「歴史的にみて、今年2011年ってどんな年になりそうですか?」の問い掛けに、「歴史を比べてみると… 多くの人が巻き込まれて、不幸になる事件の起こる年回りなんです。」
ティカル遺跡 2005年3月 〔グアテマラ〕「今年は干支でいくと、辛卯(しんぼう、かのとう)の年になるんですね。」3.11地震より2週前の、2011年2月24日に放送されたラジオの小番組 “加来耕三のSAMURAIヒストリアス” において、歴史家の加来氏はこのように語り始めました。「この年回りは、分かりやすく言うと、大乱が起きるんですよ。」歴史に連続性はないんだけれども、と断りながら…「多くの人が巻き込まれて、不幸になる事件の起こる年が、辛卯の年回りなんです。」例えば… と、並べあげた出来事は、平清盛から日米安保までの内乱・動乱です。「辛卯」をネットで検索してみると、同じように歴史的な事変や災害から、今年を占っている記事が何件かヒットします。「混乱や、革命、あるいは社会不安が重なるのが、辛卯の年なんです。」去年12月に端を発したチュニジアのジャスミン革命が、エジプトの大統領を退陣に追いやり、そして隣国のリビアは今まさに争乱のさ中です。こうした遠いところの混乱が、よそ事ではない、と加来氏。「歴史の世界には、“同時多発性の原理”がありまして、今年はもしかしたら日本も、そういう大きな混乱に巻き込まれる可能性が非常に高いと思います。… その混乱が、歴史に幸いした例はあまりないんですね。 マイナスに足を引っ張った事は多いんですけど。」歴史に連続性はなく、繋がらないんだけれどもと、もう一度念を押しながらも、「重要な年回りになる可能性は非常に高いと思いますね。」そう締め括った氏の言葉が、今回の災禍を予言していたように思われて、ちょっと背筋が寒くなりました。