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カテゴリ:中国の日本企業・日本人
「政冷経熱」と言いますが、日本と中国の不正常な関係が、ビジネスにも本格的に影を落としそうな2006年の始まりです。
2005年は「終戦60周年」と言うこともあって、私自身は年初から期待してなかったせいもありますが、4月に反日デモや破壊行動があったにも関わらず、政治関係の冷え込みがビジネスの面で大きなダメージにはならなかったと考えています。 もちろん、4月以降一時的に売上を落とした日本ブランドがたくさんあるわけですが、私としてはもっと酷い目に遭うんじゃないかなぁ、と予測していたので、"想定の範囲内"でした。 いろんな事情があるようで中国当局は、民衆レベルでの反日"行動"を抑える方向でコントロールしています。 「日本のことは中央政府がやるから、君たち一般ピープルは政府の見解に"静かに"同意してればいい、個人で乱暴したりしたら中国の恥になるからね。」と言う感じでしょう。 この国の方々は、心の奥底でどう考えていようが、当局の"指導"には比較的従順な行動と発言を行う場合が多いので、民衆から発生するような大規模な不買運動や破壊活動は、ほとんど起こりませんでした。 そうした点から、2005年は"直接的被害"が少なかったと思います。 12月にソニーのデジカメの品質検査不合格問題が発生しましたが、仮に中国の某の機関に日本バッシングの"意図"があったにせよ、影響としては日本ブランドに限らずたびたび話題になる中国における消費者問題の範囲内だったのではないかと思っています。つまり消費者や主要メディアが「日本ブランド」だからより一層批判した、と言う感じではありませんでした(検査に関連した機関に、何らかの"意図”があったとすれば、それは後述の理由からだと思います)。 さて、日本とのことは中央政府に任せておけと言う中国のほうは、国民向けのポーズも含めて「対日強硬姿勢」を一層強めているようです(人民日報論説員、対日強硬姿勢を示す=Y! News。かたや日本の小泉さんも年頭の会見で、靖国に冠する中国と韓国の姿勢を批判したそうです(共同通信)。 まぁ、この状況では当分"仲直り"はできそうに無いようですね。 日本のほうはさておき、中国のほうでは、こうした中国当局の姿勢がビジネスに本格的なダメージを与えることになりつつあります。小金持ちの消費者は、政府がどうあれ、お気に入りなら日本ブランドを選びますから、前述の通り、"直接的"な影響を受けにくいでしょう。 問題は、政府機関に関係する許認可や取引、です。 中央政府が「対日強硬姿勢」を続けて長引き浸透すれば、ビジネス優先で中央の方針に素直に従わないでいた下部機関にも、精神的な圧力がかかってきます。 日本企業に有利な許認可を与えると"まずい"雰囲気が漂うようになり、なかなか許認可が下りなくなります。いままでだって、なかなか許認可が下りなかったじゃないか、と思われる方も多いと思いますが、いままでは他の国に関してもそうだったのが、こんどは日本だけに対して、ますます下りなくなる、と言う意味です。 下部機関が日本との取引をさらに遠慮することになるかもしれません。実際、05年第4四半期あたりから、地方政府や大規模国有企業との取引条件が、"さらに"悪化しているそうです(以前からうまくいっていない、と言えばそれまでですが)。 実は"不買運動"なんかより、こうした影響によるダメージのほうが圧倒的に大きいのです。派手では無いですが、真綿でクビを絞められるように、じわりじわりと効いて来るでしょう。そうこうしている間に、日本以外の外国企業はフツーにビジネスを進めているわけですし、中国経済もまだまだ膨張していくでしょう。 日本だけが置いてけぼりにされちゃうかも知れません。 そう言えば、技術などの国際基準だって徐々に中国がイニシアティブを取りつつあるらしいです。ケータイみたいに3億くらいのマーケットになると、そのマーケットの基準が国際基準として認められる可能性が大きいわけですからね(このお話は、またいずれエントリーしたいと思います)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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