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カテゴリ:危機管理・PRとメディア
12日までに、浙江省工商行政管理局(工商局)がソニーのデジカメ6製品の販売を停止させる決定をしたようです(Sankei Web)。
Web検索だと"第一報"になる「光明日報」のサイトをそのまま引用します。 浙江省工商局は最近全省の主な小売店で、販売中の6大ブランドのデジタルカメラ34製品について、抜き打ちの品質検査を行った。その結果、13製品が不合格と判定された。さらに、ソニーの6製品のうち30台のデジカメに画像のムラや自動露出などに問題があり、この6製品は国家カメラ品質監督検査センターの総合判定で不合格となった。これを受けて浙江省工商局は既にこれら製品の販売停止命令を決定し、更に調査追及する見込み。品質に疑いがあるその他のデジカメについては、更に調査を継続中だ。 検査は浙江省工商局が<国家カメラ品質監督検査センター>に委託し、国家経済貿易委員会が公布した国家業界標準JB/T10362-2003<デジタルカメラ>に基づき、テスト指標GB14437-93の数値化計測により厳密に行われた、とのこと。不合格となったのは、「オートホワイトバランスが有効に機能しない」「画像にムラがある」「液晶モニタの明るさ不足」「自動露出が不正確」の4つの問題が見つかったからだそうです(浙江省発新華網)。 世界的にはいろいろと取り沙汰されていて、その"タイマー"の発動には私自身幾度か悩まされたソニーではありますが、中国においては"良い意味で"最も浸透している日本ブランドだと思っている私としては、4月に反日運動が盛り上がった際にソニーのサイトが攻撃を受けたことよりも、はるかに衝撃的なニュースです。しかもデジカメ市場は、以前より活気を失っているとは言え、日本ブランドの独壇場。この"事件"が4月に続く日本ブランド排斥へと広がらないように願うばかりです。 実は10月3日にソニー(本社)はCCDの不具合を発表しています(ソニーHP)。ソニー製のCCDはキヤノンやオリンパスなどの他のブランドのデジカメにも供給されており、そうした製品にも影響をあたえました(インプレスのCCD不具合問題関連リンク集)。 「品質にばらつきがあるものが生産されたこと及び使用環境などの要因が重なり、一部の製品で」「ファインダーや液晶表示部に画像が出ない、撮影できない、画面が乱れる」という症状が発生するそうですが、浙江省で不合格とされた原因がこのCCDによるとは、ほとんど考えられません。 "第一報"に立ち戻ると、検査の結果34製品中13製品が不合格だったことが読み取れます。つまり検査対象の3分の1以上が"不合格"と言うことです。 どのブランドが検査対象となったか情報を得ていませんが、日本ブランド以外のデジカメで"6大ブランド"に入りそうなのは、KODAK、SAMSUNG、LENOVOくらいですので、検査対象のほとんどが日本ブランドだったのではないかと勘繰ってしまいます。現に14日の浙江省発新華網は、不合格になった他のブランドも「国際的に知名度の高い」ものだ、と報道しています。 さらに、13製品が不合格だったはずなのに、現時点ではソニーの6製品のみが販売停止決定を受けている、と言う点も不可解ではあります。 浙江省工商局が打ち出した措置ですから、「販売停止」はいまの段階では浙江省のみで、北京や上海などの大きなマーケットでは販売しても良いことになっています。ただ委託とは言え<国家カメラ品質監督検査センター>が行った検査結果ですから、中国全土に波及する危険性は否めません。 例えば、反日ムードの強い東北地区の吉林省の新聞社系ニュースサイトでは「"問題のカメラ"は長春でも売られている」(中国吉林網)と言うタイトルで、「吉林省工商局では浙江省工商局や国家工商総局と綿密に連絡を取り、指示があれば吉林省のマーケットで販売中の不合格デジカメに適切な処理を行う」と報道しています。 メディアの責任を問う声さえ上がっています。つまり、中国でもIT雑誌などのメディアでも独自に"品質検査"みたいなものを行っているわけですが、今回の問題を発見できなかったのは、広告収入などでメーカーと癒着しているメディアの商業主義によるものだ、と言うわけです(新浪網)。 ソニーでは本件に関する正式なコメントをまだ出していないようです。14日時点でソニーチャイナのHPではこの件に関する情報はありません。しかし、この記事の中では、ソニーが「多くのメディアやサイトで対象製品を評価しているのに問題は見つからなかったはずだ。」と表明したことになっていて、ソニーが暗に<国家カメラ品質監督検査センター>の検査に疑いと不信を臭わせているような書かれ方までされています。 デジカメ・ユーザー=ネット・ユーザーという構図の中で、このニュースは中国のニュースサイトやポータルサイトやBBSに格好の話題を提供しつつあります。 できるだけ早く事実関係と状況を早くして、ソニーとしての正式コメントをHPなどで発表したほうが良いのでは、と老婆心ながら思ったりしています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.12.15 19:21:50
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