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北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

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ビジネス習慣

2010.01.08
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カテゴリ:ビジネス習慣
中国でビジネスを円滑に進めるために、取引先や協力者個人に対して、金品を贈与する習慣があります。
これは何も中国に限ったことではありません。日本でも接待は行われていますし、お年賀、お中元、お歳暮、昇格祝い、出産祝いなど金品を贈与する習慣あります。<常識の範囲内>を条件に容認されているのです。

役人に対する賄賂は別格としても、日本企業が中国で戸惑うのは、中国における<常識の範囲>や倫理観が日本のそれとズレているからでしょう。春節(新年)、中秋など季節の付け届けや結婚や出産のお祝いなどについては、金額の多い少ないを別とすれば日本人でもすんなりと受け入れられるはず。いっぽう、取引金額の一定割合を現金でお返しすることが慣習化している業界もあります。中国では<常識の範囲>であっても、現在の日本企業においては個人に対するバックリベートという認識となり抵抗があるはずです。

特にナーバスになるのは現金の授受でしょう。iPhoneのプレゼントや日本への招待旅行であれば容易に承認できますが、それとほぼ同額(3,000RMBとか10,000RMB)の現金を取引先の個人にお渡しするとなると、躊躇してしまうでしょう。
けれども、受け取る側は現金のほうがありがたかったりするのです。
中国で働いていると、20代の会社員が推定年収をはるかに超える高級車を乗り回していたり、年収の数十倍はするマンションを購入したというお話に出くわしたりすることがあると思います。親族の援助やローンもありますが、中国では会社の給与とは別に<副収入>を得ている勤め人が、未だに多くいるのです。その<副収入>こそ、業務上有利な立場によって得られる現金なのです。
中国の現金授受を含む交際接待費は、GDPの10%ほどの規模になるだろう、と言っている方もいます。

善悪やモラルを言及するのは後回しにするとして、中国の日系企業が対応に苦心するのは、現金の会計処理でしょう。
そもそもご贈答に寛容な中国では、企業規模や業種によりますが売上の0.5%程度が税法上の損金扱いとなりますから、日本よりも交際費に寛容と言えます。
とはいえ、売上の0.5%程度で済まない場合が多いでしょう。損金扱い枠を超えてしまえば、使途不明金(利益)と見做され企業所得税が課せられてしまいます。しかも、中国税務は<インヴォイス主義>、發票(公給領収書)を信憑(エビデンス)とするので、個人に現金を贈る場合は、エビデンスが無いので全額使途不明金となってしまいます。
税務当局も、現地<優良>企業や零細企業には甘い場合もありますが、外資系企業、まして大企業であれば厳しくチェックします。

中国人財務経理責任者は、支払いを遅らせることと税金を少なくすることに、悦びを見出します。日本では内部統制やコンプライアンスへの過敏な対応が常識となっていますが、中国では中国人財務経理の方が中国の<常識の範囲内>で対応しようと努力しています。まわりの会社が同様の処理をしているのに、日本企業だけが真っ正直に対応する必要はない、と言う論理です。
ビジネス上個人への現金贈与も必要だとなれば、より税金を少なくする方法で会計処理したいと考えるのが、中国では<有能な>財務経理責任者なのです。取引先や協力者個人に贈与するための<裏金>は、以下のような手口で準備されるのです。

初歩的で無垢とも言えるのが<領収書集め>でしょう。
社員や知人に依頼して、プライベートな支出の際に必ず公給領収書を受け取ってもらい、会社として集めてしまう方法です。飲食代なら交際費になってしまいますが、事務用品や消耗品として処理できる領収書もあります。その領収書の額面金額が費用計上して、<裏金>として活用するのです。社員の領収書集めにインセンティブを出す企業もあります。例えば、額面10,000RMB分集めたら300RMBプレゼントみたいに。
また中国にお住まいの方ならご存かも知れませんが、公給領収書を売ってくれるお店もあります。偽物をつかまされるケースもありますが、本物を額面の10%くらいの金額で購入できることもあります。いずれにせよ、会社ぐるみでさまざまな手段で領収書を集め、費用として計上するという原始的方法です。

もうひとつの手口は、社員の給与に上乗せするパターン。
実際は月給5,000RMBなのに10,000RMB払っていると言うことにして、差額(年間ならば6万RMB)を<裏金>にすると言う方法です。この方法は労働法が改正され、福利厚生が厳格に運用されるようになってからリクスが高くなりました。給与の額面が大きくなれば、福利厚生費も多く計上しなければならないからです。ただ実際は<基本給>を基数に福利厚生費を計算している企業も多く、上積み分をボーナスやインセンティブとして処理することにより、余計な費用計上を逃れたりする場合もあります。

更に大掛かりなのは、第三者の企業にマネーロンダリングしてもらう手口です。
自社が影響力を維持出来ていて、ある程度の統制も効き、なおかつ税務当局などと良好な関係を持つ現地企業と組んで<裏金>を作る方法です。簡単に言えば、その現地企業に架空または上乗せ発注して、現金を用意してもらう仕組みです。原価または費用として会計処理できるので、比較的多額な<裏金>を用意することができます。

いずれの手口の場合でも、準備できる<裏金>よりやや多くの金額を費用や原価に計上することになりますが、使途不明金として課税させられるより<お得>になるように、財務経理責任者は頑張るのです。
付け加えるならば、贈与した相手個人に迷惑がかかってはいけないので、一切証拠は残さない、と言う暗黙のルールがありますが、このことがビジネス成長のためと<裏金作り>に関与した日本人管理者の前途を危うくする要因にもなることが多々あります。

いずれの場合も現在の日本では、不正経理操作として糾弾されるべき行為ですが、20年前30年前から日本の会社で働いていれば、きっと似たような不正行為に関わったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「日本も昔はこうだった....。中国も近いうちに変わるだろう。」日本企業のコンプライアンス担当者が、中国に来てよく口にします。10年前の私もそう思いました。けれども10年経ったいまも状況はあまり変わっていません。

中国の日系企業の管理者として、こうした状況にどう対応するのか、はっきりと筋を通すことが求められます。
現地のセールススタッフから「現生を用意できれば販路が思いっきり開けるんですが」と相談されたとき:
「日本企業はコンプライアンスを重視するから、そのようなことは一切できない。会社が用意した贈答品でなんとか頑張れ。」と激励しますか?
「うちの製品は品質がいい。バックリベート払ってまで取引する必要はない。」と突っぱねますか?
それとも、熱心な部下のために<裏金作り>に関与しますか?
ベストアンサーは無いように思えます。
また、自分のスタッフが金品や供応を受ける立場であったら、どう対応しますか。ローカライゼーションが進んでいる企業であればあるほど、現地スタッフが要職に就くことになります。中国でも日本の<常識の範囲内>で戦ってもらうことが美学なのでしょうか。

欧米系の企業のほうが、どちらかと言うと中国の<常識の範囲内>でうまくやっています感じは受けます。日本企業は潔癖症が多いですね。まぁ、清濁併せ呑むと言う考えも大切だと思います。

※本文は、違法行為や脱税などを教唆したり支持するものではありません。念のため....。






Last updated  2010.01.08 20:27:38
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2008.01.25
カテゴリ:ビジネス習慣
中国のヤフオクとも言えるC2Cサイト、つまり個人ユーザー同士の売り買いサイトに「淘宝網(Taobao.com)」があります。淘宝網は先日、Yahoo!中国などとともに香港市場に上場した中国発の世界的B2Bサイト・Alibaba.com(アリババ)の傘下にあります。そのせいもあってか、厳密に個人同士の取引ばかりを集めているのではなく、メーカーや販売店が出店したりもしているので、「楽天市場」のほうに近いのかもしれません。
5,000万人のアクティブな登録ユーザー、取引成約金額が1日平均1.8億RMB(約27億円)と、中国ではもっとも影響力のあるECサイトだと言えます。

とある日本企業から相談を受けました。
並行輸入或いは個人輸入された自社製品が「淘宝網」に出品されていて正規販売ルートに悪影響をもたらしているので、何とか対応してもらえないか、とのことでした。
その日本企業は、最近中国に拠点を設け、日本で製造した製品を輸入する方法で中国でも販売を始めたところでした。広大な中国ですから販路を広げていくのは時間がかかります。まずは上海、北京など需要が見込める大都市中心に正規代理店(卸問屋)を決めて、販売し始めたようです。
ところが、正規ルート経由の販売量が思いのほか伸びません。当初その日本企業は原因を製品が並んでいる小売店が少ないことと、広告やプロモーションが行き届いていないためだと考えたそうです。
ところが、いろいろ調べてみると「淘宝網」に並行輸入品や個人輸入品が大量に出品されていて、なんと正規ルート経由より売れていることが判明したのです。

その日本企業は、非正規製品が「淘宝網」で売られているから、正規ルートで売れないのだと考えたのです。なんとか、「淘宝網」での販売を止めさせられないか....。そのように考えたのです。
その製品はかさ張らないので、日本に旅行などで出かけた人たちが日本で大量に買ってきて「淘宝網」に出品するケースもたくさんありましたが、"闇"の輸入業者が日本から大量に"密輸"して「淘宝網」で売りさばいている様子も伺えました。いずれにしても、「淘宝網」で販売されている製品のほとんどが"ニセモノ"ではなく、日本で製造され日本で販売されている正規の製品のようでした。
ただ価格は、というと、「淘宝網」の価格のほうが正規ルートで販売されている製品より2割ほど安いのです。日本からの輸入製品ですから、正規ルートだと関税がかかりますし、流通・物流コストも多めに乗っかってきますから、高くなっちゃうのですね....。

「淘宝網」でその製品を購入した方に、なぜ正規ルートの製品を買わないのか聞いてみました。
まず多かったのは、「日本製だから安心感がある」と言う答えでした。日本向けの製品ですからパッケージは当然、日本語で表示されています。でも、中国向け輸出品は、中国市場向けに簡体字で表示されデザインされています。「日本製造」と表示されていても、きっと中国で製造しているのだろう、という意見でした。
あとは当然のことながら価格です。
でも実は最も顕著だったのは、購入者の多くが正規販売網が行き届いていない上海や北京以外の地方の人たちだったのです。つまり、近くで売っていないからネットで買った、と言うことです。

ここで不思議に思うのは、なぜ中国で広告もプロモーションもほとんど行っていない製品がネットで大量に売れているのか、と言うことです。
調べてみると、この「淘宝網」の口コミ効果で売れ出したのです。つまり、正規ルートで販売される前に、個人輸入で出品された製品を購入した人が、その製品の良さをコメントして、どんどん広がって、個人出品が増えて、売れ行きがいいのを知った"闇"の輸入業者も"密輸品"の出品を始めた、と言うストーリーだったのです。
そして、この製品はほとんどプロモーションをしていないにもかかわらず、大量に広告やプロモーションをしている他のブランドに並んで、そのカテゴリーにおける「淘宝網」の売上ランキングのトップ10に入るブランドになっていたのです。

さて「淘宝網」から、こうした不正規ルートの製品を追い出すことができるでしょうか?
中国では「水貨(シュイホウ)」と呼ばれる"密輸品"に関しては、労力を惜しまず中国当局に働きかければ、もしかしたら追放することはできるかもしれません。脱税と言う違法行為を犯しているわけですから。でも、個人輸入の製品は無理でしょう。日本のヤフオクや楽天市場ですら、並行輸入や個人輸入のブランド品などがどんどん出品されているのですから、いずれにしても「淘宝網」への出品を断ち切ることは不可能に近いはずです。

私はむしろ「淘宝網」と組むべきだと思っています。
正規ルートの製品を「淘宝網」で堂々と販売する。日本と違って、卸問屋など正規流通網に気兼ねなどする必要は無いのです。そもそも正規の販売ルートから製品が横流しされて「淘宝網」などで売られているようなお国柄なのですから。
それでも残る"価格格差"の問題は、流通コストが浮いた分で"特典"を付けるなどして対応すれば良いと思いますし、正規ルート版の「信頼性」や「安全性」などを「淘宝網」を使って積極的にアピールしていけば良いでしょう。
中国語のパッケージが気に食わないみたいな意見が多いようなら、日本で販売されているパッケージをベースにデザインし直せば良いと思います。
既にネット上で口コミの評判が形成されているわけですから、それに乗った販売戦略で臨めばきっとうまく行くと思います。
そして何よりも、中国全土に、少なくとも地方都市までにでも販路を拡大させていくのは、時間もかかりますし管理にも手間がかかります。「淘宝網」のようなネットを使えば、簡単に"全国区"に進出できるのです。

何度か他のブログでも取り上げましたが、日本のコンテンツホルダーは"海賊版"対策ができていない中国で"正規版"のDVDやCDを販売しても商売にならない、と思って二の足を踏みました。でも実際のところ、"海賊版"は安価なプロモーションの役割を果たしています。"海賊版"の「ドラえもん」のDVDが5RMB(約75円)で売っているのに、その10倍も値段のする最新作の映画にはたくさんのお客さんが入るのです。"海賊版"で被っただろう損出と知名度ゼロから始めるプロモーションの費用とどちらが大きいかと想像すれば、後者のほうが高くつくのは目に見えています。
"海賊版"や"非正規ルート製品"が売れているということこそ、口コミ効果が利いていることであって、"正規製品"にも大きなチャンスがある、と捉えるくらいで無いと、この国で商売するのは難しいと思うのです。

自然発生的な口コミ、販路を一気に拡大できるインターネット、どちらをとってもこの製品は売れると確信しました。
後ろ向きに法廷闘争などして、時間とお金を浪費するよりは、この際割り切って流れに乗ったほうが、儲けられると思うのですけどね.....。






Last updated  2008.01.25 22:27:41
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2007.05.13
カテゴリ:ビジネス習慣
中国東北部遼寧省の大都市S市の共産党委員会書記(まぁ市長みたいなもの)兼遼寧省の常務委員でもあるC氏が上海にやってくるので時間を取ってほしい、そんなお仕事があったので、のこのこ出かけてしまいました。
S市のハイテクパークから企業誘致のお誘いを受けたのは、ほんの1ヶ月前。ちょうどオフショアの開発拠点を中国で拡張する必要に迫られていたので、いろいろお話を聞くと、これがなかなか好条件。まぁ、数十億円もの投資をそんな短時間で決められないのが日本企業であるわけですが、こっちがモタモタしている間に、S市のほうからトップ・セールスかぁ、と思いつつ、指定された上海市内の外資系5つ星高級ホテルに赴いたわけです。

指定された時間の30分ほど前にホテルのロビーに着くと、日本人や韓国人や欧米人を含むビジネスマンらしき5~6人の集団が10組以上もラウンジを占領していました。S市ハイテクパークの担当者が私たちを見つけて、ホテルの従業員を呼び、満席のラウンジに無理やり席を作らせました。
周りを見渡すと、やっぱり知り合いの日系某IT関連会社の幹部も呼ばれていたようです。アポの時間を尋ねると、私たちと同じ時間。このラウンジに陣取っている人たちは、みんなS市の党書記に呼ばれて来た人たちだったのです。嫌な予感がしてきました....。

S市の担当者は慌しく私たちの席にやって来ると、私たちの会社概要について念を入れて確認し、S市への進出メリットを繰り返し説明しました。この間、ロビーには更に多くの誘致検討企業の幹部がやって来て、ほぼ同数のS市担当者が対応にあたっていました。私たちのような誘致検討企業をボスである市の書記に紹介することで、この担当者たちは出世に繋がるんだろうなぁ、と思いつつ、担当者の描いたシナリオを元に、C書記との面談の構成などを考えていました。

ようやく、コンベンション・ルームのある階に案内されたのですが、通されたのは"待合室"。そこには既に数十人の誘致検討企業の幹部たちが、病院の診察を待つが如く、S市書記との面談を待っていたのです。
知った顔があったので、いろいろ尋ねてみると、外資のIT関連企業だけではなく、上海地区の中国企業にまで声をかけているようで、私たちのアポの時間と同じ時間に17もの誘致検討企業にアポを入れていたのです。ダブルブッキングどころの話ではありません。"待合室"の外のロビーにまで、誘致検討企業の人たちが溢れています。もう、何と言う段取りの悪さ....。

当然のことながら、アポの時間が過ぎてもいっこうにお呼びがかかりません。コーヒーどころかミネラルウォーターすら出ない"待合室"で、いらいらしながら待っていると、ようやくS市の担当者がやってきて、「次にご案内します。ご覧のように時間が押しているので、5分しか時間が取れません。手短にお願いします。」とキター。そして、約束の時間から1時間以上過ぎて、ようやく"会談"の部屋に案内されたのです。

S市側と誘致検討企業側は向かい合うようになっていて、双方の最前列にのみテーブルが置かれ、テーブルにはネームプレートが置かれていました。C書記とS市党委員や某区の区長など5名が最前列のテーブルに座りましたが、その後方には4列も椅子が並べられていて、30人以上の担当者(事務方)が座っているのです。
5分の持ち時間ということなので、こちらから手っ取り早く優遇政策などのずうずうしいリクエストを並べ立てようと考えていたのですが、C書記の"挨拶"がなかなか止まりません....。
東京、大阪だけでなく日本の5つの都市と直行便で結ばれているとか、空港からすごく近いとか、技術系の大学生を毎年10万人規模で輩出しているとか、日本語人材を毎年数万人規模で輩出しているとか、挙句の果てにおいしい日本料理のお店があって、特に刺身は日本で食べたものより新鮮だとか.....。こんな話は、ハイテクパークの主任や担当者から何度も聞かされてるわけで、いい加減C書記の話を遮って、こちらの要望を手短に伝えました。

C書記の反応は、「要望は理解できた。主任や担当者がきちんと対応する。問題があれば、私に直接言ってください。」と言う、在り来たりで想定の範囲内のものでした。持ち時間の5分をはるかに越え、"会談"は20分近くに及びました。それでも、会談が終わってエレベータまで見送ってくれたS市の担当者はメンツが保てたようで、私たちに何度も何度もお礼をしてくれました。

ご存知の通り、S市あたりはかつて重工業が盛んだったのですが、大部分が国有企業だったもので、この10年はすっかり業績が悪化し、潰れたり、規模を縮小したりしていて、失業者をどんどん産み出してしまいました。日系の某自動車メーカーも大規模なエンジン組立工場を持っているのですが、パッとしません。
工場なんかと比べるとソフト開発なんて、あんまり地元にお金が落ちないと思って、大型の製造業やプラントなどの誘致に固執していたようですが、環境対策なんかが厳しくなってきていろいろ面倒ですし、同じ遼寧省のD市あたりはオフショアのソフト開発系企業の誘致に力を入れ、そこそこ成果を上げているので、中高年の失業者対策を諦め、ようやく重い腰を上げて、ソフト開発を中心としたIT関連企業の誘致に乗り出したという次第でしょう。

それにしても保守的な東北部S市だけあって、華東・華南の地方都市と比較すると、スマートな売り込みではなかったですね。
外資系企業が多く集まる上海にまで、C書記を連れ出したのは良かったものの、お客さんである私たち誘致検討企業をさんざん待たせるし、パワポやムービーでプレゼンテーションするわけでもなく、一方的に喋り捲るボスに金魚のフンのように何十人もの役人がついてきて.....。挙句の果てに、ご一行の皆さんはその外資系5つ星高級ホテルにご宿泊とのこと。誘致費用は、彼らの上海観光とご宿泊代に消えてしまうのでしょう。

S市も、もう後がない感じで、企業誘致に必死なのは分からなくも無いのですが、これじゃあ先が心配です。






Last updated  2007.05.13 21:42:59
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2006.10.18
カテゴリ:ビジネス習慣
とある国際的な競技会にエントリーするための費用がまだ6,000万円足りないというスポーツ選手Aさんのために関係者が集いました。
かつて彼自らが稼いだお金や仲間の支援によって競技会に参加してきたのですが、世界の頂点となる某国際大会に参加するとなると、ケタ違いのお金が必要となるのです。その大会は来年の年明け早々に開幕するので、もうほとんど時間がありません。
その打ち合わせに集まった人たちは皆、Aさんの才能を認め、将来を期待する方々です。私はAさんとは初対面でしたが、そのほかのメンバーとは以前お仕事などでご一緒したことがあり、ほぼ10年ぶりの再会という感じです。そんなこともあり、近況報告みたいなところから打ち合わせが始まりました。

10年前は、その競技の映像を撮影して編集したりしていたBさんは、その後ネットで映像を配信する事業を始めて大成功されていました。他にも手広く事業をされていて、とある途上国の金鉱の採掘権を購入したところ、黄金小判がザックザクとは行かないまでも、砂金の含有量が極めて高い鉱脈を得た、と言うお話でした。少なくとも200億円くらいの埋蔵量は確認できたそうです。ただその国から金を持ち出すことが難しいらしく、いまはその方法をどうするかで苦労しているそうです….。

10年前は、イベントのプロデューサーをされていたCさんですが、その後、ビジネス・スクールでMBAを取られ、モルガン系だかサックスマン系だかの仲間とともに『環境ファウンド』を始めるそうです。いまのお金持ちは、ヴァージンのブランソン会長のように、地球や地域にやさしい何かをしたがっている(すべきだ)から、運用益の一部を砂漠化防止などのために活かせるようなファウンドを創設して、とりあえず2,000億円くらいを集める予定だそうです。

みなさん、私が中国で丁稚奉公している間に随分成功なされたものだと感心してしまいました。そして、いよいよAさんが来年1月に迫る国際競技会にエントリーするための資金をどうするか、という本題に移りましたが、途端に皆さんの口数が少なくなってしまいました。

沈黙を破ったのは、私と同業の広告会社のDさん。この手のビジネスを手掛けて20年以上のベテランです。実質1ヶ月と時間の無い中、いまさら広告効果とかプロモーションなどの観点からスポンサーを探すのは無理なので、知己の大企業のトップやオーナーに片っ端からお願いするしかないだろう、と極めて現実的な意見でした。
長年この競技と関わり、常にスポンサー探しで苦労しているAさんにしてみれば、Dさんに言われなくとも分かっているお話です。最も一般的で現実的な方法ですから、Aさん自身が動けるところは皆お願いに回っているのです。それでも、6,000万円ショートしているので、相談しているわけです。

重い空気が漂う中、Dさんはようやく「ぼくも一緒に動くから」と言う、Aさんにとっては少しばかり励みになる言葉を発したのです。Dさんはこの種の競技によくスポンサードしてくれる企業のトップに太いパイプを持っているのですが、所詮サラリーマン。時間的にも、また様々な事情から、会社として約束することが出来ないため、個人として応援する、と言う曖昧な言い方しかできなかったのです。私もサラリーマン。気持ち的には良く分かります….。

その後もミーティングは盛り上がらず、最悪は借金を背負ってでもエントリーするというAさんに、それでは次回以降継続できなくなる、と誰か。だからこそ、今回何とかしなければ、と言う趣旨の打ち合わせなのに。

ついに、ネット映像配信で成功しているアイディアマンのBさんが口を開きました。すぐにブログを立ち上げよう。まず、その国際大会へのAさんの”想い”、資金面を含めた準備段階での苦労話を発信しよう。それでドネーション(寄付)を募る。競技の状況はナマで配信しよう。寄付してくれた人たちには、ナマの写真とメッセージを送ってあげる。システムはみんなウチで対応する。

ま、最近ハヤリの、でも実現性が高く、話題にのればバケそうなお話です。映像使用権などクリアしなければならない問題も多いのですが、そこはその道のプロが集まっていますから、解決のためのアイディアも出てきましたし、関係者のウェブや個人のブログなどにリンクを仕掛けて行けば、1日に数万インプレッションは期待できるだろう、などと議論も白熱してきました。

ところで、どれくらいの資金が集まるだろうか…。踏んではならない地雷を踏んでしまったのは、旧知の成功に唖然とするしかなかった中国帰りの私でした。

一口1万円くらいで、150人くらい参加すればいいほうじゃないかな。とはこのアイディアを提供してくれたBさんのお言葉。
Aさんはあと6,000万円集めなければならないのです。場が重くなったまま、お開きになってしまいました。

中国で9年も働いていた私にとって、6,000万円の個人スポンサーと言う話も、ちょっと大き過ぎたのですが、200億円の埋蔵金とか、2,000億円のファウンドの話がフツーに交わされるミーティングでしたから、Aさんの悩みもきっと解決するのかなぁ、と思いきや、結末としてはネットで150万円集められればいいみたいな話で尻切れトンボでした。

中国では随分と大きなお話を良く聞かされたものですから、1割くらいの値踏みで聞く習慣を身につけました。1,000万元の儲け話を50万元とか100万元くらいに置き換えて考えてみると言うことです。もし、ほんとうに1,000万元の儲け話だったとしたら、これはスゴイと感動すればいい。しかも、ほんとうに大きなお話がときどき転がっていたりしますから意外です。
日本に戻って1ヶ月が経ちますが、このあたりは中国に居た頃と同じように、値踏みしておいたほうが良いかもしれない、と思うきょうこの頃でした。






Last updated  2006.10.18 18:10:47
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2006.02.20
カテゴリ:ビジネス習慣
つい最近まで、多くの中国企業は”規模の追求”を第一義にしていました。小さな会社から5年-10年の間にトップクラスに成長した企業が中国には多く、カテゴリーごとのマーケット・シェアは日本ほど硬直していないことも、"規模優先の神話"を後押ししたのでしょう。
マーケット・シェアを拡大することが最も重要で、利益は二の次。一定のマーケット・シェアを獲得すれば、規模の優位性(スケール・メリット)で、”おいしい商売"ができる。マーケットで一定のプレゼンスを獲得するまでは、赤字だってへっちゃらぁ。日本ならば、Yahoo!BBにおける孫正義さんの戦略に近い感じです。

企業を評価する人たち、例えば中国の小口個人投資家も、「利益」よりも「規模」を重んじる傾向にあったと思います。経営指標として重視されていたのは、売上高(営業額)の伸び率であって、1年の、まして四半期ごとの利益ではありませんでした。四半期決算が赤字でも、売上やマーケット・シェアが急成長している企業の株価は意外に堅調だったりするワケです。
もちろん赤字を背負わなくとも、薄利であっても売上高に比例して利益も増えると言う戦略のもとで、「規模重視」主義をとっている企業のほうが多いわけですが。

こんな状況ですから、広告のお仕事でお会いする中国企業のマネージメントの方々も、マーケット・シェア拡大のための投資として広告を捉えている傾向にありました。
日本のような成熟市場では、売上見込み額の数%を広告費として計上するのが一般的です。一定の利益確保が前提の"原価"としての考え方をするわけです。ところが中国では、そうでない考え方をする企業が多くありました。
ウチの場合、トイレタリーや製薬などの新興企業で多くみられたのが、「いくら広告費を投下すればどれだけマーケット・シェアを伸ばせるか」という視点です。商品の品質とか販売網のことを無視してスゴク単純化してしまえば、そのカテゴリーのトップ・シェア・ブランド以上の広告を投下すれば、マーケット・シェアもそのトップ・シェア・ブランドを追い抜く可能性が高まります。
実際、あるカテゴリーのトップ・シェア・ブランドが1億RMBの広告を投下しているので、こっちはその1.5倍の広告を投下しましょう、と決断したクライアントもありました。当時、そのクライアントの売上高と同じくらいの広告費になりました。その企業は、何故だか分かりませんが資金があったので、年間の売上高とほぼ同額の広告投資をして、マーケットにおいてもトップクラスのシェアを獲得することになりました(金額は"たとえ話"ということにしておいてください)。

ところが、ここに来て、このような"景気のいいお話"はあまり聞かれなくなりました
新年のご挨拶でいくつかの中国企業をお訪ねしたのですが、「ことしは利益重視で行く」というお言葉が多く聞かれました。日本で働いていたとき、クライアントが広告屋にこんな風に話すときは、広告予算を減らすという意味に等しいわけですから、新年早々幸先が良いとは言えません。
ある程度のマーケット・シェアを確保した企業だからこそ、一定のシェアを維持するためにも広告は欠かせません。シェア拡大のために大量の広告を出しておいて、目標のシェアに達したら広告などのマーケティング活動を止めてしまうわけにはいきませんから。となると費用対効果にシビアになります。つい最近までは、CCTVの1チャンネルや2チャンネルのゴールデン・タイムでコマーシャルを流すことで満足していた企業も、地方テレビ局の視聴率が高い時間帯などを組み合わせた効果の最大化を求めてきたりするようになります。

高級品の消費は一巡した感があります。自動車も大型平面テレビも多機能冷蔵庫も、その時点で手の届く人民はみな購入を終えました。あとは、買い替えと"お金持ち"にランクアップしてきた人民による需要を期待するしかありません。こうした需要も数的論理でいくと、日本市場よりは期待できるのかもしれませんが....
ここ数年で生産能力を高めてきた高級消費財は、在庫を抱えるか、生産調整を始めています。以前よりも市場規模の拡大が見込め無くなったいま、こうした企業はシェア拡大から利益重視、そして経費圧縮の方向に転換しつつあるようです。食品やトイレタリーなどの大衆消費財はまだ大丈夫と言った感じですが。

ここ中国でも、数年前のようにダイナミックなビジネスがしにくい状況になってきたように思えます。まぁ、マトモになってきた、と言えば、それまでかもしれませんが....






Last updated  2006.02.20 17:53:09
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2005.12.09
テーマ:中国&台湾(2878)
カテゴリ:ビジネス習慣
ヒルズ系証券会社のファンドマネージャー藤野英人氏の著書『スリッパの法則』が、『伸びる会社ダメな会社の法則』と言うタイトルの新書になりましたので、読ませていただきました。(たぶん)日本企業を対象に投資に適しているかどうかを、分かりやすく述べた書物です。
「スリッパに履き替える会社(除く半導体、食品、医療等の研究所) に投資すると不思議に儲からない」と言う"スリッパの法則"が、日本では的を得たようですが、さすがに中国では"スリッパに履き替える会社"をなかなか見つけることはできません。

企業だけではなく"社長"に関する検証も多いので、中国でも当てはまりそうかどうか、いくつかについて私のこれまでの経験でコメントしてみたいと思います。"社長"を中国側パートナー或いは取引先の"老板(総経理または董事長)"と置き換えてみると、面白いかと思います。

「オーナー経営者は投資家と株価について利害が一致する」
「役員の自社株保有株数の小さい企業の株価は期待しない方がよい」
「従業員および従業員持株会の保有株比率の高い企業には期待が持てる 」
「親会社の保有株比率の高すぎる会社は株価と業績に対して責任感が薄い」


中国でも然り。
雇われ社長は中国でも一般にモチベーションが低いですね。特に国有企業から合弁会社の総経理に出向してこられるような方は、何事も無く早く出向期間が終わればいいと思ってたりします。これは日本から出向駐在の総経理にも当てはまるかもしれませんが....
日系企業の中国人総経理にも株や持分を与えられるような制度ができれば良いと思います。
合弁のパートナーは、名立たる老舗の国有企業よりもワンマン経営の新興私企業のほうが、うまく行ったりするように思えたりもします。

「オペレーションだけ語る社長は投資に値せず、夢とビジョンだけ語る社長には注意が必要で、夢とビジョンに道筋を示す社長には投資できる」
「平凡な社長は総論を話し、優秀な経営者は各論も話す」
「自分の会社の話をすると興奮してくる社長は信頼できる」
「人の話を聞かない社長には投資しない」
「質問をしたら怒り出す社長の会社は負け組企業入りかすでに負け組企業である」


中国でもたぶん然り。
中国では話好きの経営者が多いです。単に大風呂敷を広げているのか、そうでないか見極めが大切です。"夢とビジョンに道筋を示して"語ることができる人なら、"カイ"だと思います。"総論"は話せても"各論"が話せない人は"ウリ"でしょう。
それと自分だけ喋り捲って"相手の話を聞かないような人"、"質問したら怒り出すような"経営者は、さすがに"アウト!!"でしょう。

「社長室の豪華さとその会社の成長性(風通しの良さ)は反比例する」
「社長室に1メートル以上の高さの観葉植物、ニスで塗られた切り株、はく製、それと見て作者のわかる絵画、高級酒、ゴルフクラブ、ゴルフコンペのトロフィー、著名人(有力取引先を除く)とのスナップ写真のうち2つ以上置いてある場合は投資をする前に十分な検討・が必要であり、4つ以上あればその会社は終わっている」
「金ぴかの時計をしている社長は注意が必要」
「社長車が外車である場合、社長のビジネスセンスを疑う(外車の個人保有はいっこうにかまわない) 」
「受付嬢の美醜は業績とまったく関係ないが、むしろ極端に美貌の受付嬢がいる場合の方に問題企業が存在することが多い」


中国では当てはまらない場合が多い。
前項にも関連しますが、私は"ワンマンでカリスマ的な経営者の新興企業のほうが、10年以内の短期スパンで組み易い"と考えています。
そうした経営者は結構"成金"趣味です。もともと中国は"メンツ"の国ですから、"大儲けしている企業や経営者が質素に振舞う"ということは稀です。儲かっている企業や経営者はそれ相応の振る舞いをするのが通例です。そうした"大盤振る舞い"は間接的ながら周囲の関係者に富を再分配しているとも言えます。
ですから"景気の良い"企業やビジネスに自信を持つ経営者は豪華に振舞うことが多いです。社長室は豪華に越したことは無く、そこで賓客をもてなすのです。社用車も豪華なほうがビジネスも豪華になるらしいです。胡散臭く思われる場合もありますが、前二項をクリアしていれば意外と大丈夫だったりすると思います。
もちろん"例外"もあります。中国でブランド価値No.1の大手家電メーカーなどは役員室からして質素です。CEOも北京に出張のときは、ひとりで空港からタクシーを拾うらしいですが、業界No.1企業だからこそ認められているのであって、やはり中国では"例外"だと思います。
ちなみに、儲かっていない・儲からなそうな会社が"メンツ"で豪華に装ったとしても、意外と簡単に見破ることができるものです。

"受付嬢"もキレイなほうが安心感があります。お掃除のアーイさん(お手伝いの叔母さん)が受付を兼務しているような会社はちょっと心配です。日系企業では、本国の会社を見習い、"受付嬢"の代わりに"内線電話機"で済ませるケースもありますが、中国では"会社のメンツ"の一つですから、考え直したほうが良いと思います。ちなみに"極端に美貌の受付嬢"が出くわすと"老板"(経営者)の"御手付き"だろうなどと想像を巡らせてしまいますが、中国の"賢明な"経営者は受付嬢には手を出さないようです。むしろ、若い日本人駐在員のほうが"要注意"です。

「自社製品以外のおみやげをくれる会社への投資は儲からない」
「女の子のいる店に接待をしようとした会社への投資は儲からない」


微妙ですね....
前項の法則からすると、"豪華な接待をするからといって、胡散臭いとは限らない"と言うことになります。
ただこれにはタイミングがあると思います。おみやげの場合は最初からケチ臭いものは中国ではあり得ません。くれる場合は"豪華"であっても胡散臭くは無いと思います。
しかし接待の場合、初対面でいきなり"豪華"な接待を用意するような企業や経営者だと、私なら"引いて"しまいます。商談が進んでビジネス的にうまく行きつつあるような状況、何度か話し合いをしてお互いに打ち解けてきた段階になって、"豪華"な接待を用意されるのであれば、案外"カイ"ではないかと思っています。
特に"女の子"絡みの接待には要注意です。接待するほうも受けるほうも、"一仕事"を成し遂げて"信頼関係"が深まった頃合でこそ、センスがあるビジネスマンではないかと思っています。
こちらでは"朋友"(友だち)の関係がビジネス上も活きてきますが、最初の商談でいきなり"朋友"などと言われてホイホイ"カラオケ"などに連れて行かれるとロクなことはありません。下手するとこちらが"弱み"を握られてしまいます。
特に日本人相手の場合、デキる中国の経営者はいきなり"女の子のいる店"などに連れて行かないものだと思います。ビジネス上の信頼関係が深まり"小さな秘密"を共有し合える"朋友"として誘われるのなら、それは"可"とすべきではないでしょうか。

最後に、
「トイレのきれいな会社に投資しても儲かるとは限らないが、トイレの汚い会社への投資は必ず損をする」
こればかりは何とも言えませんね.....

「」内はすべて藤野英人氏著『伸びる会社ダメな会社の法則』(講談社プラスアルファ新書)からの引用です。個人ブログとは言え、引用し過ぎた感がありますので、氏の著書の読者が増えますようアフェイエイトを貼らせて戴きました。
伸びる会社ダメな会社の法則






Last updated  2005.12.09 21:40:54
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2005.08.12
カテゴリ:ビジネス習慣
2008年北京オリンピックまであと3年を切りましたが、北京オリンピック組織委員会(BOCOC)はこの数日立て続けにスポンサー契約の発表を行っています。8月11日には「燕京ビール」、12日には「青島ビール」、13日には「ハイアール」です。

オリンピックには何種類かの”スポンサー"が存在します。
全世界でスポンサー権を行使できる"Worldwide Olympic Partners"を通常"TOP"と呼びます。The Olympic Parnerの略ですが、お馴染みのCoca ColaやMcDonaldsなど、日本ブランドですと唯一Panasonic、中国ブランドではLENOVO(聯想)があります。
次のランクは"Beijing 2008 Partners(北京オリンピック・パートナー)"と呼ばれる協力"パートナー"で、スポンサー権の行使は原則として開催国(中国)に限定されます。中国ブランドが中心に名乗りをあげていますが、adidasやVolksWagenもこのランクに属します。
そして3番目のランクは"北京オリンピック・スポンサー"と呼ばれます。中国語では「賛助商」で「合作パートナー」より実は"格下"なのです。提供するお金や商品など現物価値が"パートナー"より少ない分だけ、行使できる権利も更に限定されていきます。それでも、数十億円は覚悟しなければなりませんけど....
さらに"格下"には"サプライヤー"があります。

最近発表された「燕京ビール」「青島ビール」はともに同格の「スポンサー」という立場です。
オリンピックはもちろんのこと、通常スポーツ・イベントのスポンサーは「一つの商品カテゴリーに一つのブランド」と言うのが大原則です。
北京オリンピックの"TOP"には、SAMSUNGとPanasonicとLENOVOという家電/IT系のブランドが並んでいますが、SAMSUNGなら通信機器、PanasonicならAV家電(放送用機器)、LENOVOならPCという具合に、スポンサーの立場を主張できる商品やサービスの範囲を厳格に規定しています。
"北京オリンピック・パートナー"でも、China Mobile(中国移動)は移動通信、CNC(中国網通)はデータ通信で整理されています。
ところが、先日発表された「燕京ビール」と「青島ビール」はどちらもビールという商品カテゴリーの"スポンサー"なのです。

日本の皆さんにはなじみの薄い「燕京ビール」は北京の地ビールと言えるでしょう。北京地区での市場シェアは90%とも言われており、この母数のお陰で「中国販売量No.1」にもなっています。
いっぽう、日本でもおなじみの「青島ビール」は早くから輸出に力を入れていたので、海外では中国を代表するブランドになっていますが、全中国では販売量No.2のビールです。都市部の高級レストランなどでプレミア・ビールとして幅を利かせていますが、青島市や山東省などを除けば、中国のフツーのお店で大瓶の「青島ビール」を見かけることは稀でしょう。
この「青島ビール」は今シーズンから北京地区でのセールスに力を入れ始めました。北京の五星ビールを買収し、プレミア・ビールではなく、庶民的な大瓶ビールを地場で生産、市場に投入し、大衆的な「燕京ビール」に殴り込みをかけたのです。
「青島ビール」のほうは、北京での市場シェアは20%を突破した、と豪語していますが、いっぽうの「燕京ビール」のほうも、90%以上の市場シェアを維持していると言っていて(中国軽金属信息網=中国語)、何がホントかわかりませんが、「青島ビール」が北京地区でシェアを伸ばしてきているのは事実です。

いずれにしても、「燕京ビール」と「青島ビール」は中国市場で1位2位を争うライバル・ブランドです。アサヒビールとキリンビールが一緒になって、サッカーの日本代表チームのスポンサーになっちゃうようなもので、日本でしたら考えられません。
しかも、Budweiserが"Worldwide Olympic Partners"になっていると言う報道(人民網日本語)もあります。北京オリンピックの公式サイトでも、IOCのサイトでも確認できなかったのですが、私自身も関係者から耳にしたことがありました。Budweiserのブランドを提供しているアンハイザー・ブッシュ社は、「青島ビール」に出資していますから、そのことと何か関係しているのかもしれませんが、現時点ではBudweiserブランドは北京オリンピックのスポンサーとして現れていません。ただ中国での報道は「ビール3ブランド鼎立」です(SOHU=中国語)。

オリンピックなど国際的なスポーツ・イベントでは、スポンサーは多額の資金を提供していますから、主催者側はスポンサーの権利を守る義務を負います。その権利は排他的なもの、つまり同じカテゴリーの商品やサービスの競合ブランドからあらゆる権利を排除する、というのが原則です。こうしたルールを巧みに掻い潜って宣伝活動を行うことを"アンブッシュ・マーケティング"と言いますが、主催者側はスポンサー以外の企業がそうした活動を行っていないか絶えず監視する義務すら負うのです(確かアテネの時に、東京で行ったNIKEのプロモーションがアンブッシュと認定されたことがあったと思います)。

世界の常識的に考えれば、「ビールメーカーではウチだけがオリンピックのスポンサーだ」と主張できる権利を手に入れることこそ意義があるわけですが、今回の場合は「燕京ビール」「青島ビール」とも「ウチ北京オリンピックのスポンサーだ」という状況に甘んじていることになります。
北京オリンピック組織委員会としても、どちらからの資金も欲しかったでしょうし、「燕京ビール」も「青島ビール」も一度挙げた手を下ろすことができなかったのでしょう。まぁ、これも中国流の決着の仕方でしょう。
ライバル同士とは言え、あとはうまくやっていくんだと思います。

ちなみに日本のテレビ番組では、同じ時間帯に競合するブランドのCMが流れることは、まずありません。トヨタのCMの後にニッサンのCMが流れたりしたら、広告会社の担当者のクビが飛んでしまうくらいの大騒動になってしまいます。
でも中国ではあまり気にしません。さすがに大広告主であるグローバル・ブランドに対しては、中国のテレビ局も気を遣ったりしますから、マクドナルドのCMに続いてケンタッキーのCMが流れるようなことは少なくなりましたが、異なるローカル・ブランドのシャンプーのCMが3連荘で流れたり、ライバル同士の家具屋さんのCMが連続して流れたりしています。
日本ですと新聞広告を掲載するにあたっても、隣のページにライバル・ブランドの広告が載らないか事前にチェックして新聞社と調整するのが当たり前ですが、中国ではそんな気遣いをしていられません。

「読者(消費者)は、そんなこと、いちいち気にしないから、大丈夫だよ。」
媒体社も広告主も消費者も、それでいいと言うのならば、まぁ、これにも一理あるような気がしますが.....






Last updated  2005.08.13 01:02:29
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2005.06.07
カテゴリ:ビジネス習慣
謝る、謝らないでもめることは日本でも中国でも同じ。最近中国政府が日本に言っているのは「行動で示せ」と言うことですね。
これは中国のビジネスの現場に身を置くと、分かりやすい話になるかもしれません。

よく"中国人は謝らない"と言われますが、特にビジネスの現場では、そのことをひしひしと感じると思います。私が思うに、中国人が謝らないのは謝っても解決しないと思っているからです。人の気持ちという感情的な関係が強いお友達同士とちがって、ビジネスの現場では常に利害関係が生じます。こういう場合、多くの中国人はむしろ理性的な対応をしてしまいます。謝って解決する状況でなければ、説明(つまり言い訳)に走ることになります。例えば、納期に遅れたというシチュエーション。謝ってもその納期を守れたことにはなりません。ですから、その理由を説明しようとするのです。
一方、自分のミスを回復できるような場合もあります。例えば、お金を取りっぱぐれそうな状況になった場合、責任感の強い中国人なら何とか自分自身の力で回復しようと考えます。そして、極端な場合、知り合いからお金を借りてでも穴埋めするでしょう。謝ることは解決にはならないし、解決できれば謝る必要は無い、と言うことです。
じゃんすさんの日記でも紹介されていましたが、先日お会いしたエッセイストにして実業家でもあり、アメリカ在住で中国通の坂之上洋子さんも、これに似たエピソードを話されていて、とても共感してしまいました。

日本人は、まず謝ることを重視します。ビジネスの現場において、いまでも謝ることで解決するケースは意外と多いようです。同じ会社内で、ミスをした部下はまず上司に謝ります。極端な話、そのミスを挽回する方策について説明するより、素直に謝ったほうが評価されたりしてしまいます。最近、日本のニュースを見ていると、大企業のトップが報道陣の前で、頭を下げて謝罪するシーンがたいへん多いです。過ちを素直に認めることは日本人の誇るべき美学だと思いますが、その過ちを正すことをしないで済んでしまうとすれば、それは良いこととは思えません。
大事故を起こしてまだ社長でいるのか、と言う批判は間違っているような気もします。事故の原因を追究し、安全対策を整えてこそ経営陣の責任を果たしたことになるのではないか、と私は思います。談合が明らかになったから、謝罪して辞めちゃう、ってのは、いかがなものかとも思います。

"報告"も、"謝意"と同様に日中間で解決しがたい厄介なビジネス上のGAAPだと思います。
中国人は報告しない、と言われます。日本の会社が基本とする報告・連絡・相談(報連相)が苦手なのです。特に、日本人を上司に持つ中国人スタッフで、報告を心から理解している人は稀だと思います。
中国人にとって、上司への報告は常に何らかのフィードバックがあるものだという意識があります。ネガティブな報告であれば、アドバイスや協力、ポジティブな報告であれば、賞賛や評価....自分自身のプラスに跳ね返ってくるのであれば報告するのです。ですから、特に報告を必要としないのに報告しなければならない"定期的"な報告などは、最も意味をなさない業務と言えます。

日本企業の多くは、未だに"報告"を業務改善のための手段としてではなく、それ自体を目標にしてしまっています。あまり仕事の無い上司に限って、部下から報告が無いと苛立ちます。そして、報告したからと言って、次の展開について有益なアドバイスすら与えなかったりします。口頭報告ならまだ双方向のコミュニケーションが確保できますが、報告書などの書面や、最近は特にメールや社内LANによるフォーマットで一方的にレポートを送りつけるだけになったりしますから、報告する側は報告しっぱなしで、報告を受ける側はほったらかし、と言う事態すら発生しています。

中国の日本企業でも、日本人上司は中国人スタッフに報告を求める場合が多いのですが、アドバイスを必要とするような報告に接しても、具体的な解決策を与えられなかったり、賞賛に値する報告であっても、もちろん口頭でちょっとは褒めるでしょうが、待遇が改善するわけではなかったりしますから、中国人スタッフにとっては無意味な作業として捉えられてしまうことになります。

もちろん、日本のこうしたビジネス習慣を理解し体感し実践できる中国人スタッフも居ますが、案外本心では無駄な作業だと思っていたりするのでは無いでしょうか。






Last updated  2005.06.07 16:03:38
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2005.01.13
カテゴリ:ビジネス習慣
日本的感覚で「怪文書」と聞くと、大物政治家や大企業の社長のスキャンダルに絡む話で、一般ピープルには直接関わりの無いイメージでしょう。ところが中国でビジネスをしていると、「怪文書」はとても身近なモノになるはずです。

もしあなたが中国の現地法人でマネージメントの立場にあれば、社員に関する「怪文書」があなた宛に届くことがあるでしょう。「○○課の△△さんが、会社のお金を使い込んでいる」など、同僚や上司の不正行為を暴く内容のものが多いと思います。当たり前のことですが、こうした「怪文書」には発信者名は書かれていませんし、その内容は事実か事実でないかのどちらかです。

こうした類の情報は一切無視する、というのも対応の一つだと思います。無かったものとして処理すると言うことです。
でも気になるようでしたら、できるだけ悟られないように、まず発信者を特定してみてはどうでしょうか。発信者を絞り込めば、「怪文書」の当事者との関係が推定されます。多くのケースの場合、発信者と当事者の間には、何らかの利害関係が存在します。こうした場合、私は無視したほうが良いと思っています。
なぜ無視するのか、と言いますと、こうした「怪文書」のほとんどは、正義感で発信されたものではなく、ライバルや上司や部下を蹴落とす目的で発信されている場合が、圧倒的に多いからです。ご存知の通り、いまの中国は日本と比較にならないほどの競争社会です。自分がのし上がるということは、誰かを蹴落とすこと、とも言えます。実力が無いスタッフ、実力があっても評価されていないスタッフは、何か別の方法を使ってのし上がることを目指す場合も多いはずです。
もし、自分自身で正当で正義感に満ちていると思っているのであれば、中国人の性格的には匿名にしたり文書にしたりせず、直接話をしたがるはずです。

それでも多くの日本人は、事実関係を知りたいという衝動に駆られるでしょう。でも、その「怪文書」の当事者や発信者と推定されるスタッフを"クビ"にしてもいいくらいに思っているのでなければ、止めたほうが良いと思います。
そもそも真実を暴くことは簡単なことではありません。真面目に突き詰めて行けば、莫大な労力が必要ですし、その調査にあたって秘密主義を貫こうとしても多くのスタッフを巻き込むことにもなりかねません。
「怪文書」に書かれた当事者の不正が、たとえ事実と判明したとしても、私の場合は発信者も"同じ穴のムジナ"だと疑いを持ってしまいます。実際、発信者も似たような不正をしていたりするケースが多いのです。
「怪文書」が元となって人事的な処分が下されたことを、直接関わりの無いスタッフまで知ることになるはずですから、「怪文書」は"有効な手段"として認識され、後と絶たなくなってしまうでしょう....

あなた自身が「怪文書」の当事者になるケースも想定しておく必要があります。あなたがオーナー社長でもない限り、日本の本社の社長や役員に、あなたが知らない間に「怪文書」が送りつけられることも覚悟しておくべきです。
中国の現地法人で、不当な評価を受けていると思っているスタッフ、ライバルが厚遇されていると思っているスタッフ、或いは解雇した元社員など、あなたの周りには「怪文書」の発信者候補がうようよしています。
「(日本人マネージャー)○○さんは××さんとデキていて、不当に厚遇している」のような密告書が、メールやFAXで日本の本社の社長宛にダイレクトに送られることもあるでしょう。「火の無いところに煙は立たない」と言いますから、何か"思い当たる節"がある場合も多かったりするでしょう。もちろん、怪文書攻撃に曝されないために、身の回りをできるだけキレイにしておく努力は必要です。とは言え、聖人潔白であり続けることなど、並みの人間では困難でしょう....

こうした場合も、無視を決め込むのが一番だと思います。日本の本社のお偉い方は、中国に駐在させている日本人スタッフを信じてあげてください。中国には全幅の信頼を寄せらる人材を送り込んでください。それと、少しくらいは目をつむる、という寛容な態度で、中国駐在のスタッフを見てあげてください。都合の良い話に聞こえるかもしれませんが....
「怪文書」の中には、「(日本人マネージャー)○○さんの仕事の進め方は間違っている。これでは業績が上がらない。」と言うような、現地法人の将来を見据えた積極的な提案書のように見えるモノまであったりします。当事者に祀り上げられた日本人マネージャーのやり方を否定するだけではなく、改善方法を具体的に提示しているものは別とすれば、そうした「提案書」の多くも、「会社」のためではなく「自分自身」のため、に発信されています。受け取った「提案書」に書かれた具体的な改善策が、冷静に判断して合理的に思えるようでしたら、現地の日本人マネージャーにそれとなく諭してあげれば良いのではないでしょうか。

いずれにしても、中国で「怪文書」の類は日常茶飯事です。その多くは、発信者自身の利益獲得のために出されます。「怪文書」の内容が事実である場合も多いでしょうが、日本流にキチンと対応すると莫大な労力が必要なばかりか、組織に与えるダメージも大きいはずです。「見て見ぬ振り」をするのは潔いとは思えないかもしれませんが、動じることなく冷静に対応するのが一番かと思います。






Last updated  2006.04.13 15:49:15
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2005.01.12
カテゴリ:ビジネス習慣
中国ビジネスは"贈り物"が欠かせません。これは賄賂やバックマージンとは別で、一種の"儀式"ですから、会議や会食など公の席で堂々と授受が行われて然るべきです。日本のお中元やお歳暮に近い習慣だと思うのですが、ある意味で日本よりは合理的だと思います。

日本の場合、取引きの状況に関わらず、去年贈ったから今年も、みたいな感覚があります。長い間会っていない相手に、年1回・2回の義理として"付け届け"をして関係を保とう、と言う意味合いもあります。ですから、相手に直接手渡さず、宅配便で届けても、特に礼を欠くことにはならないでしょう。
ところが中国の場合、ビジネスの節目・節目で"贈り物"をする場合が多く、お会いする機会に直接手渡すことが原則です。お正月だから贈る、というのではなく、初めて会ったときや契約がまとまったとき、久々に相手方を訪ねるときときに贈る、と言う感じでしょうか。そして、両者間の物理的距離が遠ければ遠いほど"贈り物"は意味を持つようになります。ですから、日本から中国に商談で訪れるような場合、"贈り物"つまりお土産は不可欠と言えるでしょう。もちろん、毎回必要というわけではありません。外国からの来訪者の場合、最初のお土産が重要になってきます。

商談や交渉のため日本企業の重役が中国を訪れ、中国企業や政府機関と初めて打ち合わせを行う場合、お土産は不可欠です。もちろん、多くの日本企業も中国訪問時はお土産が必要と認識はしてはいるようです。
それでは、日本から代表者がやってくるような場合のお土産はどんなものが喜ばれるのでしょうか。

最も喜ばれない確率が高いのは、その会社で用意してあるノベルティ(記念品)の類でしょう。
ロゴ入りの高級腕時計、高級ボールペン、システム手帳、置物など、多くの日本企業では主として日本国内の取引先に贈るためにノベルティを用意しているはずです。そうしたノベルティにはその企業のトップの想い入れなどもあったりして、贈る側としてかなり自信があったりします。既に在庫があるので、わざわざ買いに行く必要も無いですから、便利でもあります。
でも、会社のオリジナル・ノベルティ(記念品)は、きっと中国側の顰蹙を買ってしまうでしょう。自分で貰ったときの事を想像してみてください。どこかの会社のロゴ入りのノベルティなんて、大事に使ったりしないはずです。中国でも、多くの会社がロゴ入りノベルティを作ったりしていますが、"贈り物"というよりは、その他大勢の方への"粗品"という位置づけです。何百人も集まる会議などで、一斉にバラ撒くお土産、と言ったイメージですから、重要な商談の取っ掛かりには、高級で自慢の品であっても、相応しくは無いのです。まして、Tシャツやタオルだったりしたら、最悪です。

次に間違いを犯しやすいのが、自社製品です。自動車や家電やデジタル製品でしたら、それは喜ばれるでしょうが、そうでなければ避けるべきです。特に単価で1,000円以下の消費財であれば、お土産ではなく、バラ撒き用に大量に用意するか、サンプルという位置づけでお渡ししたほうがよろしいかと思います。
お菓子や特産物などの食べ物も、いくら高級で貴重だとしても、初対面の相手には避けたほうが良いでしょう。フカヒレや干し鮑のように中国でもポピュラーなものなら別ですが、中国人誰もがその価値を理解できるような日本の特産物はありませんから。
また日本の伝統工芸品、例えば日本人形や漆塗りの器など、高価であっても、相手の趣味や指向を知り尽くしていない時点では、お土産にするのは避けたほうが良いでしょう。特に陶磁器などは中国が本元と思われている工芸品には注意が必要です。
いずれにせよ、ウンチクを語って評価してもらえるような貴重品は、相手との関係が深まった時点で用意されたほうが効果的です。初対面の中国企業に、100g10万円の龍井茶をお土産でいただいても、多くの日本人は俄かには有り難味を感じないのと同じことです。

ここまで否定して、何が良いのか、と尋ねられると辛いのですが、現時点で一番確実なのは、日本ブランドの最新のデジカメかビデオカメラではないかと思います。もちろん、中国で使用できる製品で無ければなりませんし、同じ製品が中国で発売されているかどうかも確認する必要があります。中国で既に発売されている製品ですと、有り難味が半減してしまいます。私は日本の本社のお偉いさんが中国側の要人に会いに来るときは、型番まで指定して買ってきてもらいます。経費節減の折、高過ぎる、と言われたりしますが、だったらお土産は要りません、と突っぱねます。会社のありきたりの記念品を渡すほうがよほど無駄遣いに思えるからです。
仮に既に当人がデジカメやビデオカメラを持っていたとしても、最新モデルなら嬉しいでしょうし、家族や部下への贈り物として使い回しが効きます。極端な話、換金することも容易です。

お土産を渡す場面に、相手側が複数同席する場合は、同席者へのお土産も用意しなければなりません。同じものがベストですが、人数が多い場合はランク分けしても構わないと思います。概ね相手が5人以上でしたら、その場面で一番偉い方へのお土産だけに細心の注意を払い、ほかの方は数が足りれば良いくらいの気持ちでも良いでしょう。二番目に偉い方には、その方が主役となる別の機会に、一番のお土産をお渡しすれば良いはずです。なお、食事会のときなどは、運転手さんも同席したりしますから、当然その方も数に含めておく必要があります。事前のリサーチと余分目の準備は欠かせません。

相手側もきっとお土産を用意しているはずです。貰って嬉しいモノかどうかは別として、有難く受け取りましょう。これで"儀式"は完了です。






Last updated  2005.01.12 19:13:44
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