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カテゴリ:中国関連ニュース
『美女自販機』と言っても、美女が自動販売機で買えるわけでは決してありません。女性による有人の"自動販売機"なのだそうです。北京ではまだ見ていませんが、福建省の福州や上海にお目見えしたそうです(ソースはいずれも"Serchina")。
中国では"無人の"自動販売機は根付かないようです。3~4年前、北京の目抜き通りにもたくさんの自動販売機が登場しました。缶入りのビバレッジやチョコレートなどのお菓子まで買える代物です。でもこのとき私は、そのうち無くなるだろうな、と予感していました。それは北京の公衆電話の状況を見れば明らかでした。無人の公衆電話があちこちにありましたが、使えるものはほとんどありませんでした。受話器のコードが切れていたり、プッシュボタンが抜かれていたり、それはメンテナンス不足というより人為的に破壊されたことによるものです。案の定、北京に出現した自動販売機は1ヶ月も立たぬうち、ガラスが割られたりして破壊され、そのうち商品が補充されなくなってしまいました。 いま北京で自動販売機が健在なのは、空港や地下鉄駅ホームやオフィスビルの共有スペースに設置されているものくらいで、道端に残されたままの自動販売機は無残な姿に曝されています。 以前ニューヨークで公衆電話を利用としたときも、5台中2台くらいは使えない状況でしたし、シドニーはもっと酷かったように記憶しています。そもそも、自動販売機が至る所にあって、しかもキチンと機能している国なんて、日本くらいではないでしょうか。 日本の場合、売り手側が自動販売機を設置するメリットは大きく二つあります。 まず第一に人件費の削減。自動販売機のイニシャル・コストは決して安くありませんが、メンテナンス費用も当然かかりますが、新たに売り場を作り維持していくより割安感があります。それでいて販売員の固定人件費が省けるわけです。 第二は販路の開拓或いは拡大です。缶入り飲料などの後発メーカーは、既存のお店になかなか商品を置いてもらえませんが、自社ベンダー(自販機)を設置してしまえば、自分の商品だけの専売店を開店するのと同じような効果が得られます。さらに、自社ベンダーを目抜き通りに設置すれば、広告効果も期待できるわけです。 こうしたメリットと性善説的な国民性に支えられて、日本では自動販売機が急速に発展しました。 駅の自動切符販売機にしても自動改札にしても、自動販売機と同様に、"人件費の削減"が念頭にあります。売れても売れなくとも売り場にはほぼ固定給の販売員を置いておかなければならない、しかも日本の人件費はいわゆる"先進国"の中でも相当高いほうの部類に属します。散らばり(格差)が小さく、平均すれば高い、と言うことです。例えばアメリカなどと比較して、小売店の販売員やファストフードのアルバイトの人件費は日本のほうが高い、でも上場企業クラスのマネージャーの賃金はアメリカのほうが高かったりもします。 中国の人件費は安い、と一般的に言われていますが、私は必ずしもそうは言えないと考えています。確かに工場等で働く単純労働者の賃金は日本とは比較にならないほど安く済むわけですから、多くの日本企業が中国に生産拠点を移転させてきたわけです。ただ、ホワイトカラー特にマネージャークラスになると、日本並みの収入を得ている人たちもたくさんいます。外資系企業の研究開発職などもそうです。要するにメリハリがある、悪く言うと大きな格差があるのです。ウチの会社でも、同じ中国人同士で社歴が同じで、年齢差が10歳も無いのに賃金に50倍の格差があります。いわゆる"能力主義"という考え方が定着していますから、みんな受け容れるのです。 これは販売員などにも言えるわけで、たくさん売った人がたくさん報酬を得るのが当然です。ただ"店番"をしていようと、お客さんに一声かけて商品をどんどん売りさばこうと、報酬に大差が生じない日本とは大きく違います。中国の販売員さんはモノを売らなければ無報酬だったりするのです。 ですから中国で自動販売機が出現したのも、人件費節減のためでは無かったはずです。モノが売れなければ人件費が発生しない歩合制の国ですし、恐らく自動販売機を設置するイニシャル・コストのほうが、販売員を雇うより高いでしょう。 都市部の目抜き通りに自動販売機を設置した最大の目的は、"広告媒体"としての価値にあったのです。 無人の状態だと、あっという間に見るも無残に壊されてしまった自販機、これでは"広告媒体"としてもイメージダウンです。ところが、その自販機に若い女の子を入れてみたら....有人である間は破壊されたりしないでしょうし、歩合制で雇われた女の子はどんどん売ろうとするから売上も向上、"広告媒体"としての価値の向上、ということになるわけです。 人件費は固定費と考えがちですが、中国ではそうではありません。業績が向上すれば人件費も上昇しますが、業績が振るわなければ人件費も抑えられます。自動化すれば人件費は抑えられるのかもしれませんが、業績不振でも自動化に費やしたイニシャルコストを固定費として償却し続けなければならないのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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