幸いな人 2006.6月号より

幸いな人


絶望から希望へ
信仰は身を助ける
ベテスダ・柏


「信仰は身を助ける」とでも言うのだろうか???

Jesusの働きは常にユニークに行われる。
それはまるで目からうろこが落ちるように…。

2000年の始まりを皆が祝っている時期に、私は会社を倒産せざるを得ない状況に苦しんでいた。
命にかかわる借金に追われる毎日。見る夢は、何日何時にどこのビルから飛び降りるという、リアルな恐ろしいもの。寝ても覚めても恐怖が心を支配する日々が続いていた。

そんな環境は、家族との生活を次第に険悪にさせた。
妻とは離婚話が日常会話のようになっていたが、次女が知的障碍を持っているため、別れるまでには至らなかった。細い繋がりが家族を引き止めていた。
そんなある日、私が「もうだめだ…」とつぶやくと、当時次女を愛せないことを悩んで教会に通い始めた妻が、「一緒に祈りましょう」と言い出した。
不仲だった妻の不思議な申し出に、当時信仰のなかった私も、この時ばかりはわらをもつかむ思いで、「天におられる神様、天にいるなら返事を返して、しるしを見せて」と、毎晩妻とともに切羽詰った祈りをささげた。
するとそこから邪悪なものを突き落としたかのように、何かが変わり始めた。

二度とお金は貸さないと言っていた親族がお金を貸してくれた上、仕事までも与えてくれた。またクリスチャングッズの店も始めることができた。
恐怖と苦しみから自由になり、周りを見る余裕ができた。けんかが絶えなかった夫婦が共に力合わせて日々働く環境が備えられた。次女を見る目も変えられてきた。
祈りがきかれる体験もした。クリスマスプレゼントに長女に自転車を買ってあげたいと願い、祈っていると、職場の前に「不燃ゴミ」と書いた紙が貼ってある自転車が置いてあったのだ。サビを落とすと、それはまるで新品のようになり、素晴らしいクリスマスプレゼントになった。

Jesusは祭りで町が大騒ぎしているときに、いやしを求める人の集まる「ベテスダの池」へ行き、38年も中風で苦しんでいた病人をいやされた。同じようにして、わが家も救われたのだ。
私はこのお方を紹介したく、ホームページを立ち上げた。それによって多くの人と出会い、同じような境遇の方とも語らい、交わり、今を過ごせることに感謝している。
倒産の翌年2001年12月2日に、私たち夫婦は当時2歳の子を含め、家族5人で洗礼を授かった。現在、次女の障碍を機に、特定非営利活動法人CaCにてノーマライゼーションの理念とキリスト教精神に基づき心身ハンディーのヘルスケアなどにも力を注いでいる。


「義のために迫害されている者は幸いです。天の御国はその人たちのものだから。…喜びなさい。喜びおどりなさい。天ではあなたがたの報いは大きいから。…」(マタ5:10,12)


◆ホームページ
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ディボーション月刊誌「幸いな人」六月号より




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