし、若い世代では伝統の「乾杯」もオシャレじゃないということで、避ける傾向にあります。
それでも、地方都市などに行けば、まだまだ「乾杯」は健在です。いざ「乾杯」の試練に遭うことになったときのために、私の経験上の心得を書き記してみます。

一番大切なのは、飲めない人や酒量に自信が無い人は、始めっから「お酒が飲めない」と言うことにする、と言うことです。お酒が好きでもよほど自信がなければ、最初っから最後まで「お酒が飲めない」で通すことが重要です。つまり、初めての酒席で「飲めない」宣言をしたら、そのメンバーの前では一生「飲めない」で貫き通す、と言うことです。最初の一杯だけビールで乾杯、っていうのも無しです。おいしい中華料理に、ついビールの一杯でも、と言う気分になっても、お茶かジュースで堪えなければなりません。自発的にはお酒を飲むのに、「乾杯」には応じない、と言うのは、場を白けさせますし、信頼感すら失うことになりかねません。

酒量に自信がある人は、できるだけ早めにイニシアティブを取る、ということが大切です。最初のうちは、中国側の取引き先が仕掛けてきます。受身でいると、日本人、特に主賓格ともなると、乾杯攻めのいい標的になります。同テーブルの中国側の人たちが一人一人次々と「乾杯」を求めてくるでしょうが、最初の一周目は仕方ないとしても、同テーブルの二周目からは、自分で乾杯を仕掛けてしまいましょう。他のテーブルからも「乾杯」を仕掛けられる前に、自らペースを作ってしまうのです。
「乾杯」のイニシアティブを取ると、「休憩」も取れますし、「乾杯」(一気に飲み干す)ではなく、「半杯」(半分だけ飲み干す)や「随意」(飲める分だけ飲む)、「一口」(一口だけ飲む)に、徐々に持ち込むこともできます。飲むお酒も自分で選べるように持っていけますから、白酒(焼酎のようなもの)が苦手ならば、得意なビールで、相手に仕掛けることも不可能ではありません。
もしあたなが「主賓格」であれば、相手側はたいへん喜ぶでしょうし、「主賓格」でなくとも「宴会係」として酒宴の盛り上げ役としての存在感を示すことができます。

とは言え、泥酔してしまって醜態を曝してしまうと、せっかくの酒宴も台無しになってしまいますし、相手側に弱みを握られてしまうわけで、商談の上でも悪影響が出ると考えたほうがよろしいでしょう。
ビールならビール、白酒なら白酒で貫き通し、チャンポンは避ける、と言うのも大切でし、これはヤバそうだ、となったときに、酒量や飲むペースの調整も大切ですから、早めにイニシアティブを取ることが大事になるのです。
万一ヤバい、という状況になったら、目立たないように宴席を立ち去りましょう。酔いつぶれた姿を曝すよりは、酒宴の途中でいなくなるほうが、まだマシだからです。余裕があれば、日本側の同席者を通じて、「急用で先に失礼した」くらいの伝言を託すとよいでしょう。

最近中国側取引先との「乾杯」が原因で命を失った北京駐在の日本人ビジネスマンがいます。「乾杯」はまさに命がけのビジネスですから、けっして無理をしてはいけません。「飲めない」で貫くか、「乾杯」に参加するのなら早めにイニシアティブを取るか、態度をはっきりさせることが重要です。
特に地方では、白酒やウィスキーなど質の悪い模造品が出回っています。工業用のエチルアルコールに人工香料を加えた程度の粗悪品などは、身体にたいへん危険です。その点ビールは、各地域で銘柄が違っても、模造品はほとんどありませんから、宴席で出される酒瓶が疑わしい場合は、ビールでチャレンジすることをお勧めします。「ビールなら飲める」と言って、白酒を拒絶することは不可能ではありませんから。

私は飲める口なので、いざ「乾杯」となったら、早めにイニシアティブを取って、相手に積極的に仕掛けるようにしています。本物の「五糧液」か「茅台」(どちらも白酒の名ブランド)がテーブルに供されていれば別ですが、通常はビールと決めています。
おととい西安の宴席では「五糧液」が供されたので、その白酒で「乾杯」しました。ワイングラスで30杯は飲んだと思います。昨夜、青島ではビールにしました。コップで50杯以上は「乾杯」させられたと思います。さすがに、今日は死んじゃっていて、空港からオフィスに戻る意欲はありませんでした。
死んでしまったら元も子もありませんから、無理をせず自己管理で「乾杯」に対応しましょう。





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Last updated  2004.12.22 02:51:06
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