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テーマ:中国&台湾(3332)
カテゴリ:ビジネス習慣
ヒルズ系証券会社のファンドマネージャー藤野英人氏の著書『スリッパの法則』が、『伸びる会社ダメな会社の法則』と言うタイトルの新書になりましたので、読ませていただきました。(たぶん)日本企業を対象に投資に適しているかどうかを、分かりやすく述べた書物です。
「スリッパに履き替える会社(除く半導体、食品、医療等の研究所) に投資すると不思議に儲からない」と言う"スリッパの法則"が、日本では的を得たようですが、さすがに中国では"スリッパに履き替える会社"をなかなか見つけることはできません。 企業だけではなく"社長"に関する検証も多いので、中国でも当てはまりそうかどうか、いくつかについて私のこれまでの経験でコメントしてみたいと思います。"社長"を中国側パートナー或いは取引先の"老板(総経理または董事長)"と置き換えてみると、面白いかと思います。 「オーナー経営者は投資家と株価について利害が一致する」 「役員の自社株保有株数の小さい企業の株価は期待しない方がよい」 「従業員および従業員持株会の保有株比率の高い企業には期待が持てる 」 「親会社の保有株比率の高すぎる会社は株価と業績に対して責任感が薄い」 中国でも然り。 雇われ社長は中国でも一般にモチベーションが低いですね。特に国有企業から合弁会社の総経理に出向してこられるような方は、何事も無く早く出向期間が終わればいいと思ってたりします。これは日本から出向駐在の総経理にも当てはまるかもしれませんが.... 日系企業の中国人総経理にも株や持分を与えられるような制度ができれば良いと思います。 合弁のパートナーは、名立たる老舗の国有企業よりもワンマン経営の新興私企業のほうが、うまく行ったりするように思えたりもします。 「オペレーションだけ語る社長は投資に値せず、夢とビジョンだけ語る社長には注意が必要で、夢とビジョンに道筋を示す社長には投資できる」 「平凡な社長は総論を話し、優秀な経営者は各論も話す」 「自分の会社の話をすると興奮してくる社長は信頼できる」 「人の話を聞かない社長には投資しない」 「質問をしたら怒り出す社長の会社は負け組企業入りかすでに負け組企業である」 中国でもたぶん然り。 中国では話好きの経営者が多いです。単に大風呂敷を広げているのか、そうでないか見極めが大切です。"夢とビジョンに道筋を示して"語ることができる人なら、"カイ"だと思います。"総論"は話せても"各論"が話せない人は"ウリ"でしょう。 それと自分だけ喋り捲って"相手の話を聞かないような人"、"質問したら怒り出すような"経営者は、さすがに"アウト!!"でしょう。 「社長室の豪華さとその会社の成長性(風通しの良さ)は反比例する」 「社長室に1メートル以上の高さの観葉植物、ニスで塗られた切り株、はく製、それと見て作者のわかる絵画、高級酒、ゴルフクラブ、ゴルフコンペのトロフィー、著名人(有力取引先を除く)とのスナップ写真のうち2つ以上置いてある場合は投資をする前に十分な検討・が必要であり、4つ以上あればその会社は終わっている」 「金ぴかの時計をしている社長は注意が必要」 「社長車が外車である場合、社長のビジネスセンスを疑う(外車の個人保有はいっこうにかまわない) 」 「受付嬢の美醜は業績とまったく関係ないが、むしろ極端に美貌の受付嬢がいる場合の方に問題企業が存在することが多い」 中国では当てはまらない場合が多い。 前項にも関連しますが、私は"ワンマンでカリスマ的な経営者の新興企業のほうが、10年以内の短期スパンで組み易い"と考えています。 そうした経営者は結構"成金"趣味です。もともと中国は"メンツ"の国ですから、"大儲けしている企業や経営者が質素に振舞う"ということは稀です。儲かっている企業や経営者はそれ相応の振る舞いをするのが通例です。そうした"大盤振る舞い"は間接的ながら周囲の関係者に富を再分配しているとも言えます。 ですから"景気の良い"企業やビジネスに自信を持つ経営者は豪華に振舞うことが多いです。社長室は豪華に越したことは無く、そこで賓客をもてなすのです。社用車も豪華なほうがビジネスも豪華になるらしいです。胡散臭く思われる場合もありますが、前二項をクリアしていれば意外と大丈夫だったりすると思います。 もちろん"例外"もあります。中国でブランド価値No.1の大手家電メーカーなどは役員室からして質素です。CEOも北京に出張のときは、ひとりで空港からタクシーを拾うらしいですが、業界No.1企業だからこそ認められているのであって、やはり中国では"例外"だと思います。 ちなみに、儲かっていない・儲からなそうな会社が"メンツ"で豪華に装ったとしても、意外と簡単に見破ることができるものです。 "受付嬢"もキレイなほうが安心感があります。お掃除のアーイさん(お手伝いの叔母さん)が受付を兼務しているような会社はちょっと心配です。日系企業では、本国の会社を見習い、"受付嬢"の代わりに"内線電話機"で済ませるケースもありますが、中国では"会社のメンツ"の一つですから、考え直したほうが良いと思います。ちなみに"極端に美貌の受付嬢"が出くわすと"老板"(経営者)の"御手付き"だろうなどと想像を巡らせてしまいますが、中国の"賢明な"経営者は受付嬢には手を出さないようです。むしろ、若い日本人駐在員のほうが"要注意"です。 「自社製品以外のおみやげをくれる会社への投資は儲からない」 「女の子のいる店に接待をしようとした会社への投資は儲からない」 微妙ですね.... 前項の法則からすると、"豪華な接待をするからといって、胡散臭いとは限らない"と言うことになります。 ただこれにはタイミングがあると思います。おみやげの場合は最初からケチ臭いものは中国ではあり得ません。くれる場合は"豪華"であっても胡散臭くは無いと思います。 しかし接待の場合、初対面でいきなり"豪華"な接待を用意するような企業や経営者だと、私なら"引いて"しまいます。商談が進んでビジネス的にうまく行きつつあるような状況、何度か話し合いをしてお互いに打ち解けてきた段階になって、"豪華"な接待を用意されるのであれば、案外"カイ"ではないかと思っています。 特に"女の子"絡みの接待には要注意です。接待するほうも受けるほうも、"一仕事"を成し遂げて"信頼関係"が深まった頃合でこそ、センスがあるビジネスマンではないかと思っています。 こちらでは"朋友"(友だち)の関係がビジネス上も活きてきますが、最初の商談でいきなり"朋友"などと言われてホイホイ"カラオケ"などに連れて行かれるとロクなことはありません。下手するとこちらが"弱み"を握られてしまいます。 特に日本人相手の場合、デキる中国の経営者はいきなり"女の子のいる店"などに連れて行かないものだと思います。ビジネス上の信頼関係が深まり"小さな秘密"を共有し合える"朋友"として誘われるのなら、それは"可"とすべきではないでしょうか。 最後に、 「トイレのきれいな会社に投資しても儲かるとは限らないが、トイレの汚い会社への投資は必ず損をする」 こればかりは何とも言えませんね..... 「」内はすべて藤野英人氏著『伸びる会社ダメな会社の法則』(講談社プラスアルファ新書)からの引用です。個人ブログとは言え、引用し過ぎた感がありますので、氏の著書の読者が増えますようアフェイエイトを貼らせて戴きました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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