|
カテゴリ:日本と中国の関係
日本のお役所絡みの独立法人の方が、日本に関わるある事業のPR用"マーク"のデザインについて、相談に来られました。その事業は既に世界各地で展開していて、中国でも始めることになったのですが、もともと世界共通でデザインされたその事業のPR用"マーク"が「日の丸」を連想させるかもしれない、とおっしゃいます。
白地に真っ赤な丸をフィーチャーしたその"マーク"はどう見ても「日の丸」をアレンジしてデザインしたものでした。その独立法人の方は、中国の反日主義者の批判に曝されるのではないか、と心配しているご様子です。 以前、趙薇という私の大好きな中国の女優が旭日旗をイメージさせる衣装をまとって登場し、中国で大顰蹙を買ったことがあります。最近では、イギリスの王子さまがナチスを連想させる仮装で遊びに出かけ、ヨーロッパを中心に批難に曝されました。国旗のように国体や主義を象徴するようなデザイン・モチーフは、トラブルメーカーであることは確かです。 しかし、60年も70年も前の過去の、しかも現代史において既に”悪"と評価の固まった大日本帝国やナチスを象徴するものならまだしも、現状立派な独立国である日本国の国旗「日の丸」をフィーチャーしたデザインが、何で批判の対象になったりするのか、なぜそんな心配をしなければならないのか、ほんとに不思議です。 しかし中国では、その独立法人の方のような心配は、決して過敏なものではありません。 とは言え、その方は世界中で使用されているこの"マーク"をできることなら中国でも使用したいと願っていて、私の同調を期待しているようでした。 「この丸が赤いか、『日の丸』に見えちゃうので、中国だけ別な色にすれば、大丈夫じゃないでしょうか..」「この事業は、元来日本に好感を持つ外国人向けですから、批判するような人はいないと思うんですが....」と、その方。 でも私は、「懸念が少しでも残るのでしたら、その"マーク"は使わないほうがいいでしょう。」と同調しませんでした。 その事業が親日派向けのものであっても、中国でその"マーク"を使ってPRしていく以上、反日派が目にする可能性があるわけです。親日派の支持を受けている日本ブランドの製品にケチをつけるのは、購入する気もない反日派の中国人だったりします。「日の丸」を赤から青に変えたくらいで、言いがかりをつける人はいるでしょう。 この事業の場合、日本のことに"言いがかり"をつけたいと思っている中国人に、「これは日の丸だぁ」と思われたら時点でアウトです。 反日派の批判に曝されるのではないか、と少しでも心配するのであれば、徹底的に対策を講じたほうが良いに決まっています。悪い予感は案外当たったりします。中国だけ、まるっきり別なモチーフからデザインし直せば、いいじゃありませんか。 北京エリアで展開する牛丼の「吉野家」が、最近販促物に中国国旗の5つの黄色い星をモチーフとしたデザインを利用したとして、批難に曝されました。 この会社自体、日本の本家とは資本関係が無いのですが、気の毒なことに日本ブランドということで、反日派の標的になってしまいました。そうそう、北京ではいまでも「吉野家」の牛丼が食べれます。日本から出張で来た同僚は、北京滞在中の全昼食を「吉牛」で済ませていました。 中国では、中国の地図や国旗を広告や販促物に利用するのはご法度です。また、日本の国旗も十分注意が必要です。利用する側が十分アレンジして、「そんな風には見えないだろう」と思っていても、13億の中国人の誰かが「そう見える」と思ったら、反日世論に火をつけることになりかねません。そして、ブランドに傷がついてしまうのです。理不尽だと思っても、気をつけることに越したことはありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.02.02 23:48:52
コメント(0) | コメントを書く
[日本と中国の関係] カテゴリの最新記事
|
|