【中古】DVD グッドナイト・ムーン/ヒューマン
だいぶ前の話ですが、テレビで若手の漫画家のインタビューを放送していた時に、本人は家族愛をテーマに漫画を描きたがっているのに、そういうテーマは人気がないから、ラブ・コメディを描くように出版社に依頼されていて、描きたいものが描けないと言っていたのを覚えています。映画の世界でも同じようで、ラブコメに比べて、家族の愛情をテーマにした作品は少ないように思えます。実に残念な事ですが、数少ない家族の愛情を描いた作品の中でも、この映画はオススメです。
再婚を決意した事に対して、「私とは失敗したのに、なぜ」と責められるルークの気持ち、どんなにがんばってもジャッキーにはかなわないと感じるイザベル、実の子供たちが再婚相手のイザベルと親しくなっていく事に寂しさを感じるジャッキー、母親の気持ちを考えてイザベルを嫌いになろうとする子供たち、などなど、様々な感情が繊細に描かれています。もし自分がこの立場だったら?と考えながら観ると、より一層身に沁みると思います。こういったデリケートな感性を描いた映画は、最近では少なくなったような気がします。女性の方には特にお奨めです。愛する人と結婚し、子供が生まれると、その人へ愛情だけではなく、愛する人の子供も愛することが出来るんですから、そう考えてみると、家族愛を描いた映画も、また違った見方が出来るのではないでしょうか?
この映画のクリス・コロンバス監督は、最近では「ハリー・ポッターと賢者の石」「ハリー・ポッターと秘密の部屋」を監督したことで有名ですが、1993年には、やはり家族愛をテーマにした作品「ミセス・ダウト」で監督を務めています。こういう映画を撮る監督さんは、きっといい人なんでしょうね。