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2005/05/18(水)01:42

ウエハース

夢の中でも。(32)

先に眠ってしまった彼のかたわらにただねそべっていると 静かという音しかない部屋の薄いライトに まるで自分だけが世界の中の片隅に ちいさく一人きりのような気がして わたしは静かに涙を流す かたわらに誰か居るという時の方が くっきりと孤独というものは形を表してくるのはなぜだろう? しなびて柔らかくなった手触りのウエハースみたいに 離れてわたしはソファーにねそべる いつも 冷たいレザーはわたしに優しい。 眠れなくても少しも責めないから。 窓を開けて 世界を空けて 夜明けの明星をみつめてみたり ひとりのようでひとりでない 不思議な空間に 目を閉じて ただ身を漂わす どうか 肩を揺らさないで わたしがもしも眠っていても そっと抱いて あなたのそばに連れていってね きっとほんとうは目覚めているけれど どうか知らないふりをしていてくれますように

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