870442 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2007.05.16
XML
とある中国の地方都市でボッタくられました。
上海人と香港在住のマレーシア人と3人で、夜の街に繰り出そうとタクシーに乗り込んだのです。3人とも初めての訪問となるその都市には残念ながら日本語のフリーペーパーのような便利なツールが無いので、情報はホテルのコンシェルジュくらいからしか得られません。上海人の提案で、タクシーの運ちゃんに"良い店"を尋ねることにしたのです。
中国には多少馴れているとは言え、日本人とマレーシア人は"客人"ですので、唯一の大陸出身者である上海人の彼が、私たち"客人"のために、タクシーの運ちゃんと相談し、案内されたお店の人と交渉してくれたのです。

結果は散々でした。最初に行ったカラオケのサービスもいまいちで、当初約束した料金の二倍以上を請求されてしまいました。上海人の彼は、お店の"マミー"(女性従業員の管理者)やマネージャー(店長)を呼びつけて、あれこれ怒っていましたが、最後はお店の請求金額に従わざるを得なくなりました。
ここで帰ればよいものを、私以外の二人は若いものですからおさまらず、やはり同じ運ちゃんに紹介してもらっていたサウナに寄ることになったのです.....。そして、ここでも酷い目に遭わされたのでした。(良い訳じみていますが、私は"大人"なので、またボラれると思い、早々にホテルに戻っておりました。)彼らの報告によると、サービスも料金体系もとんでもないものだったとのことで、マレーシア人の彼はお店の人と大喧嘩して、夜中の三時くらいにホテルに戻ってからも、悔しさと興奮で朝まで寝付かれなかった、とのことです。

上海人の彼は事業開発のマネージメントをしているのですが、ビジネスの上で初めてとも言えるような困難に立たされていました。ポテンシャルの大きな提携先を自ら探し出して交渉も順調に進んでいたのですが、ここ最近提携相手の態度が変化してしまったのです。いま中国のWeb系の私企業は内外のVCの引き合いが多くバブっているのですが、この提携相手も"売り手市場"への変化に気がついたのでしょう。提携交渉の詰めが思い通りにならず、憤っているばかりか、提携相手に"騙された"などと愚痴をこぼすようになっていたのです。

私が思うに、その上海人の彼は、
大陸でのビジネスで大きな挫折を経験したことが無かったのだろうと。
前職は、欧米系の大企業でセールスをしていたらしいのですが、お膳立てができているBtoBのルートセールスですから、大きなトラブルは無かったようです。その後、日本企業でキャリアアップしてマネージャーを務めるようになったのですが、"買い手"が強いマーケットに身を置いていたため、取引先の"裏切り"に遭うことなく順調に経験を積んできたのでしょう。
確かに有能でスマートな上海人。上海であればウラのウラまで知っている遊び上手なヤング・エリートといった感じです。
ですから、"アウェイ"とは言え地方都市でボッタくられた体験は、前述の提携相手とのトラブルと同じように、彼の"履歴書"の中ではあってはならないことだったのでしょう。

「上海では、こんなことはあり得ない。」
彼はそう言いましたが、自分のフィールドだけでビジネスが成り立つわけではありません。数日経って、ボッたくられたことが"笑い話"として話せるようになってから、私は彼にそう諭しました。聡明な彼は、理解してくれたようです。
日本人が中国で騙されることがあっても、彼は中国では絶対騙されないと自信を持っていました。でも、ビジネスのフィールドが広がったり、環境が変化すれば、自分も"外地人"と同じなんだ、そう思ってビジネスに臨まなければならないんだ、と彼は理解したようです。

地方都市でボラれた経験は、マレーシア人の彼の将来のビジネスにおいても、とても有益だったと思っています。
彼は上海人の彼よりもっと若くて20代の前半。資産家の子息で日本に留学し社会に出たばかり。私に言わせれば"純粋培養"の王子様なのです。そんな彼が香港からではあるにせよ、いきなり大陸ビジネスに手を染めることになるのですから。

有能な上海人は上海ではパーフェクトでしょう。同じように北京でのご接待は北京人にアレンジしてもらえば、何の不安もありません。でも、中国のスタッフを"アウェイ"(外地)に連れ出して、挫折を味合わせてみるのも悪くないと思います、夜のご案内だけではなく、ビジネスの世界でも....。日本人の中国での苦労を少しは理解してもらえるかもしれませんし、中国のスタッフにとっても、良い挫折経験になるかも知れません。
ボラれることによって、ビジネスの上でも成長していくはずです....。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.05.16 20:44:38
コメント(0) | コメントを書く


PR

Freepage List

Recent Posts

Profile

ぺきんのぐっち

ぺきんのぐっち

Comments

市松 通りすがりですが・・@ Re:究極の(!?)Buz Marketing in China 権力者の有無に関係なくネット掲示板を動…

Category

Archives

2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10
2023.09
2023.08
2023.07

© Rakuten Group, Inc.