青森県立美術館 コレクション展
12月2日からの大人の休日倶楽部パスを利用した旅の目的は「あおもり犬」に逢う旅。あおもり犬のいる青森県立美術館へ行くことです。新青森からはルートバス「ねぶたん号」で行けます。当日は強風のため、新幹線はやぶさが18分遅れで新青森に到着、バスへの連絡は20分なので、扉が開くと同時にダッシュして、バス停へバスは出たところでしたが、大きな声とジェスチャーで止まってもらい、無事に乗ることが出来ました。バスは一時間に一本なので、観覧時間が減ると思い必至でした。この日は、風が強く曇天です。外は強風ですが、中は当然あったかです。コレクション展の観覧料、普通は510円ですが、大人の休日倶楽部パスを提示すると、100円引きになります。観覧するものを考えると、とてもお得です。まず、リュックとか、防寒具とかを預けて、身軽になってB2に降ります。展示室空間の中央には、縦21m、横21m、高さ19mのアレコホールがあります。ここの壁面三面に、マルク・シャガール(1887-1985)によるバレエ「アレコ」の舞台背景画が常設展示されています。幅約15m、高さ9m、スケールと表現に圧倒されて、気が付くとポカンと口を空けたままになっていました。椅子に座って眺めたり、歩いてみたり、様々な楽しみ方をしました。バレエ「アレコ」はロシアの文豪、アレクサンドル・プーシキンの詩「ジプシー」を原作として、同じくロシアの偉大な音楽家、チャイコフスキーのピアノ三重奏曲が音楽の原曲として用いられました。青森県は、平成6年に20世紀を代表する画家、マルク・シャガールが制作したバレエ「アレコ」の全4幕からなる舞台背景画中、第1幕、第2幕、第4幕を収集しました。青森県立美術館が10周年ですから、収集と美術館設置に因果関係があるかもしれませんね。シャガールは、1941年、ナチの迫害から逃れるためにアメリカに亡命します。この舞台美術は新大陸で手掛けた初の大仕事でした。展示されてあるのは、第1幕「月光のアレコとゼンフィラ」:1,942年第2幕「カーニヴァル」1,942年第4幕「サンクトペテルブルクの幻想」1942年第3幕「ある夏の午後の麦畑」はアメリカのフィラデルフィア美術館に収蔵されています。機会があったら、実物を見たいですね。とにかく圧倒されるアレコ舞台背景画でした。同じ階に、あの「奈良 美智:NARA Yoshitomo」さんのコーナーがあります。あおもり犬は雪のため外からは見えず、このフロアの中からの観賞になります。不思議な雰囲気になります。美術館の中で唯一撮影できるのが、あおもり犬です。コレクション展では、心のふるさとと題して、棟方志功展示室青森の色と形 Part2と題した特集展示 ガラス工芸作家「石井 康治」さんのガラスの壺、工芸作品が並びます。その色遣いに、またポカンと口があいてしまいます。特に、「樹映:春の景・夏の景・秋の景・冬の景」は色使い、造型にうなりました。そして、寺山 修司さんのコーナー早逝した写真家小島一郎さんのコーナー小島さんの写真は1954年から1961年ごろの津軽・下北の風景、人物の白黒写真で郷愁を誘い、味があります。ウルトラマンのデザイン作家「成田 亨」さんのウルトラマンの原画、バルタン星人の原画などが、目を楽しませてくれます。丁度、行きの新幹線で目にしたJR東日本の情報誌「トランヴェール」に掲載されていた鬼も展示されていました。企画展では、澤田教一さんを取り上げていました。付属の図書室では、澤田さんのものとか、シャガールとか、奈良さんのものとか調べもの閲覧ができます。にほんブログ村