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北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

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2006.10.18
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カテゴリ:ビジネス習慣
とある国際的な競技会にエントリーするための費用がまだ6,000万円足りないというスポーツ選手Aさんのために関係者が集いました。
かつて彼自らが稼いだお金や仲間の支援によって競技会に参加してきたのですが、世界の頂点となる某国際大会に参加するとなると、ケタ違いのお金が必要となるのです。その大会は来年の年明け早々に開幕するので、もうほとんど時間がありません。
その打ち合わせに集まった人たちは皆、Aさんの才能を認め、将来を期待する方々です。私はAさんとは初対面でしたが、そのほかのメンバーとは以前お仕事などでご一緒したことがあり、ほぼ10年ぶりの再会という感じです。そんなこともあり、近況報告みたいなところから打ち合わせが始まりました。

10年前は、その競技の映像を撮影して編集したりしていたBさんは、その後ネットで映像を配信する事業を始めて大成功されていました。他にも手広く事業をされていて、とある途上国の金鉱の採掘権を購入したところ、黄金小判がザックザクとは行かないまでも、砂金の含有量が極めて高い鉱脈を得た、と言うお話でした。少なくとも200億円くらいの埋蔵量は確認できたそうです。ただその国から金を持ち出すことが難しいらしく、いまはその方法をどうするかで苦労しているそうです….。

10年前は、イベントのプロデューサーをされていたCさんですが、その後、ビジネス・スクールでMBAを取られ、モルガン系だかサックスマン系だかの仲間とともに『環境ファウンド』を始めるそうです。いまのお金持ちは、ヴァージンのブランソン会長のように、地球や地域にやさしい何かをしたがっている(すべきだ)から、運用益の一部を砂漠化防止などのために活かせるようなファウンドを創設して、とりあえず2,000億円くらいを集める予定だそうです。

みなさん、私が中国で丁稚奉公している間に随分成功なされたものだと感心してしまいました。そして、いよいよAさんが来年1月に迫る国際競技会にエントリーするための資金をどうするか、という本題に移りましたが、途端に皆さんの口数が少なくなってしまいました。

沈黙を破ったのは、私と同業の広告会社のDさん。この手のビジネスを手掛けて20年以上のベテランです。実質1ヶ月と時間の無い中、いまさら広告効果とかプロモーションなどの観点からスポンサーを探すのは無理なので、知己の大企業のトップやオーナーに片っ端からお願いするしかないだろう、と極めて現実的な意見でした。
長年この競技と関わり、常にスポンサー探しで苦労しているAさんにしてみれば、Dさんに言われなくとも分かっているお話です。最も一般的で現実的な方法ですから、Aさん自身が動けるところは皆お願いに回っているのです。それでも、6,000万円ショートしているので、相談しているわけです。

重い空気が漂う中、Dさんはようやく「ぼくも一緒に動くから」と言う、Aさんにとっては少しばかり励みになる言葉を発したのです。Dさんはこの種の競技によくスポンサードしてくれる企業のトップに太いパイプを持っているのですが、所詮サラリーマン。時間的にも、また様々な事情から、会社として約束することが出来ないため、個人として応援する、と言う曖昧な言い方しかできなかったのです。私もサラリーマン。気持ち的には良く分かります….。

その後もミーティングは盛り上がらず、最悪は借金を背負ってでもエントリーするというAさんに、それでは次回以降継続できなくなる、と誰か。だからこそ、今回何とかしなければ、と言う趣旨の打ち合わせなのに。

ついに、ネット映像配信で成功しているアイディアマンのBさんが口を開きました。すぐにブログを立ち上げよう。まず、その国際大会へのAさんの”想い”、資金面を含めた準備段階での苦労話を発信しよう。それでドネーション(寄付)を募る。競技の状況はナマで配信しよう。寄付してくれた人たちには、ナマの写真とメッセージを送ってあげる。システムはみんなウチで対応する。

ま、最近ハヤリの、でも実現性が高く、話題にのればバケそうなお話です。映像使用権などクリアしなければならない問題も多いのですが、そこはその道のプロが集まっていますから、解決のためのアイディアも出てきましたし、関係者のウェブや個人のブログなどにリンクを仕掛けて行けば、1日に数万インプレッションは期待できるだろう、などと議論も白熱してきました。

ところで、どれくらいの資金が集まるだろうか…。踏んではならない地雷を踏んでしまったのは、旧知の成功に唖然とするしかなかった中国帰りの私でした。

一口1万円くらいで、150人くらい参加すればいいほうじゃないかな。とはこのアイディアを提供してくれたBさんのお言葉。
Aさんはあと6,000万円集めなければならないのです。場が重くなったまま、お開きになってしまいました。

中国で9年も働いていた私にとって、6,000万円の個人スポンサーと言う話も、ちょっと大き過ぎたのですが、200億円の埋蔵金とか、2,000億円のファウンドの話がフツーに交わされるミーティングでしたから、Aさんの悩みもきっと解決するのかなぁ、と思いきや、結末としてはネットで150万円集められればいいみたいな話で尻切れトンボでした。

中国では随分と大きなお話を良く聞かされたものですから、1割くらいの値踏みで聞く習慣を身につけました。1,000万元の儲け話を50万元とか100万元くらいに置き換えて考えてみると言うことです。もし、ほんとうに1,000万元の儲け話だったとしたら、これはスゴイと感動すればいい。しかも、ほんとうに大きなお話がときどき転がっていたりしますから意外です。
日本に戻って1ヶ月が経ちますが、このあたりは中国に居た頃と同じように、値踏みしておいたほうが良いかもしれない、と思うきょうこの頃でした。





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Last updated  2006.10.18 18:10:47
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