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北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

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2005.08.12
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カテゴリ:ビジネス習慣
2008年北京オリンピックまであと3年を切りましたが、北京オリンピック組織委員会(BOCOC)はこの数日立て続けにスポンサー契約の発表を行っています。8月11日には「燕京ビール」、12日には「青島ビール」、13日には「ハイアール」です。

オリンピックには何種類かの”スポンサー"が存在します。
全世界でスポンサー権を行使できる"Worldwide Olympic Partners"を通常"TOP"と呼びます。The Olympic Parnerの略ですが、お馴染みのCoca ColaやMcDonaldsなど、日本ブランドですと唯一Panasonic、中国ブランドではLENOVO(聯想)があります。
次のランクは"Beijing 2008 Partners(北京オリンピック・パートナー)"と呼ばれる協力"パートナー"で、スポンサー権の行使は原則として開催国(中国)に限定されます。中国ブランドが中心に名乗りをあげていますが、adidasやVolksWagenもこのランクに属します。
そして3番目のランクは"北京オリンピック・スポンサー"と呼ばれます。中国語では「賛助商」で「合作パートナー」より実は"格下"なのです。提供するお金や商品など現物価値が"パートナー"より少ない分だけ、行使できる権利も更に限定されていきます。それでも、数十億円は覚悟しなければなりませんけど....
さらに"格下"には"サプライヤー"があります。

最近発表された「燕京ビール」「青島ビール」はともに同格の「スポンサー」という立場です。
オリンピックはもちろんのこと、通常スポーツ・イベントのスポンサーは「一つの商品カテゴリーに一つのブランド」と言うのが大原則です。
北京オリンピックの"TOP"には、SAMSUNGとPanasonicとLENOVOという家電/IT系のブランドが並んでいますが、SAMSUNGなら通信機器、PanasonicならAV家電(放送用機器)、LENOVOならPCという具合に、スポンサーの立場を主張できる商品やサービスの範囲を厳格に規定しています。
"北京オリンピック・パートナー"でも、China Mobile(中国移動)は移動通信、CNC(中国網通)はデータ通信で整理されています。
ところが、先日発表された「燕京ビール」と「青島ビール」はどちらもビールという商品カテゴリーの"スポンサー"なのです。

日本の皆さんにはなじみの薄い「燕京ビール」は北京の地ビールと言えるでしょう。北京地区での市場シェアは90%とも言われており、この母数のお陰で「中国販売量No.1」にもなっています。
いっぽう、日本でもおなじみの「青島ビール」は早くから輸出に力を入れていたので、海外では中国を代表するブランドになっていますが、全中国では販売量No.2のビールです。都市部の高級レストランなどでプレミア・ビールとして幅を利かせていますが、青島市や山東省などを除けば、中国のフツーのお店で大瓶の「青島ビール」を見かけることは稀でしょう。
この「青島ビール」は今シーズンから北京地区でのセールスに力を入れ始めました。北京の五星ビールを買収し、プレミア・ビールではなく、庶民的な大瓶ビールを地場で生産、市場に投入し、大衆的な「燕京ビール」に殴り込みをかけたのです。
「青島ビール」のほうは、北京での市場シェアは20%を突破した、と豪語していますが、いっぽうの「燕京ビール」のほうも、90%以上の市場シェアを維持していると言っていて(中国軽金属信息網=中国語)、何がホントかわかりませんが、「青島ビール」が北京地区でシェアを伸ばしてきているのは事実です。

いずれにしても、「燕京ビール」と「青島ビール」は中国市場で1位2位を争うライバル・ブランドです。アサヒビールとキリンビールが一緒になって、サッカーの日本代表チームのスポンサーになっちゃうようなもので、日本でしたら考えられません。
しかも、Budweiserが"Worldwide Olympic Partners"になっていると言う報道(人民網日本語)もあります。北京オリンピックの公式サイトでも、IOCのサイトでも確認できなかったのですが、私自身も関係者から耳にしたことがありました。Budweiserのブランドを提供しているアンハイザー・ブッシュ社は、「青島ビール」に出資していますから、そのことと何か関係しているのかもしれませんが、現時点ではBudweiserブランドは北京オリンピックのスポンサーとして現れていません。ただ中国での報道は「ビール3ブランド鼎立」です(SOHU=中国語)。

オリンピックなど国際的なスポーツ・イベントでは、スポンサーは多額の資金を提供していますから、主催者側はスポンサーの権利を守る義務を負います。その権利は排他的なもの、つまり同じカテゴリーの商品やサービスの競合ブランドからあらゆる権利を排除する、というのが原則です。こうしたルールを巧みに掻い潜って宣伝活動を行うことを"アンブッシュ・マーケティング"と言いますが、主催者側はスポンサー以外の企業がそうした活動を行っていないか絶えず監視する義務すら負うのです(確かアテネの時に、東京で行ったNIKEのプロモーションがアンブッシュと認定されたことがあったと思います)。

世界の常識的に考えれば、「ビールメーカーではウチだけがオリンピックのスポンサーだ」と主張できる権利を手に入れることこそ意義があるわけですが、今回の場合は「燕京ビール」「青島ビール」とも「ウチ北京オリンピックのスポンサーだ」という状況に甘んじていることになります。
北京オリンピック組織委員会としても、どちらからの資金も欲しかったでしょうし、「燕京ビール」も「青島ビール」も一度挙げた手を下ろすことができなかったのでしょう。まぁ、これも中国流の決着の仕方でしょう。
ライバル同士とは言え、あとはうまくやっていくんだと思います。

ちなみに日本のテレビ番組では、同じ時間帯に競合するブランドのCMが流れることは、まずありません。トヨタのCMの後にニッサンのCMが流れたりしたら、広告会社の担当者のクビが飛んでしまうくらいの大騒動になってしまいます。
でも中国ではあまり気にしません。さすがに大広告主であるグローバル・ブランドに対しては、中国のテレビ局も気を遣ったりしますから、マクドナルドのCMに続いてケンタッキーのCMが流れるようなことは少なくなりましたが、異なるローカル・ブランドのシャンプーのCMが3連荘で流れたり、ライバル同士の家具屋さんのCMが連続して流れたりしています。
日本ですと新聞広告を掲載するにあたっても、隣のページにライバル・ブランドの広告が載らないか事前にチェックして新聞社と調整するのが当たり前ですが、中国ではそんな気遣いをしていられません。

「読者(消費者)は、そんなこと、いちいち気にしないから、大丈夫だよ。」
媒体社も広告主も消費者も、それでいいと言うのならば、まぁ、これにも一理あるような気がしますが.....





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Last updated  2005.08.13 01:02:29
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